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西村経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年8月30日(火曜日)
11時09分~11時30分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

おはようございます。遅くなりました。

冒頭、私から5点申し上げたいと思います。

ALPS処理水

まず初めに、本日、ALPS処理水の処分に関する基本方針の着実な実行に向けた関係閣僚会議におきまして、対策の強化・拡充の考え方と、それを踏まえて改定した行動計画を取りまとめをいたしました。

今回の取りまとめでは、様々な方との意見交換などを踏まえまして、今後特に風評影響の払拭に向けて徹底した安全性の担保とその見える化、全国大での安全・安心の理解醸成、事業者が安心して事業継続を拡充できると確信を深められるようにするための支援、放出前後で変わらずに地元産品の取引が継続される体制の構築などの対策に取り組むことといたしております。政府一丸となって今回取りまとめられた対策を早急かつ着実に実行すべく、私自身が政府の先頭に立ってこれらの取組を進めてまいりたいと思います。

価格交渉促進月間

2点目であります。

来月9月1日から価格交渉促進月間が始まります。下請事業者の皆様には、物価高騰のしわ寄せを受けることなく賃上げの原資を確保していただくためにも、是非この機に価格交渉を申し出ていただきたいと思います。
親事業者の皆様には、パートナーである下請事業者を支えサプライチェーン全体を強くするためにも、価格交渉が丁寧に行われるよう社内隅々までお伝えいただけるよう呼びかけてまいります。

既に全国約1,600の業界団体に周知する文書を送りました。また、価格交渉や価格転嫁を呼びかける動画をツイッターなどで公表しておりますので、是非参考にしていただければというふうに思いますし、御覧いただければと思います。

エネルギー価格や原料価格の高騰等による物価上昇局面でも、個人所得をしっかり維持・上昇させることができるよう、価格転嫁や取引適正化のこうした取組に加えまして、厳しい状況に置かれた方々への支援や賃上げを後押しするための様々な支援、環境整備も併せて講じてまいりたいと思います。

9月下旬からは、下請事業者15万社に対するフォローアップ調査を実施いたします。その結果に基づいて、親事業者の代表者に指導・助言を行っていく考えであります。この取組を通じてトップから現場までの意識を変え、価格交渉と価格転嫁の取引慣行を根づかせていければと考えているところであります。

こちらの今出ました「かけこみ寺」の電話も設置をいたしておりますので、様々御相談があれば、この番号へおかけいただければというふうに思います。

先ほどの調査と、そしてこうした様々な御相談を踏まえて更に取組を強化できればというふうに考えております。

GXリーグ

3点目であります。

本年2月に公表いたしましたGXリーグの基本構想でありますが、9月1日から、賛同企業の追加募集を開始することにいたしました。既に440社が参加をしてくれておりますけれども、その後も問合せが多数ありますので、追加募集を開始いたします。

また来週には、GXリーグにおける排出量取引に関する有識者検討会を開催したいと考えております。

さらに、この排出権取引の場となりますカーボンクレジット市場の整備に向けて、9月下旬から、東京証券取引所における実証事業を開始いたします。

詳細は事務方にお問合せいただければと思います。

G7閣僚会合

4点目、本日の閣議におきまして官房長官から発表がありましたが、来年のG7閣僚会合についてであります。

当省関連では、貿易大臣会合、それからデジタル・技術大臣会合、気候・エネルギー・環境大臣会合を開催することとなりました。

自由で公正な国際市場環境や持続可能なサプライチェーンの実現、信頼性のある自由なデータ流通、いわゆるDFFTの実現、それからエネルギー安全保障の確保とカーボンニュートラルの実現の両立などのグローバルな課題について、G7の各国と議論を行います。会議の成功に向けて関係省庁と連携し、全力で準備に取り組んでまいります。

G20のエネルギー移行大臣会合

5点目であります。

9月1日から4日まで、G20のエネルギー移行大臣会合出席のため、インドネシアに出張いたします。

ウクライナ情勢などによってエネルギー安全保障についての懸念や関心が高まっております。そうした中で、エネルギーの安定供給を確保しつつクリーンエネルギーへの移行を進めることについて、各国の連携を深めることが重要であります。

参加国との二国間会談などの機会も活用しながら、こうした課題に関する日本の立場を積極的に訴えるとともに、日本の脱炭素技術による世界のカーボンニュートラルへの貢献の可能性などについて発信をしたいと考えております。

また、この機会を活用して、インドネシアの経済関係閣僚等との会談を行って、2国間やASEAN規模での経済協力について議論を行い、来年ASEAN議長国となるインドネシアとの関係強化を図っていきたいというふうに考えております。

私からは以上であります。

質疑応答

原発政策

Q:よろしくお願いします。

原発関連で2点お伺いします。

まず1点目ですが、福島県双葉町の一部で避難指示が本日解除されて、11年ぶりに住民の移住が可能となりました。まずこのことについての受け止めをお聞かせください。

続けて2点目ですが、一方で先日のGX実行会議では原発の再稼働の推進や次世代原発の開発、建設の検討の方針などが表明されました。具体化に向けて、経産省での審議会での議論はいつ頃始められる予定でしょうか。

また、廃炉や福島の復興がまだ道半ばという中で、原発の活用に向けてどのように社会・国民の理解を求めていくのかお伺いできればと思います。

以上、よろしくお願いします。

A:まず、双葉町の特定復興再生拠点区域の避難指示解除につきましてであります。本日30日に避難指示が解除されております。

先日、土曜日、新庁舎の開庁式にも参加をいたしました。象徴的だったのが、震災が起きた年の仕事始めに目入れをされた双葉ダルマのもう片方の目に、震災後11年5か月を経て、伊澤町長が目入れをされたということであります。毎年新年の初めに片方の目を入れて、終わるときに、年末にもう片方の目に目入れをするという慣習が、慣例があったようでありますが、正に11年5か月を経て、その年の1月に目入れされただるまが、両目が目入れされたということであります。

この解除は正に双葉町にとって一つの大きな区切りとなると思いますし、新庁舎も開庁し、新たなスタートが始まったというふうに感じております。これから初めて住民の帰還・居住を実現していく、また庁舎がその拠点と支援の拠点になっていくということであります。復興に向けた大きな一歩が始まったものというふうに認識をしております。

課題はまだまだたくさんあると思います。住民の方々が帰還して安心して働けるように、事業・なりわいの再建、それからシネマイベントもやりました。芸術文化などを通じて若い方々がまちづくりに参加をする、あるいは戻ってくる、そういったことも含めて、浜通り全体を盛り上げていく取組を進めていければというふうに考えております。

一方で、東電の福島第一原発の廃炉でありますけれども、正に世界にも前例のない困難な取組でありますが、定めております中長期的なロードマップに基づいて着実に進捗を、一歩一歩でありますが、進捗してきているものというふうに私も視察をして、そういう認識を持ちました。

二、三年おきに見てきておりますが、着実に一歩一歩進んでいるという印象を持っておりますが、そうしたことも含めて、現状をしっかりと国内外に発信をしていくことが重要だというふうに考えております。

その上で、この第一原発の事故によって、いまだに多くの方が影響を受けているわけでありますし、事態を防げなかったそのことへの反省、これはいっときたりとも忘れてはならないというふうに思います。福島の復興・再生に全力で取り組んでいくこと、これは政府の責務でありますし、私も全力で取り組んでいきたいというふうに思います。

こうした事故への反省をいっときたりとも忘れることなくエネルギー政策を考えていくということでありますが、一方で、現実、ロシアのウクライナ侵略などによってエネルギーの安定供給、このことへの大きな課題も突きつけられているわけであります。エネルギーの安定供給への責任も果たしていかなきゃいけないというふうに認識をしております。先日の岸田総理からの指示も踏まえながら、将来の原子力の活用の在り方も含めて、日本のエネルギーの安定供給、安全保障を確保するための必要な検討をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。

いずれにしても、国民の皆様に理解をしていただくことが大事でありますので、丁寧に情報発信しながら、また説明をしながら進めていきたいというふうに考えております。

ALPS処理水

Q:本日開催されました処理水に関する関係閣僚会議ですけれども、改定された行動計画では、新たに政府は基金により持続可能な漁業の実現に向けて持続的な対策を講じることの方針を新たに組み込まれました。これは全漁連が既に要請された300億円の資金とは別に超大型基金の創設を求めていましたが、それに対して今回の改定で全漁連の要請を受け入れて新たな大型基金創設する、その検討に入ったという意味合いでしょうか。

また、この基金の話と併せて来年春頃を目指す処理水海洋放出に向けて漁業者の理解をどう得ていくのか今後の取組を教えてください。

A:御指摘のように、本日取りまとめました対策の強化、拡充の考え方におきまして、ALPS処理水による影響を乗り越え、生産コストが高騰する中にあっても今日の漁業者が将来にわたって安心して漁業が継続できるよう、政府は基金により持続可能な漁業の実現に向け持続的な対策を講じるとしているところであります。

経産省としてこうした対策を講じるための基金を創設するべく、取り組んでまいりたいというふうに考えております。

漁業者の皆様には、私も先般、福島で県漁連会長にもお会いしました、全漁連の会長ともお会いを致しました。このALPS処理水の海洋放出について反対の立場であるものの、安全性などについて説明する機会をこれまでも頂いてきているところであります。まずは引き続き地元の皆さんに足しげく、事務方も含めて伺わせていただいて、皆様の御意見を伺うと同時に、繰り返し丁寧に説明していくことが重要と認識をしております。

基本方針では、正に方針の決定後、2年程度後を目途に海洋放出を行うこととしておりますので、これに沿って進められるよう必要な取組を進めていければというふうに考えております。

Q:経産省として基金を創設すべく取り組んでまいりたいということですから、それは300億円の既にある300億とは別に、漁連のいっている超大型の基金を想定しているということですか。

A:はい。正に持続的な対策を講じるために、新たな基金を創設すべく取り組んでいきたいというふうに考えております。

電力ガス料金

Q:今日、10月の電力ガス料金が発表されます。ウクライナ危機後の電気料金の高騰で規制料金の逆転現象が起きていますが、利用者にとっては電力自由化のメリットを受けにくい状況とも取られます。これに対する大臣の受け止めと規制料金の在り方について御見解をお伺いしたいと思います。

A:本日、7月分の燃料輸入価格の確保値の公表を受けまして、大手電力会社が規制料金の燃料費調整額も含めた料金を確定し、公表するものというふうに承知をしております。

家庭などの規制料金では、この燃料価格の上昇に伴う価格調整の上限が設けられています。急激な上昇に一定の歯止めがかかっている一方、自由料金では足元の燃料価格高騰を受け、規制料金を上回っている事例もあるというふうに認識をしております。こうした状況について様々な意見があることは、承知をしております。正にこの規制料金の在り方については、今後の燃料価格の動向、規制料金の経過措置が設けられた需要家保護の趣旨、それから、安定供給と電力会社の経営など、総合的な観点から検討していきたいというふうに考えているところであります。

原発政策

Q:原発についてお願いします。GX実行会議で運転期間の延長について検討をという指示があったところでございます。どのような場でそれを議論するのか、また、最長60年とする運転期間を単純に延ばしたり、審査で閉鎖中の期間をカウントせずに、実質的に運転期間を延ばしたりするといったことが考えられますけれども、どのような措置をイメージされていらっしゃるんでしょうか。

A:まず、大前提ですけれども、科学的な見地から原子力の安全を確保していくということが重要でありますので、その上では正に今後とも高い独立性を有する原子力規制委員会が厳格に規制を行っていくという方針に、これは変わりはありません。
今回、私はGX担当大臣として、脱炭素の推進や安定供給の確保という観点から問題提起を行いました。安全確保の観点からの議論について、何か原子力規制委員会の判断を尊重するというその従来の立場を、政府の立場を何か変えるものではありません。それがまず大前提です。

その上で、政府内における議論の進め方、あるいはその内容、現在、総理の御指示も踏まえまして検討を進めているところでありまして、現時点で何か具体的な方針が決まっているものではございません。今後、年末に向けて結論を得るようにという御指示がございましたので、速やかに検討を開始をし、進めていきたいというふうに考えております。

LNG

Q:オーストラリア政府がLNGの国内向け供給を優先するという観点から、LNGの輸出規制を検討しているというふうに報道されておりますけれども、事実関係の御認識と、経産省としての対応方針について教えてください。

A:御指摘のように、オーストラリア政府はLNGの輸出規制につながる、いわゆる豪州国内供給メカニズム、ADGSMと呼ばれておりますけれども、この制度の発動を検討していることは承知をしております。

この制度については、これまで様々なレベルでオーストラリア政府とやり取りを行ってきております。日本側の懸念はよく理解をしていただいているものと認識をしております。今後もオーストラリア政府は事業者、そして日本政府とも対話の機会を設け、発動の是非や発動した際の具体的な方法を検討していくものと承知をしております。

私の立場でも引き続き日本向けのLNG輸出、日本にとってはLNG輸入、ここに影響が出ないよう強く求めていきたいというふうに考えております。

原発政策

Q:次世代原子炉についてお伺いいたします。関係事業者から原発は収入の予見が難しいであったり、コストが掛かり過ぎてリターンが十分に見込めないといった開発や建設に対する躊躇する声が一部で聞かれています。国としてこうしたことにどう応えていかれるのでしょうか。費用の一部を負担するといった、そういった可能性についてはいかがでしょうか。

A:次世代革新炉について、開発、建設について検討を行うようにという御指示を頂いたところであります。この次世代革新炉について開発や建設を行う場合の課題などについて、今後審議会で具体的に検討をしていくものというふうに考えておりますので、現時点でのコメントは差し控えたいというふうに思います。

 
以上

最終更新日:2022年9月9日