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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2020年9月18日(金曜日)
15時07分~15時32分
於:記者会見室

冒頭発言

新副大臣・新大臣政務官の紹介

私の方から初めに1点申し上げます。

本日18日付けで経済産業省の副大臣、政務官が正式に決定をし、新たな体制が発足をいたしました。
長坂康正副大臣、江島潔副大臣、宗清皇一政務官、佐藤啓政務官が就任をいたしました。
いずれの方も、経済産業政策に深い経験と知見をお持ちで、私としても大変頼もしく感じております。

総理からの指示も踏まえ、5人が一丸となって着実に経済産業政策を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上です。

質疑応答

デジタル庁の検討

Q:菅首相が構想に掲げるデジタル庁の創設の件に関連してお聞きしたいと思います。
平井デジタル改革担当大臣が先日の官邸での就任会見で、来年の通常国会までの法整備を一気に進める意向を示しました。期間がタイトな上、経産省としても深く関与することになります。梶山大臣としては、これからどのような形で連携を進めていくのか、あるいはこれまで弊害となってきた省庁の壁をどう乗り越えていくかといった方針についてお聞かせください。

A:菅総理は、政権の方針として縦割りの打破を掲げております。そして、前例主義に陥らないということで、規制改革を進めていくということで、最初の挨拶でもお話をされていると思います。その一環として、複数の省庁に分かれている関連政策を取りまとめて、デジタル庁を新設する意向であると承知をしております。

7月に閣議決定した骨太方針において、IT基本法等を見直して、社会全体のデジタル化について抜本的な強化を図ることとしておりますが、行政のデジタル化の推進はこの内閣においても引き続き最重要課題の一つと認識をしております。
経済産業省には民間のデジタルトランスフォーメーション支援を通じた知見がありますし、産業としてもしっかりとこれまでも支援をしてきているということでありますけれども、例えば政府のデジタル化への民間企業のニーズの収集、民間採用に当たってのデジタル技術に造詣の深い人材の紹介、また経産省との人材の交流も含めて、広く貢献できるのではないかと考えているところであります。
コロナ禍後の課題として、デジタル化というのは大きく取り上げられておりますので、そういった中でまずは行政から始まって、平井大臣と詳細についてまだ打合せはしておりませんけれども、総理と平井大臣が打合せした上で、私の方もしっかりと調整を取りたいと思っております。

デジタル庁については、総理からスピードを上げていくように指示があったということを平井さんから聞いております。私としてもスピード感を持って平井大臣に協力をしてまいりたいと思っておりますし、デジタル庁の検討について、担当しているスケジュール感についても、内閣官房と連携を取っていきますが、詳細について現時点で知りたければ、内閣官房の方に現時点ではお問合せいただければと思います。

Q:今スピード感というお話がありました。明日にはキックオフの検討会が立ち上がるという話も聞いておりまして、一部報道ではもう来年の秋にもデジタル庁の創設をするといった内容も出ています。
スピード感を持って取り組むということは、非常に重要なことかと思うんですが、拙速な対応や制度設計が中途半端になることでの可能性というのもあるかもしれません。そうしたリスクを低減するために改めて必要なことであるとか、どのように取り組むかといったところを教えていただけますでしょうか。

A:デジタル庁を作ることが目的ではなくて、デジタル化をいかに普及させるかということだと思っております。これまでの政策も通じて、経済産業省においても、それは努めてきたところでありますけれども、なかなか自治体と中央省庁間のもの、また中央省庁同士のものというができてこなかったということもあります。

今回のコロナ禍の中で、経産省で言えばこの給付金の関係、総務省でもやはり個人の給付金ということで、こういったことの遅れが指摘をされているわけでありまして、今国民の方もそういったものを肌で感じていると思いますので、そういったことも含めて力を合わせてやっていくということで、デジタル庁を作るというよりも、しっかり浸透させることが目的であると思いますし、そのための手法をどうしていくかということを明日キックオフでそれぞれ議論していくということになると思います。

最低賃金・生産性向上

Q:2点ありまして、1点目が最低賃金について伺います。
菅総理は最低賃金の引上げを公約に盛り込んで総裁選を勝利されました。中小企業施策を所管する経産省として、菅総理から最低賃金の引上げや中小企業の生産性向上などについて何かしら指示がありましたでしょうか。
最低賃金を大きく上げれば、生産性の低い事業者は再編が起こり、結果的に日本経済にプラスに働くという指摘もありますが、この点どうお考えでしょうか。

A:総理からは、新型コロナウイルス感染症の影響によって厳しい経済状況にある中、中小・小規模事業者等の雇用を守って、そして事業を継続していくと。そのための持続化給付金や資金繰り支援を迅速に届けること。ポストコロナを見据えて、中小企業の再編促進など、中小企業の生産性を向上させ、足腰を強くする仕組みを検討することなどについて御指示がありました。

最低賃金を上げるには、上げられる環境作りというのがまず第一だと思いますので、今コロナ禍で落ち込んだ業績、また業況というものをいかに引き上げていくか、さらにまた生産性を上げていくためにIT導入補助金であるとか、様々な制度を使って、それぞれの会社のスキルというか、全体の能力を上げていくということも重要だと思っております。
その上で、そういう環境があれば、しっかりと最低賃金を上げていくということになると思いますし、昨年まではこれで上げてきたということでありますから、そのことがしっかりとした経済、また雇用や給与につながった上で、地方の経済の活性化にもつながるという思いを持っておりまして、そういったことも含めて、どういう流れになっていくかということももう一度アフターコロナの中で考えながら、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

最賃引上げがありきということではなくて、賃金が毎年のように上げられるような状況作りというのが私どもの仕事でありますし、効率性というのは、まずは個社で上げていただく。そして、個社の状況によって、場合によっては、M&Aも含めて、事業部が統合したほうがよければ、効率よく技術が進展をしていく、また業務が効率よく進めることができるという中で、そういったことにつながっていくと思いますので、それらも含めて地方の経済にしっかり対応できるような体制作り、また「よろず」というような相談も受けておりますので、そういったものも含めて金融や企業のマッチングということも含めて、しっかりと取り組んでまいりたいと思っています。

エネルギーミックス

Q:2点目がエネルギーに関して、新しいエネルギー基本計画に向けて議論が今後始まりますが、その中でエネルギーミックスを見直す考えはあるのでしょうか。現行の2030年度目標については、原発については引き上げは難しい、再生可能エネルギーはさらなる引上げも可能というような指摘もありますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。あわせて、原発の再稼働、新増設についてどうお考えかということも伺えますでしょうか。

A:エネルギーミックスについては、単一の完璧なエネルギー源が我が国にはないということで、安全性を最前提に、経済性、気候変動、またエネルギー供給の安定性という、いわゆる3E+Sと言われることを念頭に置いて、バランスよく、同時に達成できるぎりぎりの姿として、2018年7月のエネルギー基本計画の中でエネルギーミックスを示したものであります。
2030年のエネルギーミックスの目標は、かなり私はハードルが高いと思っております。現在のエネルギーミックスの実現に向けた取組は着実に進展はしていくものの、まだ道半ばですので、まずは現行のエネルギーミックスの確実な実現に向けて、全力で取り組んでまいりたいと思っております。
まだ飛んでいないものを、さらにまた引き上げて飛ぼうとするのは、なかなか難しいのではないかと。まずは2030年の目標を達成するために、どういったことに力を入れていけばいいのかということで、様々な対策というものを今講じ始めたところでもありますので、しっかりとこれらを実施しながら、実効性のあるものにしてまいりたいと思っています。

あとは原発でしたか。
これは原発の再稼働、3.11の震災の原発事故後、一回全部止めたときもありました。そして、これまでの安全基準ではなくて、新しい規制委員会の下に、今までは経産省の中に保安院がありましたけれども、私もずっと指摘はしておりましたけれども、推進と規制が同じ屋根の下にあることによって、外からの見える形も違うし、また離すべきだという議論の中で規制委員会ができた。そして、規制委員会の下で新しい安全基準ができた。そして、それらの事故の教訓を踏まえながら、今安全対策をし、安全審査をし、再稼働のための産みの苦しみがあるところだと私自身はそう思っているところであります。
これらは一つ一つ規制委員会の指導の下に、しっかりとした安全を守って再稼働を進めていくという姿勢だということであります。これができないうちは、やはり新設であるとか、リプレイスであるとかということは、先のことを言っても仕方がないと思っておりますので、現時点では新設、リプレイスということは考えていないということで、御理解をいただきたいと思います。

ALPS処理水

Q:福島第一原発のALPS処理水についてですけれども、タンクの容量から逆算すると既に処分方法を決定するリミットが来ているとも言えると思いますが、海洋放出などに断固反対する団体などがある中で、どういった手続でいつ頃方針を決めていくのでしょうか。

A:ALPS処理水の件ですね。前から申し上げているとおり、小委員会での結論が2月10日に出て、それを五つの方法から二つの方法に絞ったと。そういった中で、また国を中心に検討していく、また、それぞれの団体や自治体にも説明をしてきているところでありますけれども、しっかりと結論を得て、国が責任を持って決断をしてまいりたいと思っております。
新しいタンクを置く場所というものも、なかなかやっぱり今の状況の中では難しいということもありますけれども、今それらができるかどうかということも精査をしているということで、どのくらいが前提ということではなくて、どういったことができるということを今精査しているということでもあります。ただ、いずれにしても、そう長い時間があるわけではありませんので、国はしっかりとした決断をしていくということになると思います。

中小企業の再編

Q:先ほどの朝日さんの質問に関連で、菅官房長官から中小企業の問題に関して、再編などを含めて足腰を強くという、中小企業の再編も含めて、足下を強くする仕組みを検討するようにという御指示があったとおっしゃっていましたけれども。

A:中小企業再編促進など、中小企業の生産性。

Q:再編というのは具体的にどういったことを念頭に置かれて示されているのか。

A:これはまずは、先ほど申しましたように、個々の企業の生産性を上げていく、また企業の強さの増進も図っていくということなんですけれども、国内のみならず、海外を市場としているような企業もある。そういったときに、技術開発をする、また販売をするときに、ほかの企業と一緒にやったほうがよければ、そういったものも視野に入れていくということになると思いますし、これは国がそれを進めるということではなくて、その再編をするような仕組み作りというものを、例えばM&Aがしやすくなるような仕組み作りであるとか、また企業の紹介、マッチングの仕組み作りであるとか、そういったものも含めて対応していくということで御理解をいただきたいと思います。

Q:その意味するところ、おっしゃった中で、その文脈で、例えば識者の中には中小企業基本法を見直して、資本金幾らだとか、事業幾らだとか、そこの見直しと、また別の観点から最低賃金を引き上げることによって、ある種弱い企業を淘汰していくという議論も出されています。そのあたり、いかがでしょうか。

A:これは中小企業基本法を変えたからといって、最低賃金が上げられるかというと、やっぱりその状況を作らない限りは上げられないと思います。
そして、中小企業政策でも、やはり資本金を中心に今政策を打ったりもしていますけれども、果たしてその定義が正しいかどうかということで、いろいろな疑問が投げられているということもあると思います。
事業の業容というか、その会社の業容が大きいにもかかわらず、資本が小さい場合もある。そうすると、例えば昨年の政策で、ポイント還元制、これを例えば中小企業対応ということでやったけれども、減資をしてそういったものに入るようにしているところも、考えるところも見受けられたということでして、ということも含めて、政策と中小企業基本法の在り方みたいなものは少し考えた方がいいかもしれませんけれども、ただ余りそういう形で制度を利用する方が好ましいかというと、余り好ましくはないということですね。

それと、先ほど申しましたように、国が主導で、例えば中小企業の合併を促進させるとかということで、個々の企業について言ったところで最低賃金が上がるかというと、そうではないということですので、まずは個々の企業がしっかりと対応できるような経済の状況にしていく。そして、企業は企業で市場に対応できるような組織や、そして人材の育成というものを図っていくということだと思いますけれども、その上でマーケット、その目標とする、自分たちが対応するマーケットに応じてどうしていくのかということは企業が考えるということで、その際の税制であるとか、その際のM&Aをやりやすいようにしていくとか、またマッチングの仕組みであるとか、その手数料の在り方であるとか、その間に入るコンサルなんかの手数料の在り方であるとか、そこまで決められなければ、今度はどういうコンサルが一応望ましいコンサルなのかという基準を決めるとか、そういったことについて考える必要があるねということが、今様々な検討会で議論をされているということですから、そういったことについて対策を決めて、そして日本の競争力強化のために、日本の経済の屋台骨を支える中小企業をしっかりと支えていくということであると思っております。
まだ具体的な指示というのは下りてきておりませんので、大きな意味での中小企業対策ということで、そういう指示が下りてきているということで御理解をいただきたいと思います。

放射性物質最終処分場、洋上風力、石炭火力発電

Q:北海道絡みで3点お願いします。
1点目は最終処分場の選定で、神恵内の議会が商工会の文献調査の応募検討を住民の理解が進んでいないということで継続審議ということにしたことへの受け止めをまずお願いします。
2点目は洋上風力について、道内では100万キロワット級の巨大な電源がアセス申請が相次いでいますけれども、道内の送電網というか、あと北本連系線が細いので、専門家は今のままでは無理だというふうに言っていますけれども、国として今後海底ケーブルなどを含めて送電網の増強にちゃんと支援していく考えはあるのかどうかが2点目です。
3点目が、国の方では石炭火発のフェードアウトについて先日表明されていましたけれども、北海道は石炭の依存度が高くて、北海道電力の社長も、泊原発が動かない限りは難しいと、正直、停電の不安もあるので。そうした中で国は道内を、今後の議論で決まっていくことだと思いますけれども、廃止の対象から除外するという考えということでよろしいでしょうか。それとも、そこはやっぱり北海道も無視はできないということか、どうお考えでいらっしゃいますか。

A:まずは神恵内の文献調査について、村議会で継続審議となったということですが、村議会が3日間だけであったと聞いております。そこで審議が仕切れない、審議が足りないということもあって、継続となったと聞いておりますけれども、最終処分場について、神恵内村でも関心を示していただいたことは、また村議会で議論を重ねていただいていることは大変ありがたいと私どもは思っております。地域で検討いただくことが重要であり、国としてはいつまでにという希望はありません。じっくりと周知をしていただきたいと思いますし、また合意形成もしっかりと、また丁寧にやっていただきたいと思っております。
村議会からの住民説明会に関する依頼についても、国としてはしっかりと受け止めた上で、職員を現地に派遣するなどして、最終処分場の意義や文献調査の位置付けなどについて丁寧に説明や情報提供を行ってまいりたいと思っております。向こうから要望がありましたから、しっかりと職員を派遣するための今検討を行っているということです。

あとは、洋上風力でしたね。
御承知のように北本連系線、60万キロワットから90万キロワットまで増やしましたけれども、まだまだこれは細いということですね。そういった中で、風力発電所を造るだけではなくて、しっかりとしたそういう送電網を造らない限りは、これは役に立たないということになりますから、それらも含めて適地を決めておりますし、その順番でまた公募を行って事業者を決めていくという中で、それらを順次、当然そこが指定をされれば、連系線の強化というものも視野に入ってくると思っています。

あとは、石炭火発のフェードアウトということでありますけれども、脱炭素化という世界的な潮流の中で、脱炭素社会の実現という大きな課題に正面から取り組む必要があると思っております。エネルギー基本計画に示された非効率石炭火力のフェードアウトは、着実に実現をしていかなければならないと思っております。
私が申しているのは、非効率石炭火力のフェードアウトということで、2030年を一応目途に、そういったものをフェードアウトしていきましょうと、さらには技術開発もしてまいりましょうということですが、今業界団体、電気事業者をはじめとした様々な地域の業界団体と、またユーザーの方も含めて議論をしているところでありますので、最初から例外ありきということではなくて、その中で状況を聞いた上で、どうしていくかということを決めてまいりたいと思っておりますし、こういう状況だから私たちのところはCO2は排出しても仕方ないんだという形で、最初から10年間何もしないということではなくて、ある程度のやはり努力はしていただく必要がある。その上でどうなるか。経過措置が必要になるのか、また例外措置が必要になるのかということを議論をしていく。そして、さらにまたそれらの積み重ねで、2030年のエネルギーミックスや、NDCとの絡みも含めて出てくるということでありますから、地域の状況は当然勘案しながら考えていきますけれども、トータルとしてもしっかりと考えていかなければならないと思っています。

ALPS処理水

Q:一部ちょっと重複するところはあるんですけれども、福島関連でして、先日の就任会見で総理からの指示として、福島第一原発の廃炉や汚染水の対策の着実な進展を挙げられました。また、先日総理は、官房長官でしたけれども、菅総理がテレビ出演された際に、処理水に関して決断を出す時期に来ているという発言もありました。
これらの発言を受けて、処理水の方針決定をされる時期というのを改めてお示しいただければ。

A:早期に処分方針を決定していく必要があると思っております。また、双葉町、楢葉町、大熊町といった地元自治体からも処分方法を早期に決定することとの意見書もいただいているところであります。この立地地域からすると、今の状況を何とかしてくれという切実な思いもありまして、私も行くたびに、またおいでになるたびに、そういうお話をされるということもあります。そういったことも、復興に尽力されている自治体の御意見であり、重く受け止めているということであります。
現在地元自治体をはじめ関係者への説明を行っておりますが、丁寧に御意見をお伺いしているところでありますけれども、その御意見をしっかりと受け止めた上で、政府として責任を持って処分方法について結論を出していくということであります。
先ほど冒頭で申しましたように、早期に処分方針を決定していく必要があるという認識であります。

以上

最終更新日:2020年9月24日