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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2020年10月27日(火曜日)
10時56分~11時13分
於:記者会見室

冒頭発言

特になし。

質疑応答

最低賃金引き上げ、中堅・中小企業の経営人材

Q: おはようございます。どうぞよろしくお願いします。
1点、御質問差し上げます。昨日、菅総理は所信表明演説で、最低賃金の全国的な引上げに取り組むことや、大企業で経験を積んだ方々を、政府のファンドを通じ、地域の中堅・中小企業の経営人材として紹介する取組など、中小企業に関連する政策に言及しました。政府は、こうした政策を具体的にどういう方法で進めようとお考えでしょうか。

A: 最低賃金の引上げに関しましては、中小企業が賃上げできるような事業環境の整備が不可欠であるということは、これは共通認識であります。このため、デジタル化などの生産性向上に向けて投資の支援や経営資源の集約化等を通じた事業承継の円滑化、しわ寄せ防止など大企業と中小企業の取引関係の適正化などに経済産業省としては今取り組んでいるところでありますし、継続してこれらに取り組んでいくということであります。

また、中小企業にとって経営人材の確保は重要な課題であります。御指摘の大企業で経験を積んだ方々を、政府のファンドを通じて、地域の中堅・中小企業の経営人材として紹介する取組については、これは多分、銀行に限った言い方だったと思いますけれども、現在、金融庁において検討中と聞いております。

中小企業庁としても、大企業人材が地方の中小企業等で活躍するために必要となる経営知識やコミュニケーションスキルの向上を支援をしているところであります。さらに、中小企業の経営課題や求めている人材を明らかにすることが重要でありまして、このためセミナーの開催等を通じて、大企業人材も含め地域内外から人材確保等を支援をしているところであります。

私は以前、地方創生担当大臣をしておりましたけれども、そのときもプロフェッショナル人材の戦略ということで、都市部の大企業から地方の中小企業へ、また中堅企業へという取組をしておりまして、そのときも数千件、これが成約したものがありました。

そして、そこにも行きましたけれども、高度な技術者であるとか経理のプロであるとか経営人材であるとか、そういった方が地方の中小企業や中堅企業に行って活躍している姿も見てきておりますけれども、いろんな産業で、いろんな業種においてしっかりとそういった仕組みができることが、地方創生につながったり中小企業のレベルアップにも、強靱化ということにもつながっていくものだと思っています。

Go To イベント

Q: 「Go To イベント」についてなんですが、「Go To イベント」のイベント事業者の募集が始まって、近々開始される見込みかと思いますが、改めて「Go To イベント」の狙いとどういった効果を期待するか。それから、イベントが開催されるとどうしても密な環境ができやすいと思うんですが、感染対策をどういうふうにしていくかということを改めて教えてください。

A: 「Go To イベント」事業につきましては、昨日26日からイベント主催者の募集を開始をいたしました。イベント主催者やチケット販売事業者によって状況は異なりますけれども、チケット販売の開始時期は、最速で今月末を今見込んでいるところであります。

本事業は、感染拡大防止と両立させながら文化、芸術、スポーツに関するイベントの需要喚起を図るものでありまして、3密リスクを回避した新たなイベントの在り方を世界に普及、定着させることを狙いとしております。

これまでも試験的に様々なイベントで入場人員というものの数を制限をしたり、また増やしたりということもやってきたわけであります。そして、分科会でしっかりと議論をしていただいているわけでありますけれども、ガイドラインをしっかり決めた上で、そういうイベントができるようになる、ウィズコロナ、コロナの中でもそういった感染防止対策をしながら、しっかりとしたそういうイベントができるようになることのために、今連携をしながらそういった感染防止対策をしているところでありますが、事業者に対しましては、接触確認アプリの利用促進や検温等の体調チェックの実施、参加者と速やかに連絡ができる体制などの構築に加えて、これらの対策の公表を求めることにしております。必要に応じて、事務局による現地確認も行うこととしております。

こうした取組を通じて、本事業の目的を達成をしてまいりたいと考えております。

石炭火力発電

Q: 昨日の続きといいますか、石炭火発を全廃が、簡単にできないというか、全廃しないという話なんですが、これから再エネがどんどん将来増えていく中で、安い石炭が燃料で再エネの調整を果たすという意味では、やっぱり石炭の火発が将来的にも重要だと。そういうことで、そう簡単に全廃はできないと、そういう理解でよろしいでしょうか。

A: そう簡単にというよりも、全世界どこでも火力発電は必要になっています。例えば徹底している、今2050年を数値を出しているイギリス、EUがありますけれども、そこでも化石燃料の火力発電所というものは入れているわけですね。ただ、CO2を大気中に排出しないという技術が可能かどうかということで、それらを今やっているということです。

私どもも非効率の石炭火発というのは、CO2をたくさん、どちらかというと多く排出するものは30年までにフェードアウトさせましょうと。ただ、高効率のものに関しては、新しい技術と合わせてCO2を大気中に排出しないような分離回収というような技術、CCS、CCUSというものを使いながら技術を磨いてまいりましょうということなんですね。

ほかの国においても、あとは自分の持っている資源であるとか環境であるとか、そういったものに合わせてカーボンニュートラルというものを目指しているわけでありまして、イギリスにおいても、ある程度の火力発電所、調整電源としての火力発電所は残るということで聞いておりますし、日本の企業も参画してCO2の分離回収、それをCCS、貯留する、また利活用するということ、イギリスの場合はCCSということで貯留するということが今メインだと思いますけれども、そういう取組をしているということですから、技術開発と併せて一切使わないという方策だけじゃなくて、これからのイノベーションも含めて、どうやったらカーボンニュートラルになるかということが世界の知恵比べと技術競争になると思っています。

Q: 再エネの調整役として重要ということでいいですか。

A: 出力が一定じゃない、周波数や電圧が一定じゃない、そういったものをしっかりとした電源として使えるようにするために調整力というのは必要になるわけですよね。それと、あと、いざというときの、例えば蓄電池がまだ発達していないという前提でいえば、風のない夜をどうして過ごすか、風力も太陽光も使えないときはどうするかというときとか、あとは災害時の非常用電源ということも含めてどうするかというときには、まだ化石燃料ということは、どの国においても排除できない選択肢だと思っています。

その中で、できるだけ技術を磨いてCO2を排出しないような技術と組み合わせた上で2050年を目指していくというのは、どの国も同じ考え方なんですけれども、どの電源を残していくか、化石燃料の中でもガスでやるのか石炭でやるのか、いろんな在り方があると思いますけれども、そういった中で技術開発を行っているということで御理解をいただきたいと思います。

ALPS処理水

Q: 福島第一原発の廃炉計画が、事故を起こしていない第二原発とほぼ同じ2052年に設定されたために、大量の汚染水を短期間に放出せざるを得なくなっているといった指摘がございます。このため、仮に廃炉目標を100年にすれば、通常の環境基準内で汚染水処理をすることも可能であるということで、こうした点から、第一原発の廃炉目標を100年に延ばして根本的に考え直すというようなお考えはございませんでしょうか。

A: それは今までも議論をしてきたことであり、地元の方たちも含めてそういう議論をしてまいりました。今ここで問われても、私の独断で決めるわけにはいかないということであります。

今後、議論の場でそういうことが出れば、また議論をするということになると思いますけれども、今はその計画の下にしっかりと廃炉と汚染水、処理水対策をしていくということであります、現時点では。

Q: すみません。ただ、現在、汚染水の処理、特に海洋放出に関して反対の意見もたくさんございますけれども、そういう意味では、この間、27日に発表されるということが延ばされたわけですけれども、

A: いやいや、延ばしたというか、そもそも27日の予定はしておりません。

Q: していなかった。なるほど、分かりました。

A: ということですし、これは今おっしゃったけれども、やはりその議論して進めてきているということなんですよね。そして、例えばこれを処理するにしても様々な方策というものを議論してきている。その中で、多くの方の理解を得られるようなものを模索していくということになると思います。

Q: 今後も議論は進めていくというふうに考えてよろしいですか。

A: 一応議論は終結をしているわけですけれども、その時々で、将来にわたってまで私はこれが確実だとは、私自身は言い切れない部分もありますので、というのは、将来のことは予想できないこともありますから、という中で、今はこの方針でやっていくということであります。

Q: 全く議論しないというわけではないと。

A: 議論をしてきたんです、今まで。今までの議論を否定されるというならまた別なんだけれども、議論をしてきた中で、どうしていくかということなんですね。

そして、あそこに住まわれている方、また戻ってこようとする方もおいでになる。そして、地元の方からも早く決着をしてくれという、3つの町からの決議もあるということなんですね。それらも踏まえてどうするかということ。一方の意見もあることも承知していますけれども、またその一方の意見もあるということなんですね。その中での判断ということになります。

Q: よろしくお願いいたします。
2点ありますけれども、さっきの福島処理水に関してお伺いします。今回の問題は、韓国と中国と、隣国から懸念の声も挙がっていますけれども、これは日本だけの問題じゃなくて、という話が出ていますけれども、これについてどう受け止めていますか。隣国の反発に対してどう取り組んでいますか。

A: ALPS処理水の取扱いにつきましては、これまでも隣国を含む国際社会に対して、在京、日本にいる外交団の方々や、また日本の海外での在外の大使館、領事館を通じて説明をしてきているところであります。そしてまた、国際会議等でも発信をさせていただいておりまして、各省庁のホームページ等を通じて、繰り返し情報提供を行ってまいりました。また、その検討状況につきましては、本年4月に国際原子力機関IAEAによるレビューを受けておりまして、妥当であるというような評価も受けているところであります。

引き続き、外務省と連携しながらIAEAなどの協力を得て、政府として国際社会に対して丁寧に、高い透明性を持って情報提供をしていかなければならないと思っておりますし、不足があればしっかりと対応してまいりたいと思っております。

WTO事務局長選挙

Q: もう一点ありますけれども、WTOに関しても伺いたいんですけれども、事務局長選挙に関して、日本政府はナイジェリアの候補を支持する方針を固めたということもありますけれども、韓国候補を支持しない理由というのは何だと思いますか。お願いします。

A: 国際機関の選挙におきましては、誰を支持するかにつきましては、各国とも外交上の理由から明らかにしないのが一般的であります。こういった話題は、これは私のこれまでの経験からしても、どこも明らかにしておりません。日本も同じでありますので、コメントは控えたいと思っております。そういった中で、現下のコロナ対応やWTO改革などの課題が山積をしているのも事実であります。

WTOの事務局長は、主要国間の利害を調整する能力が求められるということ、また、多角的貿易体制の維持、強化に向けて、リーダーシップを発揮できる人物であることが重要と考えているということであります。

ALPS処理水

Q: ちょっとまた総論的なお話なんですが、処理水の処分方針について、先週チーム会合もありまして、現在各省で検討を進めている状況だと認識していますけれども、改めて処分方針の決定に向けて、経産省としての今後の御対応、見通しがもしあればお伺いできればと思います。

A: ALPS処理水の取扱いにつきましては、10月23日に開催をしました廃炉・汚染水対策チーム会合において、本年2月に取りまとめられました専門家による報告書の内容を確認をするとともに、立地自治体や農林水産業者(注)などとの意見交換、御意見を伺う場や書面での意見募集など、様々な機会を通じて頂いた御意見の整理を行ったところであります。

同会合では、座長である私から関係省庁に対しまして、これまで頂いた御意見について改めて真摯に受け止めること、政府として真摯に受け止めること、そして風評を最大限抑制する処分方法など風評対策、国内外への丁寧な情報発信などの主要な論点について、さらに各省庁での御意見も踏まえて検討を深めることを要請をしたところであります。まずは、こうした議論を踏まえて関係各省庁において、さらに検討を深めていくことが大切であると考えております。

敷地がひっ迫する中、いつまでも方針を決めずに先送りできないという事実があって、皆さんの報道もあるものだと思っております。丁寧な議論とのバランスを取りながら、適切なタイミングで政府として責任を持って結論を出してまいりたい、現時点ではここまでということであります。

Q: 月内に、日程ありきではないというのは認識しているんですけれども、月内に決定する可能性というのはいかがでしょうか。

A: 何とも言えませんね、それはね。ですから、もともと今年の夏頃だと言われていた、ただ丁寧に議論を重ねなくちゃいけないということと、あまり急いで拙速にすることが、逆にこれらがうまくいかない可能性もあるということで丁寧にやってきました、ここまでも。さらに、また意見をまとめたと言いながらも、やはり各省庁の検討というものも必要だという判断をいたしました。

その中で、今、各省庁に検討を依頼をしているということでして、それらが戻ってきてどういう形にしていくかということも含めて、できるだけ早い時期に結論を出したいというのが私どもの考え方です。

(注)実際の発言は農林水産省でしたが、事実関係を踏まえて上記のとおり修正しました。

以上

最終更新日:2020年11月4日