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梶山経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2021年10月4日(月曜日)
10時04分~10時19分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

総辞職の所感

おはようございます。

本日、閣議で内閣の総辞職をしてまいりました。私は2年間在任をしたわけでありますけども、この在任期間を振り返って少しお話をさせていただきたいと思います。

2年間ありますと、数々のテーマがございました。

まず、最重要課題は福島の復興と福島第一原発の廃炉・汚染水・処理水対策ということであります。

就任以来7回、福島を訪問いたしました。現地の声を重視をしてまいりました。そして、関係者との電話でのやり取り、オンラインでのやり取りも数多くしてきたところであります。

福島の復興の本格化ということで、昨年3月に常磐線の全線開通が実現をいたしました。加えて、福島ロボットテストフィールドの全面開所や福島水素エネルギー研究フィールドの開所、そして被災地の避難指示解除ということで、昨年3月に帰還困難区域を除く全ての地域で避難指示が解除をされました。本年8月には、帰還困難区域のうち、残る拠点外についても帰還して居住することを希望する方向けの避難指示解除方針を決定をしたところであります。

廃炉につきましては、令和元年12月、中長期ロードマップを改定をし、復興と廃炉の両立を打ち出しました。初号機からの燃料デブリ取り出し方法を確定をいたしました。本年2月には、3号機からの燃料取り出しが完了いたしました。

ALPS処理水に関しましては、昨年2月にALPS小委員会の報告書を公表し、以来、御意見を伺う場の開催や漁業者との意見交換等、丁寧な対話を実施をしてまいりました。本年4月、先送りのできない課題として、海洋放出の政府方針をまとめ、決定をいたしました。本年8月には、政府としての風評対策を取りまとめ、IAEAのグロッシー事務局長とも4回会談をし、具体的な協力関係を構築をしてきたところであります。

そのほかのテーマとしては、新型コロナウイルス感染症への対応ということで、過去に前例のない持続化給付金、家賃給付金を合計で約530万件、約6.4兆円を支給をいたしました。実質無利子・無担保融資、一時支援金、月次支援金、1兆円を超える事業再構築補助金など厳しい環境にある中小企業を支援、そして緊急事態宣言等に伴うイベントの開催制限により音楽コンサート等が中止・延期となった場合のキャンセル費用に対する支援も実施をしてきたところであります。

エネルギー安定供給の実現とグリーン成長ということで、昨年の10月、菅総理が2050年カーボンニュートラルを宣言をしたわけでありますが、これはエネルギーや産業の構造変化ということにつながってまいります。そういった中で業界、企業と連携をし、また組合等とも連携をしながら、雇用も含めた形でどういう形にしていくか様々な議論を重ねてまいりました。

エネルギー供給強靱化法の成立、そして災害に強い電力インフラシステム整備、再エネの導入拡大のための措置等を通じて、強靱かつ持続可能な電気の供給体制を確保してきているところでありますけれども、そういった場合に、成立した法律なども含めてエネルギー対策というものをしっかりしていかなければならない。また、今後の課題というものも明確にした上で対応していかなければならないということで、次の私の後任者にしっかりと引き継いでまいりたいと思っております。

中小企業の生産性向上、取引改善ということでありますけれども、コロナ禍での中小企業、一にも二にも資金繰りなんですね。自分でも私、会社を経営してきた経験がありますけれども、会社というのはやっぱり資金繰り、それに対してどう対応していくかということで、金融機関を通じた無利息そして無担保の資金繰りというものを対応してきました。そしてコロナ禍になった直後に、当面の資金繰りということも含めて持続化給付金、そしてさらには家賃支援給付金等も支払いをさせていただいたということでありますけれども、これ大掛かりな仕組みではあるんですけども、やはりデジタル化が進んでいればもっと簡便に、そしてスピーディーにできたのではないかという思いもありますけれども、今後のこういった支援の仕組みというのは、やはりデジタル化というものを念頭にしっかりとした政府としての仕組みづくりというものが必要なんではないかなと思っております。デジタル基盤の強化もやってまいりましたし、今年はデジタル庁が設立をいたしました。

また、対外経済政策としては、自由貿易圏の拡大に尽力をしてきたということで、海外出張、この2年間でコロナ禍でありましたので5回、そしてコロナ禍におけるオンラインでの国際会議というのは大体42回やらせていただきました。そして成果としては、RCEPの協定に署名をしたこと。さらには日豪印イニシアティブということで、今年4月の日豪印経済大臣会合で「サプライチェーン強靱化イニシアティブ」の立ち上げに合意をしました。さらにまた日英EPA、そして日露関係、経済協力分野担当大臣として感染症対策における協力も含めて8項目の協力プランの具体化を推進をしてきたということであります。

そしてさらには、頻発する大規模災害への対応ということで、私、就任したときにちょうど関東地方で台風19号の豪雨災害があった。そして福島もたしか含まれていたと思いますけれども、自治体連携型補助金などの仕組みをつくらせていただいたということで、局地的な災害というのも今後あり得ると。そういった中でなりわいを続けるためにどうしたらいいのか。そして産業を継続するためにどうしたらいいのかという中で、こういう仕組みもつくらせていただきました。そして、さらにまた昨年の九州豪雨等も、復興のために、まずは熊本などで地震の災害、またコロナ、豪雨災害による三重苦に直面している事業者に寄り添っていくための対応ということで、なりわい再建支援補助金の創設を含め、手厚い支援を措置をさせていただいたということであります。気候変動ということも含めて、今後こういう災害が起こる可能性というのは大変高いということでありまして、状況状況に応じてそういう支援の仕組みというものはつくっていかなければならないと思いますし、政府全体としても支援の仕組み、それぞれの省庁に分けた支援の仕組みをパッケージとしてどうしていくかということは大きな課題ではないかなと思っております。

コロナ禍を経た新たな産業構造の構築ということで、こういったことも含めて今後の取組、デジタル、グリーンといった新しいテーマへの取組も含めて、経産省としてしっかりとバックアップをしてまいりたいと思っております。

この2年間を振り返ってみて、雑駁でありますけれども、私が取り組んできたことということで、今、冒頭お話をさせていただきました。ありがとうございました。

皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。

質疑応答

Q:よろしくお願いします。

大臣、在任中、今お話しいただきましたけれども、エネルギー基本計画の改定や処理水の問題など、エネルギー分野で大きな課題に取り組んでこられたと思います。原子力政策含め、エネルギー政策に取り組む上で力を入れてきたこと、大事にしてきたことは何でしょうか。

あと、ほかの分野も含め、在任中に成し遂げられた成果、積み残した課題、どのように御認識でしょうか。

あと、次期大臣や経産省に今後期待することは何でしょうか。

A:エネルギー政策、いつも申し上げてきているんですけれども、日本は資源のない国であるということ、そして、様々な電源の組合せを、その時々で考えていかなくちゃならないということで、エネルギーミックスも非常に重要な組合せだということ、そして、制約としてはカーボンニュートラルというテーマがあるということですし、さらに、その中で日本のエネルギーの安定供給、そして、2050年のカーボンニュートラルの実現、ネットゼロの実現、2030年の2013年比削減率46%の実現という幾つかのテーマをしっかり考えながら、エネルギーを考えてきたということであります。

理想は高い方がいいんですけどもやっぱり現実の話として、どう絶対量の足りないエネルギーを安定供給させていくか、その中で時間軸というものも考えながら、原子力の必要性というものも説いてきたつもりであります。

さらにまた、ベースロード電源としての原子力の在り方、安全が大前提でありますけれども、当面やっぱり原子力の役割というものもお話をさせていただいてまいりました。2050年のネットゼロというゴールは同じなんですけれども、そこに行き着く過程の道筋と景色はいろんな考え方があって、皆さんいろんな景色を見られているということでありますけれども、そう多くの選択肢は日本にはないと思っております。その中でどう実現するかということは、やはり各分野の方々が目標というものをしっかり定めた上で、胸襟を開いて話し合っていく必要があるのではないかなと思っています。

Q:ありがとうございます。

あと、もう一点。特に東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に向けては、国民、関係者の理解、了承が道半ばで、次の大臣へと託される重い課題だなと思います。今後、国民理解を実現していくために何が必要で、次の大臣にはどのように取り組んでほしいか、伺えますでしょうか。

A:関係者を始めとして、国民の方に誠心誠意やはり説明をしていくことが重要であると思います。現実に福島第一原子力発電所の建屋の中にあれだけのタンクが建って、処理水があるわけであります。まだ処理できていないものもありますけれども、そういったものが地域にとっては風評になっているという現実もある。そして、できる限り無害化をして、そして、安全な方法で海洋放出をしていく、海洋の力を借りてこういった形を実行していくということを、皆さんに理解をしていただくというための努力をずっと続けていくべきだと思います。

海洋放出の決断をしたときには、大変重い決断だという、私自身がそういう思いを持っております。さらに、また、これから長い事業が始まると。何年もかけて海洋放出も行っていくということになります。その間、モニタリングも含めて、多くの関係者の方々の協力を得ていかなければならない。経済産業省としても、当事者の一つとして、そういう覚悟を持って臨んでいかなければならないことだと思っています。

Q:2年間、大変お疲れさまでした。今、大臣、お話をされましたが、様々この2年間で多くの課題に直面されたと思います。その上で、行政の継続性といった意味で萩生田大臣がですね、新大臣として名前が挙がっていますが、その後、萩生田大臣に託したいことといった部分はどういうものでしょうか。

A:エネルギーの関係ですね。2050年のカーボンニュートラルに向けてしっかりと産業の競争力低下を招かないように、どう安定供給をしていくか。そしてもう一つは、2030年のNDC、2050年のネットゼロという目標を達成をしていくかということに関して、しっかりと対応していただきたいということ。

さらにはその間に、産業の構造転換というものもあります。中小企業も含めて大きな構造転換の波がくるということでありますので、そういった雇用も含めた対策というものを産業界と話し合っていく。また、場合によっては先ほど申しましたように労働界とも話し合った上で、失業のない労働移動ができるようにする。

さらにはまた、職業訓練等を含めて国がそこで関与をした上で新たな技術へ、また就職をするとかそういう形ができるようなシステム作りというものを、経済産業省としても主体的にやっていかなければならない。そういったことを萩生田大臣に引き継いでまいりたいと思っています。

先ほど、閣議で萩生田大臣とお会いしまして、向こうからも経産大臣なのでよろしくという話がありました。いくつか課題があるけれども、しっかりと引き継いでいきましょうという話もさせていただいたところです

Q:福島第一原発の海洋放出の件なんですが、大臣、再三おっしゃっておりますように、地元にも漁港等を控えておりまして、これからも関係者と向き合っていくわけですけれども、退任後も御自身としてはこの海洋問題にどのように臨んでいきたいのか、お考えをお願いします。

A:私も2011年の3月11日の事故の後ですね、漁業関係者、そして水産加工の関係者、水産物の販売の関係者と、私の地元、私の選挙区も漁港がありますので、いろんな話合いをしてまいりました。その延長でもあり、この職務について、職務の中でこういったことにも取り組んできたわけであります。

私自身も経済産業大臣を辞めることによって、このことが私から離れるということではなくて、ずっと福島も含めて私の仕事として残っていると思っております。一政治家として取り組んでまいります。また、自民党としても取り組んでまいりたいと思っております。

ありがとうございました。お世話になりました。

 

以上

最終更新日:2021年10月18日