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萩生田経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年7月26日(火曜日)
11時2分~11時13分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

双葉町特定復興再生拠点区域避難指示解除

初めに、今日、私から4点ございます。
1点目ですが、本日、原子力災害対策本部会議を持ち回り開催をし、福島県双葉町の特定復興再生拠点区域について、8月30日に避難指示を解除することを決定をいたしました。
双葉町で初めて住民の帰還、居住を実現するものであり、復興に向けた大きな第一歩と認識しております。
避難指示解除はゴールではなく、復興に向けたスタートです。引き続き、安心して帰還できる環境整備に取り組んでまいりたいと思います。詳細は後ほど事務方から報告をさせます。

福島浜通り映画芸術プロジェクト

2点目ですが、福島ではこれまで一歩ずつ復興を積み重ねてまいりましたが、これからは、ふるさとに戻りたい、この地域に行ってみたいと思えるような魅力あるまちづくりを進めていくことが一層重要です。様々な経験、また特徴や課題を抱えるこの地域で、文化・芸術を介して多くの方々が集い、地域と関わり、地元の方も新たな自信と誇りを持てるような取組を推進したいと考えています。
そのため、芸術、文化を活用し、新たな地域の独自性を創出する復興の取組、福島浜通り映像芸術文化プロジェクトを立ち上げます。まずは映画に着目し、来月、双葉町にて、映画監督、脚本家、映像制作に関わる学生、地域住民などが集う映画制作イベントを開催します。国内外へ発信できる新しいまちづくり映画づくりの仕組みを実現すべく、検討してまいります。そして、映画のみならず、演劇、音楽、現代アートなどにも取組を広げてまいりたいと思っております。
若手を中心に、本プロジェクトの省内有志のチームも立ち上げておりまして、既に度々現地に赴いていただいております。今後、活発に検討を進めます。最重要課題である福島の一日も早い復興に向け、地元の皆様と共に全力で取り組んでまいります。詳細は後ほど事務方から説明しますが、どうぞ記者クラブの皆さんもお時間ありましたら、お出かけいただいて、取材を頂ければと思います。

米国出張

3点目ですが、明日から31日まで米国に出張いたします。まずシリコンバレーで日米のスタートアップ関係者と意見交換を行います。スタートアップ創出元年とされる本年、今後の5か年計画策定に当たって、今回の視察の学びを生かしていく考えです。
次に、ワシントンD.C.で日米経済政策協議委員会、いわゆる経済版の2プラス2の初会合に臨みます。レモンド商務長官、ブリンケン国務長官と胸襟を開いてサプライチェーンや重要・新興技術をめぐる競争など、経済安全保障をめぐる諸課題について率直な意見交換を行い、次なるアクションにつなげてまいります。
ワシントンD.C.では米国の関係閣僚と個別に意見交換も行います。米国出張直前の今日と明日、オンラインで出席するIPEFの閣僚会合の結果も踏まえつつ、IPEFの今後の進め方についても意見交換をする予定です。なお、引き続きコロナの感染拡大が続く中での出張でもあり、相手国の協力も得て、防疫措置には万全を期してまいりたいと思います。

先端半導体

最後ですが、本日、5G促進法に基づき、キオクシア、及びキオクシアとウエスタンデジタルの合弁会社から共同で申請のあった先端半導体の生産設備整備に関する計画を認定をいたしました。
経済産業省としては、同計画は5G促進法の認定基準を満たし、我が国における先端メモリー半導体の安定的な生産に資するものであると判断をいたしました。助成額の上限は約929億円としております。同計画は足元の半導体サプライチェーンの強靭化や半導体産業の発展の貢献が期待され、半導体に関する日米連携の強化にも資するものと考えています。経済産業省としても関連人材の確保を含め、地方自治体や関係省庁と連携しつつ、しっかりと伴走してまいります。
なお、この後、事務方によるブリーフィングを予定しているため、詳細については後ほどお聞きいただければと思います。
私からは以上です。

質疑応答

米国出張

Q:明日からの訪米について2点ほどお伺いいたします。今回の訪米で、鉄鋼や自動車関税の完全撤廃に向けた議論というのは提起されるのでしょうか。議論される場合には、どのような進展を期待されているのか、お考えをお聞かせください。お願いいたします。

A:ワシントンD.C.滞在中は経済版2プラス2への参加に加えて、関係閣僚とバイ会談を予定しておりますが、相手のある話なので、今から議論の内容を予断することはお答えを差し控えたいと思いますが、当然懸案事項については継続的に対応していきたいと思っています。

GX実行会議

Q:岸田総理、先週軽井沢でGX実行会議を明日27日に第1回会合を開催すると表明されました。政府としては、今後10年間で官民で150兆円超の投資を目指すということですけども、初会合ではどのような議論が想定されているんでしょうか。また、政府として20兆円の資金を確保するために、GX経済移行債の発行を想定していると思いますが、償還財源について炭素税とか再エネ賦課金など、現時点で想定されているようなものがあれば教えてください。

A:まず、GX実行会議ではクリーンエネルギー中心の経済社会産業構造変革に向け、GX投資のための今後10年のロードマップの在り方や、その前提としてのエネルギーの安定供給上の課題などについて議論していただく予定です。第1回の会合が明日27日に開催される旨は総理からも御発言いただいておりますが、その具体的な内容については現在関係部局とも調整をしている段階であり、コメントを差し控えたいと思っています。御指摘の財源の在り方についても、この会議の中で話合いをして方向性をしっかり見いだしていきたいと思っています。

GX実行担当相・スタートアップ担当相

Q:少しかぶるんですけれども、岸田総理が経団連の会合で新しい担当相、GXとスタートアップについて担当相を新しく設けるという意向で、両方とも経産省と深く関わる政策かと思うんですけれども、新しい担当相の設置の受け止めと、今後経産省としてどのように関わっていくのか、もしあれば教えてください。

A:私も報道で新しくGX担当大臣が置かれると、それは萩生田大臣だと書いてあるのを見ましたけど、今朝、総理と打合せをいろいろしたんですけど、今日の時点で私、特別に指名をされておりませんので、あした以降どうなるのかなというふうに思います。正に日本の形を変える大きな転換、社会転換をしなきゃならないので、担当する大臣がいて行うぐらいのボリュームのある仕事であることは私も理解ができますので、それは必要なんではないかなとは思います。
一方、今までこのGXについてもスタートアップについても経済産業省内で様々な取組をしてきましたので、どなたが担当大臣になったとしても経産省の果たす役割というのは変わらないというふうに思っておりますので、今までの知見、経験、蓄積したものをしっかり発揮して政策を前に進めていきたいと思っています。

IPEF

Q:冒頭御案内のあったIPEFに関してお伺いしたいんですけれども、改めて正式な交渉に向けて、今回の会合でどのような議論を期待するのかという点と、今回の枠組みにはTPPとかRCEPには入っていないインドが入っておりますけれども、改めて日本にとってこのIPEFの意義というか、その辺りのちょっとお考えを聞かせてください。

A:本日と明日、IPEF閣僚会合がオンラインで開催され、日本から私が出席予定です。今回の会合は将来の交渉開始に向けた議論の一環でありまして、正にキックオフミーティングという位置付けだと思います。
米国が四つの分野を提言していますが、全ての議論に全13か国(※)が招待されていると承知しておりまして、日本は全てに参加をする予定です。参加国がそれぞれの関心事項について率直に意見交換することを期待しております。
私からはIPEFがこの地域の自由、公正、包摂的な経済秩序の形成につながるように、デジタルやサプライチェーン、脱炭素などの21世紀の課題に対し、ルールと協力の両輪でバランスの取れたパッケージを目指す重要性を強調したいと思いますし、御指摘のように、CPTTPやRCEPに参加をしていない国もこの枠組みの中で議論に参加するわけですから、直ちに貿易ルールをつくる会議体だというと、本来の設立の趣旨とは違うんだと思うんで、ここは米国がある意味、アジア太平洋、こういった地域へ関心を戻してきたという、この機会を捉えて14か国で共通の関心事項を最大公約数でしっかり議論していくということがまずは大事かなと思っていますので、そういった包摂的な会議を運営していきたいなと思っています。そのサポートをしていきたいと思っています。

米国出張

Q:冒頭御発言のあった2+2なんですけれども、報道だと29日開催されたと、日程の確認をと思ったのですが。

A:日本の金曜日、多分そうなんじゃないかな、時差があるからちょっとわからないんだけど。

(※)実際の発言は「14か国」でしたが事実関係に即して上記のとおり修正しました。

以上

最終更新日:2023年4月11日