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萩生田経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年4月1日(金曜日)
9時15分~9時30分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

GXリーグ

おはようございます。冒頭、私から2点申し上げます。

1点目ですが、本年2月1日に公表したGXリーグ基本構想について、昨日まで賛同企業の募集を行ってまいりました。最終的に、COを多く排出する産業も含め、幅広い業種から440社の賛同を頂きました。

全賛同企業のCO排出量について公表数値で試算をしますと、総計で約3億2,000万トンとなり、これは日本全体の排出量の約28%、産業業務エネルギー転換部門の約38%を占めるものとなります。

本日の午後には、新たなウェブサイトを立ち上げ、これらの賛同企業名の一覧を公表いたします。

経済産業省としては、今年度は準備期間と位置付け、賛同企業の皆さんと具体的なコミュニケーションを積み重ねていき、2023年度には、排出量削減に向けた投資と、自主的な排出量の取引を行う枠組みを開始をしたいと思います。

詳細につきましては、この後、担当事務方からブリーフィングを実施しますので、お聞きいただければと思います。

スタートアップ

2点目です。昨日、公正取引委員会とともにスタートアップへの出資に関する指針を公表いたしました。

昨今、スタートアップへの出資が増える一方で、例えば創業者個人に対して、実質的に個人保証と同じような出資条件が設定される、あるいは出資先企業に営業秘密の不当な開示を迫られるといった、スタートアップ企業が納得できない行為を出資者から受けた事例が公正取引委員会の調査により明らかになりました。

そのため、本指針においては、このような事例について、公正取引委員会から優越的地位の濫用のおそれがあるといった独占禁止法上の考え方を示し、経産省から問題解決の方向性を示すことで不適切な契約慣行などの改善を図ってまいります。

今後は、この指針の周知や普及に取り組むとともに、その方向性にのっとった適正な取引が進んでいるか、フォローアップを行ってまいります。こうした取組を通じて、国内のスタートアップが大きく成長していくために必要な事業環境の整備を一層進めてまいりたいと思います。

私からは以上です。

質疑応答

サハリン1、サハリン2、北極LNG2

Q:まず、サハリンのプロジェクトについてお伺いします。

昨日、岸田総理が本会議で、サハリン2について、我が国としては撤退しない方針だというふうに表明されました。御担当される大臣として、改めてこのサハリン1、2の意義をお伺いしたいと思います。

それと併せて、北極海でのLNGプロジェクト、アークティック2について、これは先日、大臣の方から委員会でも発言があったと思うんですけど、事業を止めることは現時点で考えていないということだったんですけれども、これは現状維持をするという意味なのか、新規投資も含めてこれまでどおり進めますよという意味なのか、ちょっとニュアンスについても確認させていただければと思います。よろしくお願いします。

A:サハリン1は、原油輸入の約9割を中東に依存する我が国にとって貴重な中東以外からの原油調達先であり、サハリン2はLNG輸入の約9%を供給し、発電電力量の約3%に相当するなど、我が国の電力・ガス需給に不可欠なエネルギープロジェクトです。

いずれのプロジェクトも自国で権益を有し、長期的な資源の引取権が確保されており、現状のようなエネルギー価格高騰時は、市場価格よりも安価に調達できることなどから、エネルギー安全保障上極めて重要なプロジェクトだと考えており、撤退しない方針であります。

また、御指摘のアークティック2、北極LNG2につきましては、先日の経済産業委員会で、事業を止めることは現時点で考えていないとお答えしましたが、こちらも撤退しない方針であるという趣旨でございます。

なお、先月、EUの規則が改正され、欧州法人からエネルギーセクターのロシア法人に対する新規投資が禁止されたと認識しており、本改正がアークティック2に及ぼす影響について精査分析の上、適切に対応してまいりたいと思います。

新電力

Q:もう一点、新電力についてお伺いしたいと思います。

エネルギー価格の高騰で、電力の卸売市場でも価格が上昇していまして、新電力の経営環境が悪化しています。民間の調査機関の調査でも、21年度の倒産が急増しているというような調査も出ています。電力の小売自由化を推進していった経済産業省として、現状をどのように認識されているかというのと、もし対応を検討していればお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

A:電力自由化以降、足元でも新電力を含む小売電気事業数は増加をし、現在の事業者数は752社に及んでおりますが、燃料価格高騰などに伴い、休廃止などに至る事業者も出現しているのも事実であります。特に新電力の中にはこうした状況に対してあらかじめ対策を講じていた事業者も存在する一方、経営に苦しむ事業者も存在していると承知しております。このため、事業者の撤退等に備え、新電力と契約できない場合にも大手電力会社に供給義務を課す最終保障供給の仕組みをあらかじめ措置し、電力の安定供給に万全を期すとともに、本年4月からセーフティネット保証5号の指定業種として、新電力を含む小売事業者を指定し、新電力の資金繰り支援を実施することとしたところであります。

電力は国民生活の基盤となるライフラインであり、安定供給や需要家保護に支障を及ぼすことのないように、引き続き小売市場の動向を注視してまいりたいと思います。

東芝

Q:お願いします。

東芝の関連でお伺いしたいと思います。米投資ファンドのベインキャピタルが東芝の買収を検討していることが明らかになりました。筆頭株主のアップリストもTOBがあった際は売却に応じる意向を示していて、非上場化に向けた動きと捉える向きもあります。これについての大臣の受け止めと、あと、東芝は原発や防衛関連など経済安保上、重要な技術を持つ企業ですけれども、非上場化した場合のときのメリット・デメリットについてのお考えを伺いたいと思います。よろしくお願いします。

A:まず、報道については承知していますけれども、東芝から正式な発表があったものではないというふうに認識しております。いずれにしましても、個別企業の案件でありまして、コメントは差し控えたいと思いますが、東芝は、今、御指摘がありましたように原子力や半導体など国家の安全保障にも関わる重要技術を保有する企業であると認識しており、関係する事業は維持・発展していくことが重要であると思います。このような観点から、今後の動向を注視してまいりたいと思います。

石油政策

Q:よろしくお願いします。

2点、資源関係でお伺いさせてください。

まず、アメリカのバイデン政権がロシアによるウクライナへの軍事侵攻をきっかけに、ガソリン価格を抑えるために過去最大の追加の石油備蓄の放出を実施すると発表されました。IEAの会合で各国と協議をすることにしているとされていますが、この御対応について御所見があればよろしくお願いします。

A:まず、昨日開催されたOPECプラス閣僚会合で、これまでの増産ペースを維持しつつも生産割当の見直しを行ったことで、来月5月は日量43.2万バレルを増産することで合意されたと承知しております。

バイデン大統領の発言は私も報道で承知しておりますが、米国あるいはIEAとは日頃から緊密に連携しておりますけれども、その事実関係についてはどういう趣旨だったのか、アメリカ単独のお話なのか、今後IEAの会議にそういう提案をしたいということなのか、その辺ちょっと事実関係がよく分かりませんので、いずれにしても国際的な動向を見極めつつ、適切に対応してまいりたいと思います。

ウクライナ情勢

Q:もう一点、ルーブル絡みの件なんですけれども、ロシアのプーチン大統領が政府が非友好地と指定した国や地域に対して、1日からロシアから天然ガスを購入する際にはルーブルでの支払を義務付ける大統領令に署名しましたが、御対応について御所見があればよろしくお願いします。

A:これも報道では承知をしております。ただ、更に細かい内容についての発言をしているようで、その、ロシア側が言ういわゆるガスの内容ですとか、あるいは販売方法、あるいは会社の規模、ロシア側が株をどのぐらい持っているかというようなことまで精査に発表しているやに聞いていますので、直ちに日本に対して影響があると思っていませんけれども、これもしっかり注視していきたいなと思っています。

石油政策

Q:よろしくお願いします。

OPECプラスの会合の関係なんですけれども、先ほども言及がありましたとおり、現行の増産ペースを据え置くという決定をして、大幅増産に持っていきますということだと思うんですけれども、これに対しての大臣の受け止めについて教えてください。

A:昨日もクウェートの大臣と、別件もあってオンラインで話合いをしました。OPECプラスはOPECプラスとして世界の石油、いわゆる需要の動向といいますか、しっかり見ているんだと思います。

我々としては、価格の安定を含めて増産してほしいという要望はいまだ続けておりますけれども、産油国の入替えなどで一定の増産にはつながっているんじゃないかと思っていまして、ここは引き続き、我々消費国側の思いというものもしっかり伝えながら、信頼関係をしっかり持って、引き続き交渉を続けていきたいなと思っています。

Q:今ちょっとお話ありましたので、昨日のクウェートの石油大臣との対談の中で、日本として増産に向けた投資の、金融面の支援していくことになっていると思うんですが、原油価格の安定化を狙った対応だと思うんですけど、一方で、カーボンニュートラルに向かう中で、こうした石油関係とか原油関係の新たな投資を後押しすることが、カーボンニュートラルの動きに逆行しているというというような、そんな面もあろうかと思うんですが、その辺り、大臣のお考えをお願いします。

A:ロシアのウクライナへの侵攻以前でしたら、そういう御批判もしっかり耳を傾けていく必要があったと思うんですけれども、国際社会のエネルギー情勢、大きく変わっていると思います。

私、先日、IEAの会議にもパリで参加させていただいたり、EUも訪問したんですけれども、ヨーロッパも含めて各国、もちろん最終的な2050年のカーボンニュートラルへの目標というのは、誰も緩むことなく、しっかり旗を掲げていきたいと思っていますけれど、足元やっぱりそれぞれの国民の生活ですとか経済考えたときに、石炭あるいは石油、こういったものをしばらく上手に使いながら、代替エネルギーを見付けていくということの時間的な、やっぱり必要性というのは、日本のみならず世界で生じていると私は思っておりますので。確かに、そこへ投資することによって、使い続けることを肯定化するんじゃないかという、こういう御批判もきっとあるかもしれませんけれども、今、先日日本も電気が止まるかもしれないという状況も経験したわけですよね。ですから、やっぱり国民生活あるいは産業、こういった皆さんの日々の対応を最優先して、まずは足元できることやっていくということで御理解いただければなと思っています。

それと、じゃ、投資をした石炭、化石系燃料は、永遠にCO2を排出し続けるのかと聞かれれば、いつも申し上げているようにアンモニアの混焼ですとか、水素、またCCUS、こういった技術をもってCO2の削減に努力をしていくということを、日本は内外に発信をしているわけでありますし、昨年のCOP26のときには、一部海外のメディアからは、日本の総理大臣はそんな夢みたいなこと言っているみたいなこと言われましたけど、今回の国際会議の中では逆に、日本のCCUSの視察をさせてほしいとか、アンモニアの共同購入でコストを下げる努力をしていきたいという、複数の国からそういう申出があって、もっと申し上げれば、日本の持つやっぱり技術力というのを皆さんが非常に期待していることを私、肌で感じてきましたので、科学技術立国として、かつてLNGをタンクに詰めて世界に運ぶことに成功した日本が、60年ぶりにこの危機の中で、技術を持ってどうやって世界をリードしていくかということが試されているんだと思いますので、そこはしっかり日本の技術を世界に発信して、こういった化石燃料イコールCO2排出じゃなくて、化石燃料上手に使いながらCO2の削減も図っていくという、リーダーシップを発揮していきたいなと思っているところです。

 

以上

最終更新日:2022年5月13日