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西村経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2022年9月20日(火曜日)
10時50分~11時07分
於:本館10階記者会見室

 

冒頭発言

おはようございます。お待たせいたしました。
何点か私から申し上げます。

原油価格高騰対策

まず1点目、燃料油に対する激変緩和事業でありますけれども、本日の閣議におきまして約1.3兆円の予備費の使用を決定いたしました。原油高騰が経済回復などに悪影響を及ぼすことがないよう、本年12月末までの価格抑制を継続してまいります。
御案内のとおり、168円を基準価格として35円上限まで支援をし、その超えた分は2分の1を支給するという仕組みを継続してまいります。
その上で、今後の事業の在り方につきましては、原油価格の動向、それから時限的・緊急避難的な措置であるという事業の趣旨、さらには、地方創生臨時交付金などによる物価高騰対策の実施状況。今回も追加で出しているわけですけれども、そうしたものを見極めながら慎重に検討してまいりたいと考えております。

GX実行会議を踏まえたエネルギー政策の検討

それから2点目でありますが、GX実行会議、先日の会議を踏まえたエネルギー政策の検討の進め方について申し上げます。
総理からは、GXを進める上で不可欠な再エネ、原子力などの脱炭素エネルギーを将来にわたる選択肢として強化するためあらゆる方策について検討し、具体的な結論を出すよう御指示を頂いております。今後、資源エネルギー庁の審議会を中心に検討を進めてまいります。
既に先週15日に電力・ガス基本政策小委員会を開催いたしまして、電力システムの再点検の検討を開始いたしました。また本日、再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会を開催し、再生可能エネルギーの今後の導入の方向性について検討を行います。
原子力に関しましては、次世代革新炉の開発・建設などの課題につきまして、明後日22日に原子力小委員会を開催する予定になっております。
こうした再エネ、原子力など議論を行いながら、以上も踏まえまして、来週28日には基本政策分科会を開催し議論をする予定になっております。
基本的に全てオープンな形、マスコミの皆さんにもオープンな形で議論を進めながら、専門家の御意見をしっかりと伺って、年内を目途に結論を得るべく検討を行ってまいります。

GXウィーク

それから3点目、GXウィークについてであります。
経済産業省としまして、正にこのグリーントランスフォーメーション(GX)の実現に向けた国際連携を進めていくわけですが、そのために東京GXウィークを9月26日から実施をいたします。
御案内のとおり、足元では国産エネルギー市場の混乱、価格の高騰、足元における電力・ガスなど需給逼迫の懸念などエネルギー危機が危惧される極めて緊迫した状況にあります。これはG20のエネルギー大臣会合などでも、各国とこうした状況を共有しているところであります。
こうした状況の中で、エネルギートランジションの加速とエネルギーの安全保障、この両立がこれまで以上に重要な課題になっているところであります。
今年の東京GXウィークにおきましては、10のカーボンニュートラル関連の国際会議を集中的に開催いたします。是非今回のこのGXウィークを、世界規模でのカーボンニュートラル実現に向けた動きにつなげていきたいというふうに考えております。
この間、海外出張でもお会いした何人かの各国の閣僚も来日予定でありますので、2国間のバイ会談も含めて、私も特にLNGの安定供給などこれまでも取り組んでおりますけれども、引き続き各国にも協力を要請していきたいと思いますし、今申し上げたエネルギーの安定供給、安全保障とカーボンニュートラルの実現と両方を目指して、両立を目指して国際的な議論に貢献できる、そうしたGXウィークにしたいと考えております。

台風14号

4点目であります。台風の被害の状況と対応について申し上げます。多くの被害が出ています。亡くなられた方々の御冥福をお祈りしたいと思いますし、また、被害に遭われた皆様、避難されている皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
経産省、昨日、総理ヘッドの政府の対策本部も開かれたわけでありますが、午前中に経産省の本部を立ち上げ、また政府の会議の後、夕方に再び災害対策本部を実施いたしまして、被害状況の迅速な把握、それから復旧に全力で取り組んでいるところであります。
電力につきましては、昨日段階で28万軒の停電を報告いたしましたけれども、今朝の8時30分時点で13万5,700戸の停電になっております。九州、四国から関東、東北まで幅広く発生をしておりますが、九州地域につきましては、復旧作業をかなり進めているところでありまして、昨日、鹿児島、宮崎で停電が多い状況でありましたけれども、高速道路の通行止めも解消されてきておりますので、九州北部から鹿児島、宮崎に追加の応援を派遣しているところであります。本日8時半の段階で約65%復旧をしてきております。本日、更に復旧を進めて、本日進めて明日中には、土砂崩れなどで進入困難な箇所を除いて復旧するべく全力で取り組んでいるところであります。
都市ガス、LPガス、精油所、油槽所、ガソリンスタンドなどについては、現時点では特段の被害は報告されておりませんが、引き続き復旧要員の配置などのいざというときに備えた体制を取っているところであります。
引き続き総理から御指示ありましたとおり、人命第一で、計画案を持って対応に当たりたいと考えております。
私から以上です。

質疑応答

電力需給

Q: 幹事社から2点ございまして、1問ずつお願いいたします。

まず、先週15日の電力・ガス基本政策小委員会で、経産省は冬の電力予備率について、全国で安定供給に最低限必要な水準を超える4%台が確保できるとの見通しを示しました。ただ、状況は依然として厳しいとも指摘し、夏に続いて、企業や家庭に対して可能な範囲での節電要請を行う方針も示されました。予備率の見通しについての受け止めと、節電要請に対するお考えをお聞かせください。

A: この冬の電力需給についてでありますが、本年6月時点における需給の見通しからかなり改善する見通しとなってきております。火力発電所の復旧の前倒しであったり、原子力発電所の稼働、こういったものによって改善する見通しとなっております。御指摘のように東北、東京エリアの1月の予備率が4.1%ということであります。かなり改善はしておりますが、依然として4.1%ですので、厳しい見通しであることには変わりがございません。このため、電力の供給力確保に向けまして、休止中の火力発電所の稼働、必要な燃料の調達、原発の稼働の確保などに全力で取り組んでいく考えであります。
御指摘の需給面についてでもありますが、こうした状況でありますので、夏と同様に、無理のない範囲での節電に御協力いただきたいと考えております。引き続き、需給両面で電力の安定供給、しっかりと確保していきたいと、全力を期してまいりたいと考えております。

カーボン・クレジット市場の実証実験

Q: ありがとうございます。

2問目です。今週22日、東京証券取引所でカーボン・クレジット市場の実証実験が始まります。国内での温室効果ガスの排出量取引の本格稼働に向けて、今回の実証とその成果への期待をお願いします。

A: 御指摘のように、22日からカーボン・クレジット市場の創設に向けた実証事業を、委託先であります東京証券取引所において開始いたします。カーボン・クレジットの活用については、社会全体での効率的な排出削減の実現、取引を通じた炭素削減価値への価格付けによって、脱炭素分野への投資の予見性を高めるという意義があるものと承知をしております。
これまではカーボン・クレジット事業は、事業者間で相対取引で行われていたわけでありますけれども、中心であったわけでありますが、今回の実証事業で、初めて市場を通じた取引を実施するということで、クレジットの流動性を高めるための市場設計であるとか、取引価格の適切な公示の在り方などについての知見やノウハウが得られるものと認識をしております。
欧州は既に市場があります。リアルタイムで、また、先物市場もあるわけでありますが、そうしたことも参考にしながら、どういった形で、どういった頻度で価格を示していくのか、公示をしていくのかなど、そういったことの様々な知見、ノウハウ、今回の実証事業を通じて得られるものと認識をしております。
経産省におきましては、企業が自主的な排出権取引を行うGXリーグを来年度から稼働させる予定にしております。今回実証を行いますこのカーボン・クレジット市場が、将来のGXリーグに参加する企業が実際に取引を行う場としても発展していくことを期待したいと考えているところであります。

電力需給

Q: よろしくお願いします。

先ほどの節電要請の関連なんですけれども、夏の要請については今月末までとされていますが、来月以降の対応はどうされるのかということと、延長するような可能性というのはあるのかという点がまず1点と、あと、この冬の節電要請なんですけれども、政府としてどのように決定して、家庭や事業所に節電を求めていくのかという点と、冬の節電ポイントなどの政策がありましたけれども、そちらの詳細と併せて決めていくような形になるのか、お伺いできればと思います。

A: この夏の節電要請についてでありますけれども、電力需給が厳しくなると見込まれておりました7月から9月までの3か月間を対象として行われたものであります。延長することは考えておりません。10月は涼しくなるものと期待をしたいと思っておりますが、引き続き電力需給の状況を注視をして適切に対応してまいりたいと考えております。
冬の節電要請についてでありますが、先ほど申し上げましたとおり、今後冬も夏に続いて電力需給が厳しくなることが見込まれております。先週15日の審議会で発電事業者等に対する保安管理の徹底、あるいは燃料確保の要請など含めて、対策案が取りまとめられたところであります。
その中で、節電プログラムにつきましても対策の一つとして位置付けられているところでありますが、その詳細につきましては、需要家のプログラムへの登録状況、それから冬の電力需給の見通し、こうしたものを踏まえまして、電力会社の準備期間なども考慮しながら早急に検討を進めてまいりたいと考えております。
その上で、この冬の節電要請につきましては、審議会での議論を踏まえて、政府として万全の需給対策を講じた上で産業界や御家庭の皆さんに対する無理のない範囲での節電協力、あるいは緊急時における柔軟な対応への協力、そうした要請を行う方向で検討してまいりたいと考えております。

人権ガイドライン

Q: 人権ガイドラインについてお伺いします。こちら、先日、閣議決定したかと思いますけれども、意義や義務化の必要性についてどのように感じますでしょうか。また、欧米では人権デューデリジェンス以外に貿易や販売に制限をかける例もあろうかと思いますけれども、日本でそうした制限、制度を設ける必要性はあるとお感じになっていますでしょうか。お願いします。

A: 先日公表した人権ガイドラインでありますけれども、正に国際社会において人権問題の関心が高まる中で、企業による人権尊重の取組を促していくということとともに、活用する企業のリスク低減、企業価値を通じて我が国の国際競争力強化にもつながるものというふうに認識をしております。
今後、企業がこのガイドラインにのっとって、しっかりと自社のサプライチェーン上のリスクを把握し、総点検してもらうと、そのために、このガイドラインの普及を進めていきたいと考えております。
また、御指摘のように、欧米では、人権尊重を理由とした法規制の強化が進んでおります。先日のG7の会議でも私から日本の人権ガイドラインの紹介を致しました。アメリカ始め、評価、歓迎をされたところであります。
その上で、企業の予見可能性を確保していくために、各国との情報共有、こういったことが必要だと思いますので、国際協調の取組も進めていきたいと考えております。このことは、G7でも確認を致しまして閣僚声明にも盛り込まれているところであります。

今後、国際協調に関する議論などを国内外の動向も踏まえながら人権デュー・デリジェンスに関する将来的な法律の策定可能性も含めて、関係府省庁とともに更なる政策対応についても検討していきたいと考えております。

以上

最終更新日:2022年10月11日