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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

 

2019年12月6日(金曜日)
10時10分~10時23分
於:記者会見室

冒頭発言

おはようございます。
私の方から3点御報告があります。

経済対策

1点目。昨日の臨時閣議で、「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」が閣議決定をされました。経済産業省関連としましては、中小企業生産性革命推進事業、ポスト5G情報通信システム基盤強化対策、サポカー補助金、キャッシュレス・ポイント還元事業などの施策が盛り込まれております。

これらの民需主導の持続的な経済成長の実現につながる施策を中心に、成長への投資を活性化させてまいります。

インド出張

2点目。諸般の事情が許せば、10日火曜日から11日までインドの主要閣僚との会談及び第10回日印エネルギー対話への出席のため、ニューデリーに出張いたします。

インドの産業競争力強化に向けた協力や、RCEP、エネルギー協力等について主要閣僚との会談を予定をしております。

RCEPにつきましては、インドとともに2020年中の署名を実現するべく、関係閣僚としっかりと議論をしてまいりたいと思っております。

第10回日印エネルギー対話では、昨年合意した日印エネルギー転換協力プランの進捗や再エネ大量導入時の系統安定化ロードマップについて議論をし、インドの経済発展に不可欠なインフラ基盤の強化を目指してまいります。

TPP

3点目。昨日、第6回TPP等総合対策本部が開催をされ、総合的なTPP等関連政策大綱の改訂が決定をされました。

経済産業省としましては、地域の中堅・中小企業等を始めとする我が国企業が、TPP11、日EU・EPAや日米貿易協定を活用し、グローバルに広がる市場でのビジネスチャンスを獲得できるよう、支援をしていくことが重要であると考えております。

このため、業種別セミナーを含む説明会の拡充やE-learningの提供等によるきめ細やかな情報提供の強化、新輸出大国コンソーシアムを通じた海外展開支援について、農業協同組合等との連携や地域の企業グループへの支援の実施、そして多数の海外電子商取引市場における日本産品の販売を支援するJapan Mall事業、地域の中堅・中小企業と外国企業とのマッチングによる地域の特色を生かした外国企業誘致の推進など、これまでの取組の拡充・強化を図ってまいります。

私の方からの報告は以上です。

質疑応答

日米貿易協定

Q: 日米貿易協定の承認案が4日に国会で可決されました。工業品の分野においては、米国の関税が下がりますが、日本の企業への影響を教えてください。

もう一つ、今後は、自動車分野の交渉も始まる見通しですが、今後のスケジュール感や交渉の方針についても教えてください。

A: 日米貿易協定は、国会で承認されたことを踏まえて、現在、早期の発効に向けて米国と調整をしているところと承知をしております。
協定が発効すれば、工業品に関しては、日本企業の輸出関心が高く貿易量も多い品目を中心に、米国側の関税について早期の撤廃・削減が実現されることになります。日本企業がこうした協定のメリットを最大限活用できるよう、経済産業省としましても、協定の内容についての情報提供や相談対応をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

次の段階の交渉につきましては、まず両国で協議を行うこととなっております。現時点では、具体的なスケジュールは未定であります。日米双方にとってウィンウィンのものとなり、我が国の国益に沿ったものとなるよう、まずはこの協議をしっかりと進めていくことが重要であると認識をしているところであります。

我が国の工業品でいうと、工作機械などが、これは関税が下がるということで、我が国の得意分野でもありますので、しっかりとそれらを活用するようにしてまいりたいと考えております。

家計調査

Q: 先ほど総務省が発表した10月の家計調査が5.1%減と11カ月ぶりのマイナスとなりました。10月の消費増税の影響とみられますが、このことの受け止めとどのような対応策が必要か、大臣のお考えをお聞かせください。

A: 本日公表の家計調査で、家計の消費支出が前年同月比で5.1%減となったことは承知をしております。

10月には台風19号の影響などもあり、一概に申し上げられませんけれども、様々な要因があると思いますけれども、消費税の増税の影響は、現時点では全体として前回ほどではないと考えられます。消費税引上げ後の消費者マインドは、10月、11月と持ち直してきておりますけれども、今後とも注視をしてまいりたいと思っております。

昨日、「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」が閣議決定されましたけれども、消費の拡大など企業や家計の前向きな動きを促すことも通じて、民需主導の持続的な経済成長を確実に実現をしていくことを目指してまいりたいと考えております。

神奈川県の情報流出

Q: 今朝の朝日新聞の報道で、神奈川県庁の行政文書がブロードリンクという会社から流出したという報道がありました。経済産業省として、この会社と取引というかハードディスクの処理を依頼したことはなかったのか。それと、データの流出などの現状が確認されていないかどうか。

A: ニュースは承知していますけれども、事前に通告がなかったので、経済産業省としての関係に関しては今お答えできません。ですから、次回ぐらいか、また事務方に尋ねていただければと思っております。

Q: そのあたり、事実関係について調べるようなお考えと…。

A: ニュースは承知しておりますけれども、今その関係がどうだということは、御社から初めて言われましたので、経済産業省としての対応というものは、例えば機密管理をしっかりやっていくということ、また、事業者に依頼するものに関しても、そういったものを徹底することということは、今回の事案を通じてやっていかなければならないということでありますけれども、個別の案件については答えは控えさせていただきます。

韓国向け輸出管理措置

Q: 昨日の日韓問題の件で、昨日ぶら下がりがあった日韓のフォローアップの件なんですけれども、今月16日に局長級の政策対話があり、そこでの議題として、日韓両国の輸出管理制度運用と発表されましたが、韓国側が求めてきた、いわゆる日本の措置の撤廃であったり見直しそのものについては議題にならないと考えてよろしいでしょうか。

A: 私は考えておりません。

ですから、昨日申し上げましたように、機微技術管理をめぐる情勢や課題について、両国の意見交換、そして、今おっしゃったように日韓両国の輸出管理制度運用についての意見交換をするということで合意をしているということであります。

そして、韓国からの主張や御要望はあるかと思いますけれども、これは我が国が決めることですから、それらの対話を通じて体制が十分なのかどうなのか、一つの品目について、一つずつの品目について、それらが理にかなっているのかどうなのかということも含めて、いずれ結論を出していくということになると思います。

Q: 念のための確認なんですが、ということは、16日のその場でもって、いわゆる決まることはなくて、あくまでそこで把握するための場であって、それを持ち帰ってきて、それをあくまで日本側で考えると、そういうスタンスですか。

A: 毎年行われた政策対話が3年半できていません。3年半ぶりの再開ということであります。3年半ぶりの再開ということは、今の懸案をどうするかということではなくて、この間の、今言ったような議題について、対話をして確認をしていくということでありますから、その場で結論が出ることはないということです。

気候変動問題と石炭火力発電

Q: 今、スペインで開かれているCOPについてなんですけれども、国際NGOが化石賞に日本を選びました。石炭火力の選択肢という、なかなか日本のエネルギー政策は国際的に理解されていない面もあると思うんですけれども、これについての受け止めと、この理解を広げるためにどうしていくお考えなのでしょうか。

A: 民間団体の活動の一つ一つについては、政府として特段のコメントはすることは差し控えたいと思います。

気候変動問題の対応において重要なのは、具体的な排出削減を進めることだと思っております。理念も大切ですけれども、毎年毎年の削減量に実効性を持つということが一番大切なことだと思っております。

日本は、2014年度以降、5年連続で排出量を削減をしてきております。この事実もいろんなところでお話もさせていただいておりますけれども、既に基準年の2013年度比で11%以上の削減を実行してきているということであります。これはG7の中で英国に次ぐものであります。

こうした対応に加えて、我が国はパリ協定に基づいて本年6月に策定をしました長期戦略に基づいて、年内を目途に「革新的環境イノベーション戦略」を策定する予定であります。非連続なイノベーション、技術がブレークスルーするということですね、そういったものを実現するための努力をしていくということと、途上国を含めた世界中の削減に貢献をしてまいりたいと考えております。

石炭火力につきましては、非効率な設備をフェードアウトするのは当然のことであります。我が国が最終的に目指すのは、脱炭素化ということですが、石炭火発のみならず生産や運輸などのあらゆる活動から出るCO2の排出削減に根本から取り組む必要があると思っております。

この鍵を握るのが、これまで排出をされてきたCO2を資源として利用をし尽くすカーボンリサイクル、こうしたイノベーションが脱炭素化には不可欠であると思っております。「エネルギーの安全保障」と「気候変動との戦い」をイノベーションで両立をさせる、その具体的な道筋を示すことが責任を持った対応だと思っておりますので、石炭火発という手法を選択肢として残すとは言いましたけれども、日々また毎年のようにCO2の削減はしていく、そして、その上で技術開発をしながら、その削減、貯留ということだけではなくて、そのカーボンを利用するカーボンリサイクルということも含めて技術開発をしてまいりたい、そして実効性のある削減をやっていきたいということであります。

WTO上級委員会

Q: WTOの上級委員会の問題ですけれども、12月10日の委員の任期切れの期限が近づいてきていますけれども、日本もWTOに対する期待はすごく大きいということですけれども、今現在の状況と、あと、もし機能停止になってしまった場合に、WTOの中心的柱の一つである上級委員会は機能停止になることによって、どういうことが懸念されるかということを改めてお聞かせください。

A: 今御指摘の事実はあります。

最終審に当たる上級委員会について、12月10日に2名の上級委員が任期が切れることにより、今後、新たな上訴される案件につきましては、審理に必要な上級委員が確保できずに、上級委員会の審理ができないおそれがあると、現時点ではそういうことであります。

今後の対応につきましては、現在もWTO加盟国の間で議論を続けているところであります。そのため、今後について予断を持って答えることは控えますが、日本はこれまでも上級委員会の機能の維持に向けて提案を出すなど、積極的に議論を行ってきたところでありまして、上級委員会がその機能を果たせるように、引き続き取り組んでいきたいと思っております。任期後であっても、審理が既に始まっている案件は、担当していた上級委員が引き続き担当できるというWTOの内部規定もございます。

以上

最終更新日:2019年12月6日