
リチウムイオン蓄電池搭載製品とは?
電気用品の安全性を確保するための法律である電気用品安全法では、充電式の電池のうち、リチウムの酸化・還元反応により電気エネルギーを供給する、すぐに使用できる状態の単電池(セル)または複数の単電池を組み合わせた組電池(モジュール)を「リチウムイオン蓄電池」として規制の対象としています(万が一不具合が発生した場合に被害が拡大する可能性が高い、単電池1個当たりの体積エネルギー密度が400ワット時毎リットル以上のもののみ)。
こうしたリチウムイオン蓄電池は、以下のような製品をはじめ、身の回りのいろいろな製品に搭載され、幅広く使われています。
・モバイルバッテリー
・電動アシスト自転車
・充電式電動工具
・充電式掃除機
なぜ事故が起こるの?
リチウムイオン蓄電池は、軽量かつ繰り返し充電して使用できるため、現代社会に欠かせない存在になっていますが、その一方で、リチウムイオン蓄電池に起因する発熱・発火事故が増加しています。
【年別事故発生件数の推移】

【出典】NITEプレスリリース 『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心 ~ 「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント~ 2025年6月26日
事故の原因としては、製造時の異物混入や電極体の巻きズレなど、製品そのものに異常がある場合と、落としたり、高温下に放置したことで製品に異常が発生する、誤使用・不注意による事故の場合があります。
気をつけるポイント
リチウムイオン蓄電池は便利な一方で、使用方法等を誤ると、リチウムイオン蓄電池の破損等により発熱・発火といった事故につながる危険性があります。
「あんぜん・あんしんの正しい選択・使い方」を確認しましょう!
①正しく選ぼう!
○PSEマークは付いていますか?リチウムイオン蓄電池を販売するにあたっては、電気用品安全法において定める技術基準に適合させた上で「PSEマーク」を表示する必要があります。
モバイルバッテリーや電動自転車、掃除機の交換バッテリーなどを購入する際は、PSEマークが表示されているか必ず確認しましょう!
製品不良による事故を未然に防ぐため、お使いの製品がリコール対象商品かどうか確認しましょう。
リコール対象製品を使い続けていると、火災などの事故につながるおそれがあります!
対象品の場合には、直ちに使用を中止し、販売店や製造・輸入事業者にご相談してください。
リコールの情報は、各社のHPの他、経済産業省のHPでも公開しておりますので、定期的にお使いの製品がリコール対象になっていないか確認しましょう。
②正しく使おう!
○衝撃や圧力を加えるのは絶対NG!
リチウムイオン蓄電池は、強い衝撃や圧力により損傷し、 発熱・発火等する場合があります。また、強い衝撃や圧力が加わった後、時間が経ってから 発熱・発火等することもあります。
モバイルバッテリーなどは落としたり、カバンの奥底に入れたりしないよう注意し、万が一衝撃を加えてしまった場合には、使用を中止しましょう!
リチウムイオン電池は、高温環境に置かれることで、内部で異常な反応が進み、発熱・発火等に至る場合があります。真夏の車の中など、高温になる場所には放置しないでください!
もし、充電中や使用中に異常な熱を感じたらすぐに電源を切り、充電を中止しましょう!
リチウムイオン蓄電池は、過充電や内部異常で急激に発熱・膨張することがあります。そのため、充電する際にはなるべく起きている時、製品の様子が確認できる環境下で行いましょう!
関連リンク
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE) 「夏バテ(夏のバッテリー)」にご用心(外部サイト)
- 消費者庁 リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう(外部サイト)
- 環境省 リチウムイオン電池が原因でゴミ収集車やごみ処理施設火災が大量発生しています(外部サイト)
- 東京消防庁 リチウムイオン電池搭載製品の出火危険(外部サイト)
お問合せ先
産業保安・安全グループ 製品安全課TEL:03-3501-1511
(製品安全課 内線)4301~4310
(製品事故対策室 内線)4311~4313
FAX:03-3501-6201
最終更新日:2025年12月22日