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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2021年6月29日(火曜日)
11時58分~12時16分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

特になし。

質疑応答

東芝調査報告書

Q: 幹事社から1問お願いいたします。
先週、東芝の株主総会で取締役議長らの再任案が否決されました。東芝をめぐっては、去年の株主総会が、経済産業省も関与して公正に運用されていなかったとする報告書が公表されたことをきっかけに混乱が続いていますが、大臣の受け止めをお願いいたします。

A: 6月25日、先週の金曜日に開催された東芝の定時株主総会において、同社の取締役会議長を務めていた永山氏の再任が否決されたことは承知をしております。
個別企業の人事についてはコメントを差し控えさせていただきますが、一般論として、株主との対話を通じてガバナンスの向上を図りつつ、国の安全の確保にとって重要な事業や技術の安定的な発展が図られるような経営体制が構築されることが重要と認識をしております。以上です。

Q: 今の関連なんですが、今後、臨時株主総会で新たな取締役が選任されることになるんですが、またその過程で、物言う株主と会社側で人事案を争う展開も予想されます。その新たな取締役人事が、事業の切り売りとかそういう安全保障上の問題につながらないように、経産省としてどう対応されますか。

A: 東芝は、前にも申し上げましたように、ALPSの開発・製造、そして福島第一原発の廃炉事業に取り組んでいますけれども、更に加えて、量子暗号やレーダー等の安全保障に関する技術開発を担うなど、国の安全保障にも関わる重要技術を保有する企業であると認識をしております。
仮定の質問への回答は差し控えますが、一般論として、国の安全保障にも関わる重要技術を有する企業において、経営環境の不安定化を原因とする事業や技術投資の停滞といった事態が起こらないように、しっかりと注視をしてまいりたいと考えています。

東京電力新会長等

Q: 株主総会の関連でなんですけど、今日、東京電力ホールディングスの株主総会が午前10時から開かれておりまして、新会長の選任案として、元経済同友会代表幹事の小林喜光氏の選任案が諮られ、午後の取締役会で正式に就任される見通しです。東電ホールディングスの実質的な大株主として、どういったことを小林さんに期待しているか改めてお聞かせ願いたいのと、もう一点は、総合特別事業計画の策定がコロナ等の影響で遅れていますが、現在の作業がどういう段階にあるのかと、いつ頃出せるかめど感について教えてください。

A: 東京電力は、本日、株主総会において、小林新会長も含めた新たな人事案を諮ったものと承知をしております。
東京電力は、福島への責任を果たすために存続が許された企業であるということ、新会長には、福島への責任を貫徹するために、賠償、廃炉への適切な対応や企業価値の向上などに向けた抜本的な経営改革に取り組んでいただきたいと考えております。
特に、核物質防護等の一連の事案からの信頼回復や、処理水の処分に向けては、万全の風評対策や漁業者の皆様に寄り添った賠償など難しい課題も多い中、新会長には新しい視座から組織全体の体制強化を先導していただけるものと期待をしているところであります。
なお、特別事業計画の改定につきましては、まずは東京電力と賠償機構が判断することでもあります。国としては、コメントは現時点では差し控えたいと思っております。

容量市場

Q: 延岡市の新電力の件ですが、先週の予算が再度市議会で議論されたのが通らなかったんですけれども、九電、容量市場の拠出金の説明の影響が大きかったんじゃないかと思いますけれども、九電の対応が新電力をつぶすとか、芽をつぶすようなことになったのではないかという点についてはいかがでしょうか。

A: 電力市場の健全な発達には公正な競争環境が重要であるということ、そして新規参入が不当に阻害されるようなことがあってはならないと考えています。こうした観点から、特に大手の電力事業者が他の新電力の事業計画等について意見を述べるような場合には、慎重かつ十分な配慮が必要と考えております。
九州電力の説明は、容量拠出金の見直しに関する最新の議論を踏まえずに試算をしていたということ、そして計画どおり利益が実現できない可能性が高いとそれに基づいて説明するなど、配慮を欠いたものであると言えると思います。このため、電取委から行政指導を行ったものであり、九州電力には今後このようなことがないようにしっかりと対応していただきたいと考えています。
さらにまた市長宛てにも電取委からその子細内容について書簡を送っているところでもあります。

Q:この件について、今お話ありましたように、電取委から指導があると思うんですけれども、九電の管内だけではなくて、ほかの、今回の事例はほかのエリアに影響したりですとか、また、新エネルギーサイドからすると、容量市場はちょっと今いろいろ使いづらいという意見もあると思うんですけれども、この辺りの見直しみたいなところは。

A:九電の具体的な指導内容についてはプレスリリースも行っているということで、旧一般電気事業者の会社、そういったところでは、透明性を持った形で公表してきたということで、情報を共有しているものと思っております。これにより、他の地域の大手電力に対しても指導内容と同様の効果があったものと思っております。
容量市場等については、先ほど申しましたように見直しの議論があるという中で、しっかりと透明性・公平性を保つためにはどうしたらいいのかということを議論をしているということであって、一方的にこれがいいか悪いかということではなくて、将来の電源の維持、また調整電力とかバックアップ電力の維持ということも含めて、全体の電力もしっかり維持するためには必要な議論だと思っておりますので、しっかりとその中で、様々なお立場からの議論を、御意見を頂きながら決めてまいりたいと思っております。

電力需給

Q:よろしくお願いします。
夏の電力需給の見通しについて2点伺います。最新の気象庁の長期予報でも今年の夏、厳しい暑さが予想されていますが、夏、節電の要請をするお考えがおありかということ。
あともう一点、先日福井県美浜原発3号機、再稼働しましたけれども、夏や冬、電力需給がひっ迫することを考えると、原発をやはり重要な電源と位置付けていらっしゃるのか、大臣のお考えをお聞かせください。

A: この夏の電力需給の見通しにつきましては、先月時点においても、安定供給に必要な供給力はかろうじて確保できる見通しが立っていたところでもあります。
その後、今お話がありました美浜の3号機、大飯の3号機の原子力の再稼働見通しや、停止中だった大型火力の復旧時期が前倒しとなったことなどにより、西日本を中心に見通しが改善をしてきております。具体的には北海道・沖縄を除く全国8エリアで需要ピーク時の予備率が7月は5.0%から6.2%、8月は東北・東京エリアで3.9%。中部から四国にかけての西日本エリア、五つのエリアで6.1から6.5%となる見込みであり、10年に一度の猛暑を想定したとしても、安定供給に必要な供給力は確保できる見通しとなっております。節電要請を行う必要はないと考えているところであります。
一方で、必ずしも余裕があるわけではないので、電力供給の状況を踏まえて発電事業者に対しては保安管理を徹底していただくように呼び掛けたり、また需要家に対しては、省エネに対する理解と協力を求めるといった取組を既に実施をしてきているところであります。突発の事故で発電所がダウンしてしまうようなことがないようにという意味での保安管理というものの徹底ということであります。これから7、8月という1年においても電力需給が最も厳しい季節を迎えることになりますので、電力の安定供給が確実に確保されるように関係者とも連携してしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
原子力に関しましては様々な議論がありますけれども、資源のない日本の国において、ある一定の原子力の比率というものは私は現時点では必要なものだと思っております。そういった中で、エネルギーバランスを取っていくということ、そして安定供給を図っていくということだと思っておりますので、政府の考えでありますけれども、安全が認められたものについては再稼働を図っていく、そういった使い方をしてまいりたいと考えております。

太陽光発電

Q: よろしくお願いします。
太陽光発電所について御質問します。毎日新聞では都道府県にアンケート調査を実施して、8割の自治体が太陽光発電に関する何かしらのトラブルを抱えているということが分かりました。一方、山間部にパネルを設置することを求めている自治体はゼロでした。太陽光発電というのはNDCの46%の達成に向けて非常に重要な柱になるんだと思うんですけれど、一方で地方ではトラブルを抱えている状況が広がっています。どういうふうに対応していき、普及を促進していくお考えでしょうか。

A: 太陽光発電というものもドイツ以上の面積があるわけですよね。しかも平地はドイツの2分の1という中でそういった実績があるということですけれども、これからも2030年のNDC実現するためには、時間的に考えるとやはり太陽光であるとか省エネというものに頼らざるを得ないというところ。そして、太陽光についてはやはり地域でポジティブゾーニングというか、やはり適地を探していただくということが重要なことだと思っております。それぞれの地域で課題が起きていることも承知をしておりますし、経産省に持ち込まれるということもかなりあるということですけれども、やはりどういったところが適地なのか、それぞれの地域もゼロカーボンシティとかそういうことで宣言をしておりますので、その中でいかに適地を見つけていただくかということは、さきの通常国会を通った改正温対法などによるポジティブゾーニング等について、やっぱり自治体と国、政府が連携をして取り組んでいくべきだと思っております。ゼロか100かという話ではなくて、どういう形で皆さんの理解を得たものができるのかどうなのか、もう要らないということではないと思いますので、そういった形で進められるということで経産省としても役割を果たしてまいりたいと思っております。

東芝調査報告書

Q: 東芝の件に戻ってしまうんですけれども、東芝の報告書を調査した弁護士と水野元参与へのヒアリングについて、先週の株主総会で弁護士側が反論していまして、対応としては面談内容を公表してほしくないといったのが水野氏側で、大臣がこれまでおっしゃっているような調査者側が勝手に説明をしなかったというふうに断定するというのはおかしいと、食い違っている形なので改めて説明をお願いしたいのと、あともう一点、やっぱり客観性が必要だと思いますので、K1課長という部分、K2審議官、あとK3の局長、ヒアリングの事実があったかどうか御説明いただければと思います。

A: 水野氏に対する調査者のヒアリング等につきましては、経産省職員は真摯に対応してきていると私は考えております。そう、また事務方からも聞いているところでありますけれども、経産省としては最初に調査者の側から、水野氏にコンタクトを取りたいので経産省に協力をしてもらえないかという依頼があったために、仲介を行ってヒアリングにも同席をさせていただいたということであります。
事務方に確認した範囲で申し上げれば、例えば調査者から水野氏への面談内容の確認依頼があった際に、経産省の担当課長から、この内容のまま水野氏に見せていいかと調査者に確認をしたところ、調査者が持ち帰り検討するということで、一旦一拍置くことになりました。
その後、調査者から水野元参与への発言は使わないので、水野元参与に事前確認すべき事項はないとの回答が返ってきたということであります。
これに対して、担当課長からは、調査報告書の発表前に水野氏と直接会話した方が良いのではないかとアドバイスをしましたけれども、調査者はこれを否定されたと聞いているというのが、私どもが把握している事実関係ということであります。

Q: 課長とか審議官、局長が、出てくる具体のヒアリングの有無は。

A: これは私どもは適正に業務の遂行をしていると思っておりますので、今ここで調査、東芝の内部の株主総会の成立に関する内部の調査でありましたので、それに関しての審議について、私どもから説明する必要はないと思っております。

Q: よろしくお願いします。
6月10日に公開された東芝の一部株主の議決権や提案権を侵害した問題について、経産省幹部と東芝が緊密に連携を取りながら議決権15.46%のエフィッシモ、4.3%のHMB、4.13%の3Dなどの外資系株主に対して圧力を掛けていたことが明らかになりました。
東芝は安全保障に関わる原発メーカーであり、いわゆる国策任命会社ですが、2006年に買収をしたウェスティングハウスの破産によって、東芝が債務超過を解消するために第三者割当融資を実施し、その結果、東芝の外国人株主比率は今では、50%を超えています。 議決権侵害問題の根本にあるのは、国の原発政策だと。既に採算の合わないことが明らかになっている原発に固執し続ける政府は、日本経済と産業、そして企業を滅ぼしかねないと考えます。東芝の経営を窮地に追い込み、経産省と東芝の異常な癒着を生んだのは、日本の原発政策ではないかと思うのですが、大臣の見解を。

A: これは、これまでも記者会見で説明してきています。記者会見の場においでになったかどうかは分かりませんけれども、私どもは違う見解だということです。
原子力の技術に関しては、ALPSを製造して、また廃炉の担当もしているということ、量子技術に関しても、やはりこれも突出をして技術を持っているということ、さらに、レーダー等の防衛技術についても技術を持っているということ、そういった面も含めて、安全保障の観点から、私どもはこの業務を遂行しているということでして、適正に遂行しているものだと思っております。
その調査書は飽くまでも一方的な、私の方ではものによっては一方的な推論だけで成り立っているという思いがありますし、こちらとしては確認をしながら一つ一つの業務の適正さは確保しているということでありますので、一つ一つの調査に向こうの主張に対して、私どもが調査をしたり、異論を唱えたりすることはありません。
 

以上

最終更新日:2021年7月9日