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萩生田経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年5月20日(金曜日)
8時48分~8時58分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

タイ出張

おはようございます。

初めに私から1点、これから23日の朝までなのですけれども、APECの貿易担当大臣会合に出席するためにタイに行ってまいります。

APEC貿易担当大臣会合では、新型コロナの克服及び多角的貿易体制がテーマになっており、APECが果たし得る役割について議論し、日本がアジアと「共創」し、新型コロナからの経済回復、持続的な成長に貢献するスタンスをしっかり示してまいりたいと思います。

3年ぶりの対面開催での閣僚会合ということでありまして、私自身はタイは今年1月にもお邪魔していますので、かなり短期間での2回目の訪問となります。この機会に今年のAPEC議長国、タイの閣僚はじめ、APECに出席する閣僚と直接意見交換を行い、各エコノミーとの信頼関係の構築や2国間の経済関係の深化を目指してまいりたいと思います。

なお、引き続きコロナの感染拡大が続く中での出張でもありますので、相手国の協力も得て、防疫措置には万全を期してまいりたいと思います。

私からは以上です。

質疑応答

ALPS処理水

Q:よろしくお願いします。
先日原子力規制委員会が原発の処理水を海洋放出する計画を了承しました。これについての受け止めと来春の放出開始に向けて、今後地元の了解を得るのが焦点になってくると思いますが、どう対応していくか、お考えをお聞かせください。

A:東京電力によるALPS処理水の処分に関する実施計画について、5月18日、原子力規制委員会が法令に基づく規制基準を満たしているとする審査書案を取りまとめたことは承知しております。
処分に当たっては、地元の方々にALPS処理水の安全性等について理解を深めていただくことが重要でありまして、そのため一昨日グロッシー事務局長にもお会いをしましたが、国際的専門機関であるIAEAに客観的な立場から厳しく確認をいただき、その結果を透明性高く発信いただくことや、安全性について、漁業者などの生産者から流通、消費者に至るまでサプライチェーン全体に繰り返し丁寧に説明していくなどの取組を進めていきたいと思います。引き続き政府一丸となって、地元の方々の理解を得られるように取組を進めてまいりたいと思います。

ウクライナ情勢

Q:アメリカのイエレン財務長官がEUのトップ、欧州委員長との会談で、ロシア産石油の禁輸実施までの間、関税を課すことを提案したと報じられております。現在開催中の財務相中央銀行総裁会議でも議論されていますが、ロシア産石油の禁輸を表明している日本として、まずイエレン氏のこうした提案が出ているということに関する受け止めと禁輸までの間関税を課すという制裁の実現可能性、実施された場合の日本の企業や経済への影響について、大臣の御所見をお聞かせください。

A:米国財務省がEUに対して、ロシアから輸入する石油に関税を課すことを提案する方針である旨の報道があることは承知しております。
ロシア産石油へ関税を課すことによる産業界の影響については、仮定の質問でありまして、現時点でお答えは差し控えたいと思いますが、我が国としてはG7首脳声明も踏まえ、ロシア産石油の原則禁輸という措置を取ることとした旨を表明したところであり、この措置について適切に進めてまいりたいと思います。
ロシアに制裁ということであればあまり意味ないかなという気がしますし、課税すれば輸入国が負担をするわけですから、ロシアへのエネルギー依存を低くするために各国にそういうマイナスのイニシアティブを発信したらどうかという提案なのかもしれませんけれども、ちょっと中身はよく分かりません。

IPEF

Q:バイデン米大統領が来日されて、新たな経済圏構想の設立を表明する見通しです。日本政府も参加を前向きに検討していると聞いていますが、日本にとってIPEFに参加することの意義とその狙いをお伺いしたいと思います。

A:IPEFは米国のイニシアティブでありまして、その参加国や立上げ時期を含め今後の進め方については現在米国が検討、調整していると承知しています。
今までも申し上げてまいりましたけれども、IPEFは米国のインド太平洋地域への関与を強化するものとして歓迎したいと思っています。この枠組みをインド太平洋における自由で公正な経済秩序の構築につなげていくことが重要でありまして、一方この枠組みで様々な貿易協定の話まで踏み込んでやられますと、だったらTPPに戻ってこいよということを私は公の場でもはっきり申し上げておりますので、そういう意味ではなだらかなインド太平洋を含むアジアの皆さんとアメリカの関与を深めるという意味では、非常に効果があるサークルになるのではないかなと思っています。
バンコクに行きますので、関係国とも個別の会談において本枠組みを地域にとって望ましいものにしていくための方策について、しっかり考えていきたいなと思います。

ALPS処理水

Q:冒頭の処理水の話に戻って恐縮です。
東電は6月にも設備に着工するという計画を示していますが、着工には規制委の正式な認可の後に地元と協議が必要です。大前提に漁業者の方からの理解も必要となる中で、政府方針の23年春頃の放出が少し厳しくなりつつあるのかなと思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:東京電力はこれまで原子力規制委員会の許可等の手続を経た上で、本年6月中にも工事を開始し、来年4月中旬頃に設備設置管理を目指していると説明をしてきているところですが、原子力規制委員会は5月18日審査書案を取りまとめ、6月17日まで意見募集を行うこととしていると承知しておりまして、仮に更田委員長が発言されたとおり許可の時期は7月中になるとすれば、工事開始時期については見直す必要があるのではないかなというふうに思います。
ただ、工事の中身を含めていろいろ準備しているのでしょうから、大きな遅れがあるとは認識をしていません。そのため処分の開始時期については、今後の手続の進捗や工事の見通しを踏まえ精査する必要がありますが、現時点において基本方針の決定から2年程度後を目途に海洋放出を開始するという大きなスケジュール感については、変更する必要ないというふうに考えております。
東電に対しては、引き続き基本方針に沿って安全対策と風評対策をしっかり求めていきたいなと思います。

消費者物価

Q:物価についてなのですけれども、総務省は先ほど4月の消費者物価指数を発表しまして、前年同月比プラス2.1%と2%を超える消費増税時の7年前ぐらいの水準となりました。
電気代、ガソリン代など、エネルギーの高騰がそれの原因ではないかと言われているのですが、まず大臣として受け止め、初見についてお願いします。

A:8か月(※)連続の数字は真摯に受け止めなければいけないと思っています。
大きな要因はエネルギーの高騰で産業、暮らし、基礎的なコストが上がってしまっているということだと思うのです。もう一つの要因は昨年は携帯料金の値下げという大きなインセンティブがありましたけれども、これが4月以降元へ戻りましたので、比較をしても残念ながらそこはもはや効果を示す段階に来ていませんので、そういうものがたまたま5月というのは一致をして今の数字になっているのだと思います。
いずれにしましても、エネルギーの担当大臣として国民の暮らしをしっかり守っていくための需要と供給、しっかりバランスを取れるように関係国とも協力しながら努力をしていきたいなと思っております。

ALPS処理水

Q:再び処理水関係でお伺いしたいのですけれども、今後地元の事前了解というプロセスに入るということですけれども、先日福島の自治体が来られたときに議長さん、吉田町長に質問したところ、事前了解イコール我々は技術的なものを判断して事前了解というふうに考えているので、事前了解イコール放出の意思ではないというようなことをおっしゃっていました。となると最後の放出の意思決定というのはどこが主体になってやるのかなと思うのですけれども、そのあたりをお聞かせください。

A:これは外形的に理解度というのを量るというのはすごく難しいと思うのです。ですから、国と自治体との間で許容範囲にあるかどうかという肌感覚で皆さんの理解度を高めていくということが必要だと思っていまして、アンケートをして何%の皆さんが了解をしたとか、投票で決めるとかという性格のものではないと思うのですが、だからこそできるだけ皆さんの心配されている項目が人によっていろいろ違いますから、そこを一つ一つ解決をしていきたいなと思っています。
前にも申し上げましたけれども、一番声が大きいのは風評が起こるのではないか、科学的なことは多分それはよく分かったと、世界でそういう同じことをやっているのだし、数字の上ではそれを下回る数字で出すのだから、科学的なことや現実的なことは分かったけれども、そうは言っても感覚的に、またせっかく11年かけて信頼を積み上げてきたのに、もう一回風評被害でやり直しになるのではないかということをすごく心配していますので、私としてはそこをそういうことのないように、できる限り理解を地域の人たちだけではなくて、国民全体に理解を高めていくということもしてまいりたいと思いますし、就任以来セーフティネットとして、仮に風評被害が起きたときに皆さんが困らないような受皿づくりというのはやってきているつもりなのですけれども、しかしそれを公表すればするほど風評被害を前提の放出ということになってしまうのではないかと思っていますので、その辺をぜひ地元の皆さんに丁寧に説明しながら、何があっても国は地元の皆さんに寄り添って、一緒にしっかりやっていくということを申し上げていきたいと思っています。
やや自慢げで嫌なのですけれども、桃の経験がありますので、桃の風評被害のときのことを機会あるごとにお話しして、それを乗り越えてきた経験を生かしてしっかりやっていきたいということを申し上げています。

Q:自治体の事前了解イコール放出の決定ではないというのは間違いないということですか。

A:理解をするということと納得する、許可をするというのは、これは段階的にまた違うと思いますので、地元の皆さんとの間合いというのはどういうふうに取っていくかというのは、これからよく考えていきたいと思うのですが、少なくともある程度皆さんが国がそこまで言うのだったら信用しようという、そういう段階を踏まないといけないと思っています。

(※)実際の発言は「7か月」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。

以上

最終更新日:2022年7月4日