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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2020年10月23日(金曜日)
12時16分~12時31分
於:記者会見室

冒頭発言

ALPS処理水

本日、廃炉・汚染水対策チームの会合が開催をされました。ALPS処理水の取扱いについて議論をいたしました。

会合では、専門家等が科学的知見に基づきまとめたALPS小委員会の報告書の内容について確認するとともに、これまで様々な機会を通じて地元自治体や農林水産事業者などから頂いた様々な御意見の整理を行いました。

また、出席した各省の副大臣からは、風評を最大限抑制する処分の必要性や国内外への情報の発信の重要性、国民の安心のためにはモニタリングを強化し、IAEA等、国際機関との連携を進め、透明性を高めることの重要性等についての議論がありました。

今後は、本日の議論を踏まえて、それまで頂いた意見に最大限対応することを前提に、ALPS処理水の取扱い方針を検討していくこととなります。

これまで頂いた御意見を踏まえれば、いずれの方法を選択するにしても、安全基準の厳格な遵守は当然として、安心にもつながるよう風評を最大限抑制する処分方法とすること、海外や国内消費者に対して科学的な根拠に基づく正確な情報発信を積極的に行うことなどの対応を取ることが必要となります。

経済産業省としても、国内外への科学的根拠に基づいた情報発信や風評対策について、できることから取り組んでまいる所存です。

また、私から各省の出席者に対しまして、これまで様々な機会を通じて頂いた御意見を改めて真摯に受け止めること、また、風評影響を最大限抑制する処分方法や風評対策、国内外への丁寧な情報発信等、主要論点について、さらに検討を深めることを要請をしました。

詳細については、後ほど事務方から説明をさせます。

私からは以上です。

質疑応答

温室効果ガス排出削減目標

Q:政府による温室効果ガスの排出削減目標の件についてお聞きします。

菅首相が、来週からの臨時国会での所信表明演説で、温室効果ガスの排出を2050年に実質ゼロとする方針を掲げるとの見通しが出ています。これまで掲げていた50年の80%削減という目標から、さらにハードルが上がる上、経産省としても現在議論を進めているエネルギー基本計画の見直しにも影響を及ぼすと思います。この件に関する大臣の受け止めと、今後の経産省としての対応方針についてお聞かせください。

A:まず総理の所信表明演説の具体的な内容については、現時点ではお答えする立場にありません。

その上で申し上げれば、エネルギー基本計画の見直しに向けては、これまでの3E+Sのバランスを基本としつつも、脱炭素社会の実現を目指す中でのエネルギー、産業構造はいかにあるべきかという視点を重視しつつ議論をしてまいりたいと思っています。

特に、多くの国、企業は国内国外を問わずですけれども、2050年までのカーボンニュートラル実現の表明が相次ぐ中で、エネルギー政策の在り方は、将来的な日本の産業競争力に直結する課題になると思っております。こうした産業政策の視点も踏まえて、イノベーションで経済成長を作り出すという姿勢で議論をしてまいりたいと考えております。

三菱重工スペースジェット事業

Q:追加で質問させてください。

こちらも報道が出ているんですけれども、三菱重工のスペースジェットに関して、事業化を事実上凍結するとの報道が出ています。こちらに関しても、経産省がこれまで国内での航空機産業の集積に向けて支援を続けてきましたが、実際の凍結となれば、関連産業を含めた多方面に影響が波及する可能性があります。この点に関する受け止めを改めてお聞かせください。

A:三菱重工のスペースジェット事業については、御指摘のような報道があったことは承知をしております。

現在、三菱重工は、スペースジェット事業について、グループ全体の厳しい状況を考慮した適正な規模で推進し、コロナによる深刻な状況を踏まえ、スケジュールの精査を行っていると承知をしております。

スペースジェットは、YS-11以来の半世紀ぶりの完成旅客機事業として重要なプロジェクトであり、引き続き関係者の尽力に期待をしたいと思っております。

ALPS処理水

Q:おはようございます。

冒頭御発言いただいた福島の処理水の関係ですが、週明け27日にも関係閣僚会議が開かれるのではないかという情報がございましたが、現時点でのこの先の進め方、日程感等、お話しいただける部分を御説明いただけますでしょうか。

A:まず、一部報道において、27日に政府方針を決定するとの話が出ていますけれども、27日に政府方針を決定はしません。

これまでの政府方針の決定時期を対外的に明らかにしたことは、一度もございません。具体的な決定のタイミングをお伝えできる、今、段階にはありませんということであります。

ALPS処理水の取扱いについては、本年2月に専門家による報告書を取りまとめて以降、立地自治体や農林水産団体の様々な方々と意見交換を重ねて、また御意見を伺う場や書面募集などを通じて、多くの意見を頂いてまいりました。

こうして頂いた御意見について整理をしたものを、本日開催した廃炉・汚染水対策チームの会合の場で、関係省庁間で共有をし、今後の対応について議論をしたところであります。

今後、本日の会合での議論を踏まえて、関係省庁において、さらに検討を深めた上で適切なタイミングで政府として責任を持って結論を出していきたい、一貫した考え方です。

Q:大臣、その点は今日チーム会合があって、それで週明けに関係閣僚会合に進めないというのは、これはどういった理由ですか。

A:私は一回もそういう議論をしたことは、皆さんに表明をしたことはありません。ですから、丁寧に、今やっているということでして、報道が先行していますけれども、この件については、私どもが決めていくということになると思います。

Q:調整に時間がかかっていると理解してもよろしいですか。

A:いや、丁寧にやっているということで御理解をいただきたいと思います。

日英EPA、英・EUFTA

Q:よろしくお願いいたします。

1点目、日英貿易協定の署名がされたんですけれども、これが日本経済にとってどうい効果をもたらすことを期待しているかということと、あと、それからイギリスがEUとの離脱交渉が難航しておりますが、離脱交渉の後の交渉が難航しておりますが、その先行きについては、どう見られていますでしょうか。

A:先ほど茂木外務大臣とトラス英国貿易大臣との間で、日英のEPAの署名式が行われました。

英国には、約1,000社の日系企業が進出をしており、欧州における生産や販売等の重要な拠点として、日英・EU間で密接なサプライチェーンを構築をしているところであります。

本EPAは、来年1月に予定される英国のEU離脱後、日EU・EPAに代わるものとして、日英間のビジネスの継続性を確保するという重要な意義を有すものという位置付けであり、本日署名されたのは大変喜ばしいことだと思っております。

英EUのFTA(注)については、今交渉中と承知をしております。これが成立しないと、この意味もありませんので、しっかりと交渉をしていただきたいということで、複層的なサプライチェーンを構成していますので、日英、そしてEU間のしっかりとした経済活動ができるような英EU間のFTA交渉が成立することを期待をしています。

ALPS処理水

Q:続けて、処理水の件で引き続きで恐縮なんですが、これまで従来、政府はできるだけ早く決めないといけないという意向等を言っておられて、東電の方が、処理水が満杯になる時期が22年、最新の試算では秋ということになっておるんですが、今後丁寧に進めていくというお話を先ほどいただいている中で、できるだけ早くという部分の兼ね合いについて、今後どういう姿勢で臨まれるか教えてください。

A:これまでも結論ありきということではないと、時期も決まっているわけではないという発言を、私はずっと一貫してしてきたつもりであります。

ただ、丁寧にやっていくということは非常に重要なことで、丁寧に利害関係者の方に説明をしていく必要もあると思いますし、こちら側の作業というものも丁寧にやる必要があると思っております。

ただ、先ほどおっしゃったように、タンクがいっぱいになるということもありますし、一方では、やっぱりある時期には決定をしなくちゃならないという制約というものも、ある程度意識しながらやっていかなくちゃならないと思っています。

Q:ALPS処理水の関係と、あと女川原発の再稼働の関係で2点お伺いいたします。

まず処理水の関連なんですけれども、先ほど27日に政府決定はしないという説明をいただきましたが、どういう条件が整えば決定に至れるのかというところと、本日取りまとめられた内容について、政府側での作業というのもあると思うんですが、地元との共有というか説明というか、そういうことを実施されるお考えはあるのか、処理水の関係で教えてください。

A:これは今までも、先ほども申しましたように、27日に決定するということは、一部報道では承知しているんですけれども、私どもから言った覚えはないということで、いつも否定をしているんです。丁寧にやっていくということも言っている。

一方で、ある程度時間が限られているねということも申し上げております。そのバランスをどう考えていくかということだと思います。

地域とか地元には、これまでも御意見を伺う場というのは7回ですけれども、そのほかに2月以降でも数百回、百数十回かな、会合を開いておりますし、説明をしてきております。これは決定をしたとしても、実施するのは2年後ということになりますので、それも含めて丁寧に事を運びたいという私の思い、政府の思いということで御理解をいただきたいと思います。

女川原子力発電所

Q:話題は変わるんですけれども、昨日なんですが、女川原発の再稼働の関連で、宮城県議会が早期の再稼働を求める請願を賛成多数で可決されたということがありました。

宮城県の村井知事は、従来から県議会の結論を最重視するという姿勢を示しておりまして、この請願の採択によって再稼働を容認することは決定的になったということになります。県に対して、地元同意を要請した大臣のお立場として、今回の動きの受け止めをお願いします。

A:まず原子力発電所につきましては、いかなる事情よりも安全性を最優先するということ、そして、高い独立性を有する原子力規制委員会が、科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた場合のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の方針ということであります。

東北電力女川原子力発電所2号機の再稼働につきましては、今年2月に原子力規制委員会による設置変更許可がなされ、地元で検討が行われているところ、県議会のことは分かりましたけれども、まだ検討の過程だと、プロセスだという認識でおります。

政府としては、地元の御理解を得られるように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

ALPS処理水

Q:ALPS処理水について、風評被害対策なんですけれども、これまでは風評被害があれば対策をするというような御説明を受けたような記憶もあるんですが、今後は漁業者から要望を集める、例えば予防的な対策のような形で、放出の前に対策を示していくような形になるんでしょうか。

A:これまで2011年の3.11のときの実害、そして併せて風評被害というものも対応してきたという知見があります。それに基づいて、まずはやっていくということなんですけれども、現時点で、政府としては処分方針や決定時期を決めていないということでありまして、その上で、仮に何らかのALPS処理水を処分する場合には、風評被害を受け得る方々に寄り添った上で、国が前面に立って風評払拭に取り組んでいく必要があると思っております。

廃炉・汚染水対策チーム会合では、これまでに頂いた様々な御意見を踏まえて、風評影響を最大限抑制する処分方法や風評対策、国内外への丁寧な情報発信などの論点について、検討を進めることとしております。

経済産業省としては、関係省庁と連携をして政府一丸となってしっかり取り組んでいくということで、具体的に今何をするというやり取りはございませんから、しっかりそういう知見を生かしながら、できる限りの対応をしていくということで、御理解をいただきたいと思います。

Q:ちょっと短く関連で、確認なんですけれども、風評被害対策自体は、放出というか、処理の処分の仕方を決定する前に示されるのか、後なのか、どちらかというのは明確にできますでしょうか。

A:前後を問わず、もし起これば、そういうことを対応するということです。

Q:予防的なものは。

A:予防的なもの、例えばどういうことですか。

Q:風評被害がもしあれば、こういう対策をするというのを事前に示しておくというのは考えられないんでしょうか。

A:これは前後を問わず、そういう対策はしますということは、いつも言っております。当事者にも言っております。だから、今ここで言うというよりも、過去からずっと言っております。

(注)実際の発言はEPAでしたが、事実関係を踏まえて上記のとおり修正しました。

 


以上

最終更新日:2020年10月29日