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萩生田経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年3月8日(火)
9:43~9:47
於:国会本館2階閣議室前

冒頭発言

特になし。

質疑応答

ウクライナ情勢

Q:2点、まとめて伺います。
アメリカのブリンケン国務長官が、ロシアからの原油輸入の禁止について、同盟国との間で議論をしていると発言なさいました。日本政府としての検討状況と、エネルギーの安定供給への影響についてお聞かせください。

2点目です。経済制裁の強化で、自動車の排ガスを抑えるパラジウムなどレアメタルの確保が困難になる可能性が出ています。日本企業、日本経済への影響と対応策についてお聞かせください。以上2点です。

A: 米国のロシア産石油の禁輸に関する報道については承知しておりますが、まだ正式に決まったかはちょっと聞いていないんですけど。我が国は、国際的なロシア制裁強化の動きの中で、エネルギーの安定供給と安全保障を最大限守るべき国益の一つとして、G7とも歩調を合わせて適切に対応していきたいというふうに思っております。
それから、ロシアへの経済制裁等による影響については、経済産業省としても、高い警戒心を持って注視をしております。
御指摘のパラジウムですとかネオンといった希少資源について一定の在庫を有していること、また、ロシアから輸入する物資は他の国からも調達可能であることを踏まえ、現時点で主要企業から製品の製造に特段影響があるとは聞いておりませんが、エネルギーについては、石油は約240日分の備蓄を有するとともに、今後IEAで合意された6,000万バレルの石油備蓄の協調放出に向けて速やかに放出行動を行いたいと思います。 
また、LNGは電力会社、ガス会社において、二、三週間程度の在庫を有しております。今後あらゆる可能性も視野に入れつつ、エネルギーの安定供給確保に全力を尽くしてまいります。

足下では直ちに心配がある状況ではありませんけど、いずれにしましても、刻々と事態は変わっておりますので、産業界の皆さんの声も丁寧に聞きながら状況を注視して、常に先回りして大事を取っていきたいなと思っています。

Q: 原発の安全保障についてお伺いします。

ロシアがウクライナの原発を攻撃したことを受けて、災害とは別に安全保障上のリスクが顕在化したと思われます。今後の原子力政策への影響をどう考えていますでしょうか。

A: 3月4日に行われたロシアによるザポリージャ原子力発電所に対する攻撃は決して許されない暴挙であり、福島第一原子力発電所事故を経験した我が国としては最も強い言葉で非難したいと思います。ロシアに対してはウクライナ国内の原子力発電施設に対する攻撃を含め、全ての戦闘行為を即座に停止するよう、関係省庁と連携しながら、引き続き強く求めてまいりたいと思います。

今後、国内の原子力発電所の安全保障については、こういった経験を踏まえて、高いレベルでしっかり対応していきたいと思っています。

Q: ロシアが7日、非友好国リストというのを発表して、日本も入っているわけですけれども、この内容としては、債務をルーブル建てで支払うことを可能にするということで、ある意味、経済制裁を無効化するおそれもあるんですけれども、こういった中で日本の企業、事業継続する場合に対して、日本政府としてどのように働き掛けていくか、若しくはどう対応するかみたいなものがもし決まっていたら、教えてください。

A: 結論から言うと、まだ決まっていません。他方、当然ですね、経済制裁のチームに入っているわけですから、向こうからすれば、非協力国家という指定を受けることも、あるいは将来的に制裁の報復ということも、それは考えなきゃならないことでありまして、そういった場合に、ロシアとの取引をしている企業の皆さんに不利益が生じないようなセーフティーネットというものを、静かに準備をさせていただいておりますので、現段階では直ちに影響があるとは思っていませんけれども、これもまた注視していかなきゃならない項目の一つだと思っています。

 

以上

最終更新日:2022年4月1日