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世耕経済産業大臣の臨時閣議後記者会見の概要

2019年9月11日(水曜日)
12時15分~12時32分
於:記者会見室

冒頭発言

おはようございます。

退任に当たっての所感

まず、冒頭、私から退任に当たっての所感を申し上げたいというふうに思います。

3年間強、在任をしておりましたが、在任中はまず保護主義の動きが世界的に強まる中で、しっかり自由貿易の旗手としての自覚を持って、グローバルな視点を持って取り組んでいくということ。そして、常に現場、特に中小企業、商店街、地方経済の現場を重視した政策を行うということ。3点目は、政策を考えるだけではなくて、やはり実行・実現を目指していくということ。そして、4点目が、迅速で、かつ中身のあるコミュニケーションをしっかり行っていくといったことを信念として取り組ませていただきました。

そういった中で幾つかといっても、これは3年間ですのでかなりあるのですが、かいつまんでお話をしますと、まず、やはり福島復興と福島第一原発の廃炉・汚染水対策、これが最重要課題でありました。就任以降、12回福島を訪問させていただきました。知事や市町村長など、地元の自治体の皆さんとも個人的な信頼関係も構築をしてまいりました。また、前向きな動きとしては、やはり復興の本格化と、福島ロボットテストフィールドの一部開所や、福島エネルギー研究フィールドの着工などを行ってまいりました。

もう一つが、やはり頻発する大規模災害への対応、これが在任中、結構大きな任務。今日も停電がまだ継続中でありますので、これも今、私の方から追加の指示を、最後の大臣としての指示を出したところであります。熱中症対策、しっかりとやっていってほしいということを改めて要請をしているところでありますけれども、去年の西日本豪雨、8月の台風20号、9月の21号、そして北海道胆振東部地震、令和元年の九州豪雨、そして台風15号、現在進行中でありますが、こういった対応が非常に多かったというふうに思っています。そういった中で、ソーシャルネットワークを活用して、情報をリアルタイムに発信をするですとか、あるいはエアコン、段ボールベッドなどのプッシュ型支援を展開するということを行ってまいりました。

次は、やはり対外経済政策であります。

これは、日米EU三極貿易大臣会合、6回開催をいたしました。RCEP閣僚会合は、11回の閣僚会合、全てに出席をして、交渉をリードしてまいりまして、年内妥結が十分に可能なところまで持ってくることができたと思います。

また、ロシア経済分野協力担当大臣としては、13回ロシアを訪問いたしまして、オレシュキン経済発展大臣など、カウンターパートと連携をして、8項目の協力プランの下、200件以上の民間プロジェクトを作り出しました。特に直近では北極LNG2など、かなり大規模なプロジェクトも前に進めることができました。

また、中国との関係においては、第三国市場協力フォーラムをいたしました。これも52件の協力覚書が締結されているところであります。

また、G20の閣僚会合は、貿易デジタル経済大臣会合と、そしてエネルギー環境大臣会合、これの共同議長を務め、非常に意見が分かれる中、閣僚声明を両方ともしっかりまとめることができて、それが大阪で首脳声明発出につながったというふうに思っております。

そして、もう一つ大きな記憶に残っているのが万博誘致の成功であります。大阪・関西万博をしっかりと今後も実行していってほしいというふうに思っております。

経済産業政策としては、やはり「Connected Industries」という新しい概念を出しまして、協調領域における企業、産業を超えたデータ利活用というのを推進してまいりました。

また、自動車新時代戦略も打ち出しました。特にWell-to-Wheel Zeroという新しい概念は、今後、環境と自動車の関係を語るに当たって、非常に日本初の重要な概念になってきたというふうに思っております。

また、明るい社会保障改革、J-Startup、キャッシュレスといった政策にも取り組んでまいりました。

また、地方中小企業、小規模事業者対策としては、やはり事業承継。これは法人、個人とも税負担を実質ゼロにする、ほぼ満額の措置を実施させていただきました。

また、中小企業の生産性向上ということで、中小企業生産性革命推進事業を1,100億円予算措置をいたしました。

また、下請取引の適正化、これは世耕プランという形で随分浸透をしてきたというふうに思っております。

また、地域未来牽引企業を選定して、そのサミットを各地で開催をしてきたところであります。

エネルギー政策については、エネルギー基本計画の大改訂を行いました。また、水素閣僚会議を日本が主催して、水素の利活用の議論も世界のトップに立つことができました。

また、TCFDについては、参加している企業が世界一という状況を作り出しました。

カーボンリサイクルについても、今後引っ張っていくべく、これは残念ながら私の退任後ということになりますが、カーボンリサイクル関係の国際会議も主催させていただきます。

また、非常に日本にとって重要な権益でありましたアブダビの海上権益を、これはUAEに4回も出張をして、何とか獲得をすることができました。

また、働き方改革という意味では、私自身、まず隗より始めよということで、国会対応業務の徹底的な効率化を進めまいりました。国会答弁は午後11時にはもうでき上がっているという体制を作りまして、もう霞ヶ関名物の国会答弁のための徹夜というものを完全に排除することに成功いたしました。

テレワークも、経産省で1万2,000人超が実施をしている。全省庁の中では最多でありますし、私自身、月1回のペースでテレワークも実行をしてまいりました。

プレミアムフライデーは、まだ道半ばでありますけれども、これもぜひ後任の大臣もしっかり進めてほしいなというふうに思っております。
私の方からは以上でございます。

質疑応答

退任に当たっての所感

Q: 今、お話に上がったんですけれども、2016年8月の内閣改造で経産相に就任されて、この3年余りを振り返って、改めて御感想を聞かせてくださいというのが1点と、今いろいろと取りざたされていますけれども、もし大臣が代わられる場合には、現状の課題も踏まえて、後任の方にどういうことを期待されるか、この2点、よろしくお願いします。

A: 3年間、本当に忙しかったです。海外出張も合計51回行いましたし、もちろん国会での答弁の回数も、大きな法案もありましたので、非常に多かったです。その他、危機管理事項も幾つもありました。個社案件もありました。そういった中で前向きな「Connected Industries」ですとか、明るい社会保障改革とか、そういったことも主導してまいりました。そういう意味では、かなりウイングを広げて、経済産業省自身の役割もかなり拡大をした。そういった3年間だったのではないかなというふうに思います。
特に経産省職員は非常に優秀なだけではなくて、マインドが前向きで、私の考えているような、今までの概念を打ち破るようなことにも、しっかり協力、サポートをしてくれた。その職員との連携によって、3年間非常に充実した仕事ができたというふうに思っています。
後任の大臣には、基本的には後任の大臣の個性でしっかり頑張っていただきたいと思いますけれども、大分ウイングを広げておりますので、ぜひ政策の歩みをとめることなく、更に前進をさせるという姿勢で頑張っていただきたいというふうに思います。
参議院の立場からも、私は今、参議院幹事長を兼任中でございますので、参議院の立場からもしっかりサポートしていきたいというふうに思っています。

韓国向け輸出管理措置

Q: 3年間、お疲れさまでした。本日、韓国政府が日本の輸出管理措置について、WTO協定に違反するとして提訴の手続に入ると発表しました。それについてまず受け止めをお願いします。

A: 二国間協議要請の発表があったということは聞いているところであります。ただ、WTOというと、空気圧バルブの件で韓国は敗訴したわけであります。是正措置が求められているわけであります。何か新しいことを訴えるより前に、まずは今、敗訴した案件について、しっかりと是正措置を執っていただきたいということを申し上げた上で申し上げますと、この輸出管理運用の見直しについては、これはかつて課長クラスで5時間の長い時間説明を行うなど、その後も何度もメールでやりとりをするなど、真摯なコミュニケーションを積み重ねて、我々としては説明を尽くしているところでありますけれども、まずは韓国側の協議要請の内容をよく精査の上、WTO協定に定められた手続も踏まえながら、適切に対応していきたいというふうに思っています。
いずれにせよ、日本による輸出管理の見直しは、軍事転用の可能性のある貨物や技術の貿易を適切に管理するために必要であると。平和国家、ものづくり大国日本として、果たさなければいけない国際責務でありまして、WTO協定とも整合的であるという日本の立場を今後ともしっかりと説明をしていきたいというふうに思います。
韓国は、かつてこの措置に関して、WTOの一般理事会で大変長い議論を提起されたわけでありますけれども、どの国からも支持の表明はありませんでしたし、議長国によって発言も時間の都合で打ち切られたというような状況であります。世界から指示を受けられるようなアクションではないと私は思っています。

Q: 大臣、冒頭、7月のときに、この措置に至る経緯を説明される中で、当然、意見交換に韓国が応じていないであるとか、あとは輸出管理に関する不適切な事案があるとかということに加えまして、元徴用工問題で信頼関係が損なわれたということも含まれました。その点、今振り返るとどう思われますでしょうか。

A: これはあくまでも措置の判断の原因としては、これは韓国側の不適切な事例があったり、貿易管理が十分ではないということ、これが直接的な理由であります。
当然、今申し上げた徴用工の問題だけでなくて、その背景として、二国間の信頼関係の問題、当然、貿易管理というのは、相手国がちゃんとやってくれる、約束を守ってくれるという前提において成り立っている。その前提のところが、これが徴用工問題だけではなくて、レーダー照射から、慰安婦の基金の一方的な解散の問題から、いろいろと信頼関係を損ねる事態が続いているという、これは一種の背景だというふうに思っています。そういう意味では、措置の直接的な理由としては、これはあくまでも韓国の貿易管理上、体制が問題が多いということと、具体的に不適切な事案が出てきているということであります。

韓国のアンチダンピング措置に関するWTO上級委員会報告書

Q: 今、ちょっと大臣が触れられた、昨日のWTOの上級委員会の日本製バルブに対する報告書、韓国側に是正を勧告したということで、日本側の勝訴だと思うんですが、これに対して韓国政府は、韓国側が勝訴したと主張しているということに対して、大臣の御所見をお願いします。

A: この判決の内容は、韓国に是正措置を求めているわけであります。そういう判決なんです。そして、これは是正措置が行われなければ、日本に対抗措置が認められるという内容の決定であります。これはどう見ても韓国が勝訴というのは難しいのではないでしょうか。

台風15号の影響による停電と電力供給強靱化

Q: 今のことで、去年の停電の復旧の見通しは、昨日の段階よりも少し遅れが出ているということに関して、御意見を頂ければと思うんですけれども、振り返りとしては、在任中に、北海道地震などレジリエンスの評価の部分、見直しも進んでいると思いますけれども、今後、更にどういうところを進めていったらいいか、お願いします。

A: まず昨日の電気では、やはり雷雨が降ったりとか、あるいは現場に近づいてみると、想定していたよりも難しい部分がいろいろあるということで、少し想定したよりは遅いペースの復旧になっているということであります。
ともかく、一刻も早く復旧をしてもらいたいと思いますし、電気がなくても熱中症を回避できるような方法などを、しっかりホームページなどで情報提供をやっていくということをやっていきたい。ただ、やはり本筋はあくまでも一刻も早く直すことだというふうに思っています。
災害対応については、毎回、被害に遭われる方々には本当に申し訳ないというふうに思っています。その上で、そこで得られた教訓を次にいかすという取組をずっと続けてきているわけであります。
実は去年の関西での停電も、かなり時間が復旧に掛かりました。ただ、そのときに、やはり復旧の見込みを示せなかったというのが、非常に消費者のフラストレーションにつながったわけであります。今回は、できる限り見込みを示していくということでやらせていただいています。ただ、あくまでも見込みですから、工事の現場に入ると、そこから更に遅れるようなケースは出てくる。こういったことはこれからもっと対応を改善していかなければいけないと思っております。

日露関係

Q: 日露関係についてお伺いします。大臣は就任以降、経済協力担当大臣として、8項目の経済協力プランなどを進めていらっしゃいました。日露関係は経済協力と、あと平和条約交渉を車の両輪みたいな形で進められてきたかと思うんですが、平和条約交渉の方が全然進んでいません。この日露関係について、平和条約交渉が進んでいないことも踏まえて、御所見をお願いします。

A: これは、私の仕事はあくまでも経済分野協力をしっかり進めるというのが私の仕事。そこから信頼関係を作っていく。その後は、総理及び外務大臣が平和条約に向けての交渉をされるものだというふうに思っています。
そういう意味では、まだまだ平和条約というのは、もう70年以上動いてこなかった案件でありますから、そう簡単に動くものではありません。でも大分、経済分野協力をしっかり進めた結果、かなりいい土台はできてきているのではないかというふうに思っています。
後任の方にもしっかり頑張っていただきたいと思いますし、私の人脈もしっかり引き継いでいけたら。私はもうロシアのカウンターパート閣僚達とは、個人的な信頼関係もしっかり作っていますので、それを次の大臣にしっかり引き継いでいきいたというふうに思っています。

以上

最終更新日:2019年9月13日