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脱炭素化への移行に向け、トランジション・ファイナンスに関する鉄鋼分野における技術ロードマップを取りまとめました

2021年10月27日

経済産業省は、トランジション・ファイナンスの推進を目指し、脱炭素への移行に向けた分野別の技術ロードマップを策定しています。今般、鉄鋼分野についてとりまとめましたので、お知らせします。

1.背景

2050年カーボンニュートラルの実現のためには、再生可能エネルギー等の既に脱炭素の水準にある事業に加えて、省エネやエネルギー転換など着実な脱炭素化に向けた「トランジション(移行)」への資金供給が不可欠です。

経済産業省は、環境省・金融庁と共同して、2021年5月に「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」(以下、基本指針)を策定しました。基本指針は、脱炭素への移行に向けて、「トランジション・ボンド/ローン」と名付けて資金調達を行うために、事業会社、金融機関等に示した手引きです。

経済産業省では、CO2多排出産業の2050年カーボンニュートラル実現に向けた具体的な移行の方向性を示すため、「経済産業分野におけるトランジション・ファイナンス推進のためのロードマップ策定検討会」(座長:地球環境産業技術研究機構(RITE)システム研究グループリーダー 秋元圭吾)を開催し、第一弾として、「トランジション・ファイナンス」に関する鉄鋼分野における技術ロードマップをとりまとめました。

今後、化学、電力、石油、ガス、製紙・パルプ、セメントの6分野についてもロードマップを策定する予定です。

2.概要

本技術ロードマップでは、鉄鋼分野での2050年カーボンニュートラル実現に向けて、科学的根拠に基づいて、必要と想定される「技術」を示しています。これらの技術には、現状利用可能な省エネ・高効率化等の着実な低炭素技術に加え、将来的な革新技術についても、国内の各政策及び国際的なシナリオ等を参照し、背景や時間軸とともに表しています。

企業がトランジション・ファイナンスを活用した気候変動対策を検討するにあたり、本技術ロードマップを参照することを想定しています。また、金融機関等においては、企業が資金調達を行う際に、脱炭素に向けた企業の戦略・取組がトランジション・ファイナンスとして適格かどうかを判断する際の一助になると考えています。

なお、トランジション・ファイナンスは、自社の低・脱炭素化に向けた投資だけでなく、他分野のトランジションに貢献する取組や既存設備の解体・撤去等、脱炭素化に必要な幅広い取組が対象になり得ますが、本ロードマップについては、主に鉄鋼分野における低・脱炭素に向けた「技術」を取り扱っています。

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