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萩生田経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年8月10日(水曜日)
12時06分~12時28分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

総辞職の所感

昨年10月の就任以来、約10か月間の様々な課題を乗り越えてまいりました。記者クラブの皆さんにも大変お世話になりましたこと、冒頭、御礼申し上げたいと思います。
国民生活、経済活動に欠かせないエネルギーの安定供給のため奔走をしてまいりました。コロナ禍からの回復、資源開発投資の減退を受けて、原油など資源エネルギー価格は高騰しました。その中で、ロシアによるウクライナ侵略で一層厳しい状況になりました。

燃料油の激変緩和措置やサハリンの権益維持をはじめ、LNGの安定供給に向けた対応に力を注いできたつもりです。

また、3月、4月には、IEAと協調し、1978年の石油国家備蓄制度の開始以来初めて放出を決定させていただきました。3月には、電力需給ひっ迫警報を初めて発令し、緊急記者会見で節電を訴えさせていただきました。国民、事業者の皆さんの節電協力によって、停電を回避することができました。

この夏は公募による供給力を追加で確保した結果、安定供給を確保することができました。冬に向けて、原発の運転再開や、公募による休止中の発電所の再稼働促進について検討をしているところです。

先月から政府全体では、GX実行会議で議論を開始しました。GX実行推進担当大臣も拝命をしたところです。クリーンエネルギー主体の産業構造への転換に向け、今後10年間において、官民協調で150兆円の投資が必要となります。

20兆円の必要な政府資金をGX経済移行債で先行して調達をし、速やかに投資に回していくよう検討を開始をしました。また、その前提として、エネルギー安定供給の再構築に着手をいたしました。

就任以降、3回福島を訪問し、現場の声を伺ってまいりました。ALPS処理水の処分は、着実な廃炉に向け、避けて通れない課題です。風評を生じさせないための理解醸成に向け、2021年末、行動計画を策定しました。
先日、原子力規制委員会から放出設備整備等の計画が認可され、今後も漁業者等の懸念払拭に向け、取組を継続をしてまいりたいと思います。
本年、大熊町、葛尾村の特定復興再生拠点区域の避難指示を解除することができました。双葉町も今月解除予定です。また、福島浜通り映像・芸術文化プロジェクトを立ち上げました。
今月、本広監督や犬童監督なども呼んで、中高生など若者主体の映画イベントを開催をする予定です。
また、浜通りの駅の道と、私の地元、東京八王子の道の駅での交流イベントを実施をし、福島のおいしいものを広めていきたいと思っています。

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興は我が国の最重要課題であり、引き続き取り組んでまいります。

新たな政策としては、グリーン、デジタルなど社会経済課題の解決を目的としながら、経済成長を図る経済産業政策の新機軸を打ち出し、政府も企業も共に、一歩前に出て投資の拡大をする、その第一歩を踏み出すことができました。
先端半導体の国内製造拠点の整備につきましては、5G促進法、NEDO法を改正するとともに、6,170億円の予算を確保しました。先般、第1号、第2号案件を認定をしました。

ハードの支援だけではなくて、半導体分野の人材育成も重要と考え、文部科学大臣の経験も生かして、九州や東北では、国と地方、産業界と大学、高専などが一体となる取組を実施を始めました。

また、平時にはバイオ医薬品を製造しつつ、有事にはワクチン製造などに転用できるデュアルユース設備の構築を支援してまいりました。これは正に新しい資本主義の象徴的なプロジェクトだと思います。

文部科学大臣として2年間、人材育成に取り組んでまいりましたが、デジタル化や脱炭素化など今後の大きな変化に対応していくためには、自ら問題を見つける力や革新的なことを構想する力がますます重要となります。

私が文科大臣時代に創設に関わった教育未来創造会議の中で提示をし、第一次提言に盛り込むことができました。

対外経済政策としては、6回の海外出張を経験させていただきました。加えて国内でも、延べ50人以上の外国要人との会談を重ねました。個人的な信頼関係を構築できたのではないかと思っています。
特に、日米経済版2プラス2の初開催、IPEFなどの経済秩序の構築から重要振興技術の保護と育成、半導体等のサプライチェーン強靱化などに関して議論を深めてまいりました。
経済安全保障について一致したメッセージを日米が発信をすることができたのは、日米同盟の新たなページを開くことができた、そのあかしだと思っております。
また、シドニーで行われた初のQUADエネルギー大臣会合に出席をし、クリーンエネルギーへの移行に向けた技術開発の加速、エネルギーや安全保障の確保の重要性についても一致をしました。
中小企業の事業継続、生産性向上、取引改善については、実質無利子無担保融資の延長や事業復活支援金を措置するなど、コロナ禍で厳しい状況に置かれている中小企業の事業継続を下支えをしてまいりました。
また、支えるだけでなく、コロナ後の事業再構築補助金など、生産性向上事業展開を後押しをしてまいりました。賃上げにもつながる着実な価格転嫁を進めるため、年2回の価格交渉推進月間の設定や、下請振興法に基づく指導、助言を実施してまいりました。

また、サプライチェーン全体の共存共栄を目指すパートナーシップ構築宣言を進め、1万2,000社を超える企業が宣言に参加をしていただいております。

最後に、経済産業省の職員に私が言い続けてきたことがあります。それは、私は文科大臣時代、経産省の職員と共同でやる仕事がたくさんあって、どちらかというと、文科省の職員の方がおとなしいものですから、気が付くと、経産省が領空侵犯をして、本来文科行政の仕事だと思ったことを、経産省が取っていくような、そういうのを見ていましたので、すごく機動力もあって、いい意味では機動力があって、また、厚かましい役所だなとずっと思っていたんですが、自分が大臣になってみましたら、厚かましいことは間違いなかったんですが、しかし、その機動力や行動力は高く評価できるものだというふうに思っております。

是非、これは、是非役所の伝統として続けていってほしいということをお願いをしています。

ただ、唯一厳しく言っていることは、この役所の職員は新しいもの好きで、新しい政策に飛びついて、物すごいスタートダッシュで頑張るんですけれど、しかし、その後、部署が変わると、もう何もなかったかのように、自分が携わったことに全く関心がないという、これが絶対駄目だということを申し上げました。
文部科学省の職員が生徒会長なら、経済産業省の職員は文化祭の実行委員長だと。短期期間限定で頑張るけれど、ふだんはほかのことに協力しない、これでは駄目だということで、自分が携わった、せっかく行政マンとしてこの役所の中で携わったことは、若いときから幹部になるときまで、全て自分がいた部署のことが今どうなっているかをずっと関心を持ってフォローする、その体制をつくれば、経産省はもっと力を発揮できるんじゃないかということを申し上げ続けてきましたので、部署が変わっても、継続的におせっかいを焼いて、最後までフォローするということを是非心がけてほしいということを申し上げてきました。
政策も最後までとにかくやり切ること、継続が大事だと思っていますので、そんなことを心がけて、頑張っていただければありがたいなと思っています。
私からは以上です。

質疑応答

政調会長としての所感

Q: 10か月間お疲れさまでした。
今回新たに政調会長ということになられましたけれども、政調会長は、岸田政権の、岸田体制の骨格といえると思うんですけれども、この人事を受けていかがでしょうか。
また、先日の会見で続投をしたいというような意向を示されましたけれども、既にそのときには政調会長について総理から打診されていたんでしょうか。この2点についてお願いいたします。

A: 政権与党の政調会長として、もう正に政府の方向性を決める最高責任者を仰せつかったというのは、緊張で身の引き締まる思いでございます。
党の骨格を担う役職であるという自負を持って頑張っていきたいなと思っております。
人事のことは、ここでのやり取りは控えたいと思いますけれども、岸田総理も、経産大臣を続けてほしいか党の役員をやってほしいかってのは、きっと悩んでいたんだと思います。
ですから私も、あの時点でははっきり何かを言われていませんでしたので、そういう意味で、あのときに申し上げたのは私がやりたいということじゃないけれども、経済産業行政、今非常に難しい課題があるときなので、継続性が大事なんではないかということを僭越ながら申し上げたまででございまして、何か放送、現場にいた皆さんの笑い声も入ってないもんですから、切り取った一部だけ見るとこの大臣は何を上せているんだと。自分じゃなきゃできないみたいなことを言っているように聞こえて、ちょっと私もネットで叩かれてショックを受けたんですけど、機会があったらこの現場の雰囲気を記者の皆さんがツイートしてくれると助かります。
私、そんなおごった思いで言ったんじゃなくて、逆に、総理とも外務や経産の大臣は継続性が大事なんじゃないかということはっきり申し上げてきていますので、そういう意味では正に今、私がやりかけの仕事というのは、本当に人と人との信頼関係でやっていることがたくさんあります。
米国とのやり取りも、これ、手前みそですけど、非常にうまく信頼関係が構築、短期間のうちにできたなという、そんな思いもあったので、可能ならば続けたいという意欲があるということを最後の記者会見で申し上げて、聞く力に期待をしたんですけど、残念ながらそれは結果が出ませんでした。決して上せているわけじゃございませんので、一生懸命やってきたということは、記者の皆さんにもお認めいただけるんじゃないかなと思います。

Q: 10か月間、お疲れさまでした。お世話になりました。この後、大臣は党の政調会長ということで、政策全般に携わる、関わるわけなんですけれども、経済産業行政の中で特に今後課題として挙げたいものがあれば教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。

A: 今申し上げたとおりGXですね、初代担当大臣になって、これから産業界の皆さんにしっかりその方向性を示して、予見性をもって国の方針をついてきていただかなくちゃならないということがございましたので、これは政権与党の政策責任者として、しっかり経済産業省とリンクしながらやっていきたいと思っています。
それからサハリンの権益維持も、民間の皆さん様々な不安の中で、私、信頼していただいて決定をしていただいているんだと思いますので、こういった点も引き続きフォローができればなと思います。
そして本当にエネルギーでは、大変だなというのを本当に肌で感じてまいりました。もちろん、カーボンニュートラル、目指す方向は変えてはなりませんけれど、やっぱり登り方はいろいろあるし、日本の抱えている地政的な問題ですとか、歴史的な問題もあるので、これ、ヨーロッパのまね事をすれば、全てがバラ色じゃなくて、やっぱり日本ならではの道を歩んでいかなきゃいけないんだということを、改めて感じております。したがって、政調会長としてもこのエネルギー政策については、しっかり取組をしていきたいと思います。
最後に、福島の皆さんとの信頼関係、これ、大切だと思います。今のところ呼ばれていないんですけど、21日のイベントは私が提案者で、いろんな人に協力を呼びかけて、日本を代表する映画監督なども現場に行ってくれるので、党の政調会長としておじゃまじゃなければ行ってみようと思っていまして、そんな手伝いもこれからしていきたいなと思っています。
すなわち、さっき申し上げたように私が職員に、立場、ポジションが変わって、それは自分が携わったことはフォローしろと言ってきたんですから、私も経産大臣としてやってきたことは、政調会長になろうが、何になろうが、フォローしていきたいなと思います。

ALPS処理水

Q: これまでのやり取りにありましたように、福島の復興に力を注いでいただいたこと、本当に一県民として感謝申し上げます。その上で、福島第一原発の処理水についてお伺いします。処理水の処分をめぐっては、一般の消費者をはじめとした全国民の理解醸成がやっぱり依然として課題となっておりまして、こうした課題を残してこの大臣の職を退くことについて、どういう思いでいらっしゃるのかということと、あと、その問題について後任の大臣に期待することも併せてお伺いします。お願いいたします。

A: 特にALPS処理水の処分に関しましては漁業者ですとか、消費者、自治体の皆さん、多くの方々に御理解をいただくことが重要でありまして、これは道半ばだと思っています。これからも丁寧な説明を続けていく必要があると思っていますし、また、自分自身、それを続けていこうと思っていた矢先でした。
科学的な根拠というものも大事でありまして、これは科学を信じていただかなければ、その基準を見いだすことができないわけでありまして、政府が自分勝手に言っているんじゃなくて、IAEAなどの国際機関がもう冷静な目で見て、安全性がきちんと担保されるというものを国民、県民の皆さんにも御理解いただく努力をこれからもしていく必要があると思っています。
今後より一層力を入れて国内外の多くの方々に対して理解を得ていくことが必要でありまして、後任の西村大臣に、この点は特段、しっかり引き継いでまいりたいと思います。
福島第一原発の廃炉と福島復興は正に経済産業省の最重要課題です。その中でも廃炉の大前提であるALPS処理水の処分は、私は避けては通れない課題だと思っています。私自身も政権与党の政調会長という立場から、今後も全力でこの問題については取組を進めていきたいなと思っています。

10か月間大変お世話になりまして本当にありがとうございました。立場は変わりますけれど、大切な経済産業行政ですので、与党政策責任者の立場で今までのやり残した仕事を、立場を変えてしっかり頑張っていきたいなと、こんなふうに思っています。
俺は骨格じゃなかったのかというのは、おちゃめなつもりで言ったんですけれど、こんなに世の中を騒がせるとは思っていなくて反省をしています。
その後、野田聖子さんからすぐメールがあって、あなた、少し肉がついているからねって、こう言われました。本当にありがとうございました。
 
以上

最終更新日:2022年8月31日