2025年1月10日(金曜日)
9時50分~9時59分
於:本館10階記者会見室
冒頭発言
サウジアラビア・UAE出張
初めに私から2点申し上げさせていただきます。
1点目ですけれども、1月11日から16日まで、サウジアラビアとUAEを訪問してまいります。サウジアラビアにおきましては、「日・サウジ・ビジョン2030」閣僚ラウンドテーブルに、また、UAEにおいては、ワールド・フューチャー・エナジー・サミットがありまして、そちらに参加をしてまいります。また、エネルギー経済担当閣僚等との会談を予定しているところです。
サウジアラビア及びUAEは、我が国のエネルギー安全保障上の最重要国であります。中東情勢の安定が求められる中で、私からは、国際原油市場安定化に向けた働きかけを行っていきたいと思っています。これに加えて、脱炭素やエネルギーのみならず、幅広い分野での経済関係の強化を図っていきたいと考えております。
なお、今回のサウジアラビア訪問に先立ちまして、アブドルアジーズ・エネルギー大臣とは、昨晩、電話会談を実施しまして、国際原油市場安定化に向けた働きかけ、あるいはエネルギー分野での協力強化の確認を行ってきたところであります。
ロシア制裁の強化
もう一つ、二つ目ですけれども、ロシア関係の案件ですが、G7首脳会談での合意を踏まえまして、ロシア制裁を強化するために必要な法令改正について、本日閣議決定をいたしました。1月23日に施行いたします。
具体的には、クレーン車などの特殊車両等のエンジン及び部品、小型自動二輪車、音響機器等々について、ロシア向けの輸出を禁止させていただきます。併せて、第3国の団体を通じた迂回輸出を阻止するための措置も講じたところです。
今後ともG7をはじめとする国際社会と連携をしながら、ロシア制裁の実施に万全を期してまいります。
詳細については、追って事務方から御説明をさせていただきます。
以上2点です。
質疑応答
柏崎刈羽原子力発電所
Q: 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働についてお聞きします。避難の整備の議論ですとか、あと住民説明会が進む中、新潟県の花角知事は、再稼働をめぐる議論の材料が春先に出るとの認識を示しました。地元同意を得る見通しと意気込みについて教えてください。
あわせて、ほかの原発の再稼働の見通しについてもお考えをお聞かせください。
A:柏崎刈羽原子力発電所の再稼働については、現在、地元の御理解が得られるように県内全域での広報、あるいは住民説明会の実施など取組をまさに行っているところでありまして、現時点で御理解を得られる見通しを申し上げることについては適切ではないと思っております。引き続き、関係省庁と連携をしながら原子力防災対策の強化ですとか、丁寧なわかりやすい情報発信などを地域の実情を踏まえて丁寧に進めていくことが何よりも大事だと思っています。
そのほかの原子力発電所の再稼働の見通しにつきましては、原子力規制委員会による審査、安全対策工事の進捗などによって決まるものであります。御承知のとおりです。現時点で予断をもってお答えすることはできないと思っています。経済産業省といたしましては、引き続き、再稼働の加速化に向けて、審査知見の共有、あるいは人材の相互支援など、事業者間の協力を強化するように産業界に指導させていただきたいと思います。
サウジアラビア・UAE出張
Q:冒頭発言に関連いたしまして、サウジとUAEでは具体的にどんな経済的な成果を目指すとお考えでしょうか。また、大臣、先ほどエネルギー分野以外の幅広い経済分野でとお話ありましたが、エネルギー分野以外でどんな領域で協力関係を強化したいとお考えなんでしょうか。日本企業への、また支援の在り方も含めて、お考えをお聞かせください。
A:今年は日サウジ国交樹立70周年という節目もございます。また、本年開催される大阪・関西万博があります。2020年開催のUAEから引き継いで、2030年開催のサウジに託すことになります。こうした御縁もあって、両国との更なる関係強化を目指しながら、先ほど申したエネルギー分野における協力に加えて、今、新しいエネルギー以外となりますと、省エネ型の海水淡水化システム、いわゆる先端の技術分野での事業化連携も進展させていきたいと思っております。また、サウジアラビアにおきましては、ゲームやeスポーツ、この分野においてもありますし、UAEにおいては宇宙分野についても日本企業の強みを生かした中で協力を進めたいと考えているところであります。今回の訪問でも約30社の日本企業に同行いただいて、ラウンドテーブルを開催する予定であります。
中東情勢が緊迫している中で、投資促進、あるいは人材育成のための仕組みづくりを通じて、中東における日本企業の更なるビジネス展開を支援して日本の成長あるいは地域の安定化に貢献をしていきたい、そんな思いでいます。
柏崎刈羽原子力発電所
Q:冒頭の幹事社さんの質問に関連してなんですけれども、柏崎刈羽原発の再稼働に向けてのお話で、昨年末から経産省として新潟県内28の市町村で説明会を開催していて、再稼働の重要性などを説明しています。この説明会は来月上旬にかけて実施していきますけれども、今のところ理解がどう進んでいるのかとかその辺りの印象であったりとか手応えみたいなところを是非ちょっとお話をお聞きしたいなというのと、あと、そもそもこういう説明会の重要性というのをどういうふうにお感じになられるのかということも併せてお願いできればと思います。
A:手応えというのか、まずは地元での御理解を進めていくことが最優先でこれ今やっていかなきゃいけない話で、いろいろな形で地域細かく説明会を開かせていただいて浸透させていただいているところだと思います。ですから、手応えという感覚ではなくて、一つ一つ丁寧にとにかく進めて、地元の御理解を得られるようにということだろうと思います。
それともう一つ何でしたっけ。
Q:そもそものこの説明会の重要性というところを大臣どのようにお感じになりましたか。
A:地元の理解があっての話ですから、こういうことを更に地域とまた連携を取りながら重ねていくことに尽きるだろうと思っています。その結果として、規制委員会のオーケーが取れた、安全というものが認められたものについて、地元の御理解の上で先へ進めるということになると思います。
以上
最終更新日:2025年1月10日