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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2021年5月18日(火曜日)
9時47分~10時02分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

経済センサス活動調査

初めに、私から1点申し上げます。

本日の閣議において、本年6月に総務省と共同で実施する経済センサス活動調査について、調査の円滑な実施に向け御協力いただけるよう、各閣僚に総務大臣と私から依頼をいたしました。

本調査は、5年に一度、我が国の全ての事業所、企業を対象としており、経済活動の実態を把握する極めて重要な調査であり、その結果は経済政策の検討や民間企業の経営判断等にも広く利用されることが想定をされています。

特に、今回は新型コロナウイルス感染症の影響下の経済の実態を明らかにするためにも重要な調査となるため、調査対象の皆様には、安全で便利なインターネットでの回答を活用し、御協力を頂きたいと思っております。

私からは以上です。

質疑応答

GDP

Q:冒頭2点、お願いいたします。

1点目は、GDPについてです。
内閣府が先ほど発表した、昨年度のGDPの実質の伸び率はマイナス4.6%と、リーマンショックを超えて最大の下落となったことについて、大臣の受け止めをお願いします。

2点目は、福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、韓国政府が日本政府に新たな二国間協議の開催を打診しているということについて、事実関係と検討状況について併せてお願いします。
 
A:そのGDPについては、承知をしております。そしてまた、今日、1-3月期のGDPについても1次速報があったと承知をしております。

新型コロナウイルスの感染症とそれに伴う自粛の影響によりサービス消費に弱さが見られると認識をしておりまして、そういったことが全体に影響していると思っております。

今、コロナの環境下でいかにこの状況を脱していくかということ、ワクチンの対策も含めて行っているところでありますけれども、一部製造業には回復の兆しも見えるところもあるということでありまして、各種政策の効果や海外経済の改善もあって持ち直しの動きが今後続くことも期待をされているということであります。

経済産業省としては、引き続き経済状況を的確に把握するとともに、機動的に必要な対策を講じてまいりたいと思っております。 

ALPS処理水

Q:ALPSの海洋放出をめぐって、韓国政府が日本政府に新たな二国間協議の開催を打診しているということについて。
 
A:報道については承知しておりますが、その報道の一つ一つにコメントはしておりません。その上で、韓国政府との外交上のやり取りの詳細については差し控えたいと思っております。

我が国は、東京電力福島第一原子力発電所の状況やALPS処理水の処分の検討状況について、韓国を含む国際社会に対して、科学的根拠に基づいて透明性を持って丁寧に説明をしてきており、また、海外に向けては国際機関も通じた情報の提供、透明性というものを心がけているところでありまして、今後も継続してまいりたいと思っています。

経済安全保障

Q:今日、一部報道で、重要インフラについての安保上のリスクを避ける規制を設けるという報道がありました。IT機器ですとかクラウドの外部接続状況などに基準をするということなのですが、この件について大臣の問題意識と、今後の各業法の改正案の策定スピード感、こういったところはいかがでしょうか。
 
A:御質問いただいた点につきましては、昨年12月に自民党から、各省庁が所管する業法等の在り方について、経済安全保障の観点から検討をすべきとの提言がなされているというふうに承知をしております。

経済安全保障の観点からの対応の必要性が増してきておりまして、我が国、国民経済にとって不可欠な重要インフラの安定的な運用を確保するために、その脆弱性を把握し、必要な措置を講じることは大変重要なことであると思っております。

現時点では、具体的な内容は決まっておりませんけれども、エネルギーなどの重要インフラを所管する経済産業省としても、経済安全保障の強化、促進、推進の観点から具体の見直しを行っているところでございます。

いろいろな面から経済安全保障を考えていかなければならないということで、常にそういった検討、見直しというものを行っているところであります。
 
Q:そうしますと、インフラの今後のリスクというのは、やはり中国というところが念頭に置かれているという御認識はいかがでしょうか。
 
A:いやいや、特定の国というわけではありません。我が国のそういった事業インフラについての脆弱性というのはどこにあるのか、そしてあらゆる可能性というものを考えながら経済安全保障、要するに供給も含めて、そういう部分も含めてしっかりと検討するということであります。 

データセンター

Q:データセンターについてお伺いします。

全3回を予定している半導体・デジタル産業戦略検討会が間もなく議論終了されると思いますが、具体的にこのデータセンターの技術的評価ができたという中で、検討会では日本がアジアのハブを目指すべきだというような議論があったというふうに聞いています。改めて、経産省がデータセンターの国内誘致の意義についてどのように考えているかお聞かせください。
 
A:データセンターはデジタル社会の基盤となるインフラであります。AIやビッグデータを活用した新たな産業を振興していくためには、データ集約拠点であるデータセンターの立地が肝要になると考えております。

同時に、今後の社会において、ビッグデータの処理に係る電力消費を抑制していくということも大きな課題であります。

日本がアジアのデータセンターハブを目指すに当たっては、省エネ性能の高いデータセンターの国内立地を進めていくことが必要であると考えます。

さらに、地域分散も重要な課題ということで、足元を見れば国内のデータセンターの8割以上が東京と大阪に立地をしております。災害に強いデジタルインフラの構築や、日本全体のデジタル化推進のためには、東京、大阪以外も含めてデータセンター(※)の立地を進めなければならないと考えています。

このような状況を踏まえて、データセンターの国内立地などの議論を行うために、今年の3月に半導体・デジタル産業戦略検討会議を立ち上げ、大学教授や通信事業、ITベンダーなどデジタル関係の有識者に集まっていただいて議論を進めているところであります。

明日の第3回の議論も踏まえて、今月末を目途に今後の政策の方向性を取りまとめて早急に実行に移していきたいと考えています。
 
Q:関連で失礼します。
データセンターの国内誘致について、安全保障の観点ではどのような意味があるとお考えですか。
 
A:それはデータの集約ということも含めて国内に誘致すること、また海外に、例えば非常に親しい国同士でやり取りしていても、やはりそこには何か途絶の危険性、リスク等があれば、やはり国内でやっていくこと、非常に重要であると思っています。

これからデジタルトランスフォーメーション等で様々なデータの行き来というものもありますし、また、別な産業間でのビジネスの仕組み、サービスの仕組みというものもできてくるという中で、やはり国内に立地することは重要なことだと思っています。

ただ、データセンターというのは、物すごく電力が必要なんですね。ですから、これをどうするかということも含めて考えていかなくちゃならない。省エネ性能というのは、やはり次世代の半導体の開発にもよってくると思いますけれども、そういったものが可能なのか、どうなのかということも含めて、できる限りの国内誘致の努力をしていくということと、そういったところに視点を置いて、もうデータセンターの誘致を手を挙げている自治体もあると思いますので、それらも含めてどういった形で国内のデータセンターというものを分散型、しかも省エネ性能のあるものというものができるかということ、しっかりと検討して実行していきたいと思っています。

イスラエル情勢

Q:イスラエルのガザ地区における軍事衝突が長期化の様子を見せています。経産省としては、現地のスタートアップと日本企業との協業をこれまで関係強化の中で進めてきたと思います。現状の受け止めであるとか、現地に進出する日系企業への対応方針について教えてください。
 
A:それは現地の状況というのは、私ども、外務省を通じ、また更に経産省の出先を通じて情報収集を図っているところであります。今、おっしゃったように、例えばイスラエルのスタートアップ企業と日本の商社が組んで、グリーン戦略の中の一つであるというような話もあるのも事実でありますけれども、そういったことにどういった影響があるのかも含めて、調査をしながら対応をしてまいりたいと思っています。今の時点では影響はないということです。

石炭火力発電

Q:6月のG7サミットの議長国のイギリス政府がG7各国での石炭火力発電の全廃を共同声明に盛り込む提案をされているかと思います。高効率石炭火力を活用する考えの日本とは異なる見解だと思いますけども、大臣のお考えは。
 
A:G7気候環境大臣会合が20日及び21日に開催予定ですけれども、議論の内容については現在調整中ということで、私も先週、担当大臣ともお話もさせていただいていますけど、事務方でしっかりと調整を今しているところでありますので、詳細についてのコメントは差し控えたいと思っております。

その上で、エネルギーをめぐる状況というのは各国千差万別であります。資源が乏しく周囲を海で囲まれた我が国において、3E+Sを満たす単一の可能な完璧なエネルギー源がない現状では、多様なエネルギー源をバランスよく活用することが重要であると考えています。国内の石炭火力については安定供給を大前提に、その比率をできる限り引き下げていくことが基本であると考えています。このため2030年に向けて非効率石炭のフェードアウトを着実に進めるとともに、2050年に向けては水素、アンモニアやCCUSを活用することで脱炭素型の火力に置き替えていく取組を促進をしているということであります。我が国としては気候変動対応とエネルギー安定供給の確保を両立していく観点から、各国としっかり連携をして対応してまいりたいと思っております。

脱炭素というのは、やはりそのエネルギー源、電源をまるっきり替えてしまうということも一つの選択肢ですけれども、大気中に地球温暖化ガスを排出させない技術開発というのもあるということで、いろんな議論がこれからされていくと思いますけども、ルール決めも含めて国際社会の中でそういうやり取りをしていくということになると思います。
 
Q:こうした日本の高効率石炭火力を活用していくという日本の姿勢に対する国際社会の理解というのはどのように考えていくのでしょうか。
 
A:まずはG7ということでお話、ありましたけれども、今その辺の中身については協議中ということでやり取りをしておりますけれども、資源がある国が、私はこれでやるからもうこの電源は放棄するというのはできるけれども、資源のない国が放棄したときに、安定供給ができるかどうかということも含めて考えていくということ。そういったことと併せて次善の策として、例えば地球温暖化ガスを大気中に放出させないということであっても、それが駄目なのかどうなのかという議論もしなくちゃならない。それについてどういう国際的な取決めになるのか、また、理解を得られる国があるのかということも含めて、これからのルール決めや話合い次第だと思っています。

例えば日本の場合、今原子力があまり動いていない、そういった中で火力に頼ってきた、緊急避難的に火力に頼ってきたのがずっと続いているということですよね。その中で、私どもは化石エネルギーを放棄しますということが、果たしてすぐに言えるのかどうなのか。2050年のカーボンニュートラルというのは宣言していますから、これはやります、必ず。ですけれども2030年、9年後に向けて今の安定供給というものも放棄してそれができるかどうかといったら、国の責任としてはやはりそれはできないと思っています。そういった中で、国際社会での話合い、理解をしてもらうためのやり取りをするということ。

例えばイギリスであればガスが出てくる。また、風況もよくて遠浅で、洋上の風力発電もできる、それで全部賄える。でもやっぱり化石燃料は必要ですねということで、LNGは使うということですけれども、そういった資源のある国であっても、LNG、使ったりするんですね。資源のない国がどうするのか。あと、資源を得る経済がまだ未発達の国についてどうするのかということも含めて、地球全体でどう考えていくのか、アジアの国々、アフリカの途上国に対してどういう支援をするんだということも含めて、持続可能なエネルギー政策というものは考えていかなくちゃならないと思っています。

2050年のゴールというものは同じゴールであると思いますけれども、その途中で見える景色というものは場合によっては違うかもしれないということも含めて議論をしてまいりたいと思います。

 (※)実際の発言は「デジタルセンター」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。

以上

最終更新日:2021年5月19日