経済産業省
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第2部 平成26年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策
第3章 ものづくり基盤産業の育成に関する事項
第1節 産業集積の推進等

1.新たな集積の促進又は既存集積の機能強化及び新規産業等に係る支援機能の充実

(1)イノベーション拠点立地支援(再掲 第2部第1章第1節1.(6)参照)

(2)伝統的工芸品産業の振興対策事業(12億60百万円)

伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づき、(一財)伝統的工芸品産業振興協会及び伝統的工芸品の各産地の特定製造協同組合等に対し、後継者育成事業や需要開拓事業等に対する補助を行った。また、特定被災区域の伝統的工芸品の震災復興のため、需要開拓事業や生産基盤確立・強化事業等に対する補助を行った。

(3)地域の産業競争力の向上(25億円の内数+8億50百万円)

地域が自らの特色を踏まえて策定した基本計画の実現に向けた貸工場、貸事業場等の整備を行う事業に対し補助を実施した。また、新たな産業クラスターを構築するため、地域の中核企業を中心とした産官学のネットワークの形成活動や新製品開発に向けた市場シーズと技術ニーズのマッチング等の支援を行った。

(4)イノベーションシステム整備事業(地域イノベーション戦略支援プログラム)(49億40百万円)

文部科学省、経済産業省及び農林水産省では、地域イノベーションの創出に向けた地域主導の優れた構想を効果的に支援するため、2014年度からは総務省も加わり、大学等の研究段階から事業化に至るまで連続的な展開ができるよう、4省が連携して支援するシステムを構築し、「地域イノベーション戦略推進地域」を共同で選定することとしている。2014年度までに、41地域を選定し、そのうち文部科学省では、当該地域のうち、地域イノベーション戦略の実現に大きく貢献すると認められる33地域に対して、「地域イノベーション戦略支援プログラム」として、知的財産の取得、人材育成等のソフト・ヒューマンについて重点的な支援を行った。また、2012年度より東日本大震災復興支援型として、被災地における構想に対して、復興庁、文部科学省、経済産業省及び農林水産省の4省庁の施策により、その実現に対して支援している。

(5)BOP/ボリュームゾーンビジネスの促進

BOPビジネス関連情報を一元管理するポータルサイト「BOPビジネス支援センター」により、情報提供、マッチング(関係者間の連携促進)支援及びメールマガジン配信などを実施した。また、(独)日本貿易振興機構(ジェトロ)では、BOP/ボリュームゾーンビジネスを検討する企業のビジネスアイデアから具体化まで一貫した支援を実施した。インド、バングラデシュ、ケニアなど11か国に現地コーディネーターを配置。中央アジアへのミッション派遣、ナイジェリア・バングラデシュにおける受容性調査及びアフリカビジネス実証事業などを実施した。

(6)インフラシステム輸出

官民一体でのインフラシステム輸出推進のため、2013年3月に設置された経協インフラ戦略会議を計8回(第10回~第17回)開催。地域別・横断的テーマについて議論を行い、6月には「インフラシステム輸出戦略」を改訂。更なる案件組成へとつなげていくため、これまでの取組に加え、我が国へのメリットの大きいプロジェクトへの更なる支援強化、公的ファイナンスの迅速性・柔軟性向上、人材育成や国際標準等ソフト面のアプローチ強化等の新たな施策に取り組むことを決定。さらに、「日本再興戦略」改訂2014において、「インフラシステム輸出戦略」改訂版の新たな施策を迅速かつ着実に実施し、2020年に約30兆円のインフラ受注という目標の達成を図っていくことが盛り込まれた。

(7)レアアース・レアメタル対策

高付加価値産業に必要不可欠なレアアース・レアメタル対策については、特定供給国の政策に左右されない産業構造の確立を目指すべく予算措置等を講じ、代替材料・使用量削減技術開発やリサイクル、資源権益確保等、需要面・供給面の対策を一体的に推し進めてきた。我が国ユーザー企業のレアアース需要量は引き続き低下しているが、一部の鉱種については、特定国への依存が続くとともに、次世代自動車の普及等による需要増大が見込まれているため、引き続き対策を講じていくことが必要不可欠である。

このため、2012年度から、産学官が一体となり、10年をかけて革新的技術の実用化を推進する未来開拓研究制度の第一号案件として「次世代自動車向け高効率モーター用磁性材料開発」を実施している。本事業ではジスプロシウム等のレアアースを使用せず、従来以上に強力な磁性材料の開発を行うとともに、モーターの更なる高性能化に向けた設計及び試作等を行うことにより、レアアースフリー高効率モーターの実現を目指しており、目標達成に向け着実に研究開発が進んでいる。また、「希少金属代替省エネ材料開発プロジェクト」では、希少金属を、豊富に存在する他の資源に代替、または使用量を削減する技術開発を実施したほか、使用済自動車等のモーターに使用されているレアアース磁石の市中リサイクルシステムの構築に向けた支援を行った。

また、経済産業省及び環境省では、2012年9月に産業構造審議会と中央環境審議会の合同会合においてレアメタルのリサイクルを経済的に成り立たせるために取り組むべき対応策を示した中間取りまとめを提示した。これを踏まえ、2014年度は次世代自動車用使用済リチウムイオン電池からのコバルトのリサイクルについて支援を行った。

(8)地域オープンイノベーション促進事業(2013年度補正:30億円)(2014年度補正:18億円)

地域企業におけるイノベーションの創出促進に向け、地方産業競争力協議会で特定する戦略分野に沿い、地域の運営協議会で地域の技術シーズや社会・市場ニーズに基づいて設備機器を決定し、当該設備機器の公設試・大学等への整備等を実施した。

また、地域のものづくり企業の研究開発を支え、新分野への進出を促す観点から、戦略分野に基づき地域ブロックを超えた複数の公設試験研究機関等が連携して実施する設備機器の整備、中堅・中小企業が新事業を展開する際の実現可能性調査、企業連携体が新事業展開へ取り組むためのネットワーク形成によるイノベーションの創出促進のための支援を行った。

(9)医療機器産業の振興

日本の優れた「ものづくり力」と医療ニーズを連携させる「医工連携」による実証事業、及び医療機器開発支援ネットワークの支援を通じた医療機器開発や、がん対策等の世界最先端の医療機器の開発を推進している。また、開発・審査の迅速化・合理化・円滑化に資する開発ガイドライン(手引き)及び評価指標等の策定を実施した。

(10)円高・エネルギー制約対策のための先端設備等投資促進事業(2012年度補正:2,000億円)

円高やエネルギー制約に対応しつつ、産業競争力強化・空洞化防止を図ることを目的として、資源生産性を大幅に向上させる先端生産設備や、高付加価値なコア部品・素材を専ら生産する生産設備に対して補助を措置し、企業が最新設備等を導入するための支援を講じた。2012年度3月には公募を開始し、2013年度5月には採択事業を決定した。

2.環境性能の高い製品の普及促進等

(1)電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車等の導入促進(当初:436.4億円、2014年度補正:495.9億円)

運輸分野における二酸化炭素の排出抑制や石油依存度の低減を図るため、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、クリーンディーゼル自動車、燃料電池自動車等を導入する者に対して補助を行った。2013年度からは、価格が前年に比べ一定程度低下した車種について補助率を優遇し、自動車メーカーに価格低減を促すスキームとしている。また、「ガス欠ならぬ『電欠』なき日本」を目指し、2012年度補正予算により措置した充電設備の設置に対する補助事業を2014年度補正予算で拡充し、充電器に加えて、充電器課金機等を補助対象に加えるとともに、交通の要衝にある「道の駅」や「高速道路のサービスエリアやパーキングエリア」といった特に重要な充電器等については、設置者の負担を大幅に軽減するなど事業内容を一新した。

また、2014年12月から商業販売が始まった燃料電池自動車の導入に向けた環境を整備するため、2013年度から民間事業者等の水素ステーション整備費用に対する補助を開始し、四大都市圏を中心とした地域に水素ステーションの整備を進めるとともに、燃料電池自動車や水素ステーションの低コスト化に向けた技術開発や規制の見直しなどを進めている。

(2)自動車重量税・自動車取得税の減免措置

エコカー減税について、2014年度税制改正において、環境性能に優れた自動車に対する軽減措置の拡充を行った(自動車重量税:2015年4月末まで、自動車取得税:2015年3月末まで)。

(3)自動車税の減免措置

グリーン化特例について、2014年度税制改正において、対象車種にクリーンディーゼル車を追加し、燃費基準の切り替えと重点化、拡充を行った上で2年間の延長を行った(2014年4月から2016年3月末まで)。

(4)住宅エコポイント制度・省エネ住宅ポイント制度

復興支援・住宅エコポイント制度において、環境性能の高いエコ住宅の新築やエコリフォームに対して、多様な商品・サービスに交換可能なポイントを発行する事業を行った(ポイントの申請・交換期限は2015年1月末で終了)。2014年度補正予算により、省エネ住宅ポイント制度を創設し、2015年3月から受付を開始した。

(5)J-クレジット制度(6億20百万円)

J-クレジット制度は、中小企業等の省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの活用による温室効果ガスの排出削減量等をクレジットとして認証する制度であり、制度運営や事業計画の作成支援等を実施した。

本事業により、中小企業等の省エネ設備投資等を促進し、クレジットの活用による国内での資金環流を促すことで環境と経済の両立を図った。

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