9時11分~9時19分
冒頭発言
令和7年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針
皆さん、おはようございます。はじめに、私から1点申し上げます。
本日、「令和7年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を閣議決定いたしました。本基本方針は、官公需における中小企業・小規模事業者の受注機会の増大を目的に、毎年度定めているものです。本年度は、「受注者から申出がなくとも国等から年に1回以上の協議を行うこと」などの新たな措置を盛り込みました。
国や地方自治体がまず「隗より始めよ」で、価格転嫁に率先して取り組むため、こうした措置を盛り込みました。本基本方針が周知・徹底されるよう、国・地方自治体の発注機関への説明などを関係省庁と連携して取り組んでまいります。
以上であります。
質疑応答
米国による関税政策への対応
Q:2問お尋ねします。1問ずつ伺います。
1問目は、米国による関税政策への対応になります。トランプ大統領は非関税障壁について問題視する発信をしています。中でも保護的な技術基準として日本のボウリングの球によるテストを例示しました。事実誤認との指摘もありますが、トランプ氏によるこうした主張を踏まえて、どう交渉を進めるお考えでしょうか。
昨日は、関税対策本部の会合も開いて、国内対策の必要性にも言及されていたかと思いますが、経産省としての対策についても教えてください。
A:ボウリングの球の報道は私も見させていただきました。米国側の発信の逐一について、見解ですとか対応方針をコメントすることは控えたいと思います。今後、米国と意思疎通する中で、米国側の問題意識を把握し、こちらの考え方をしっかり説明し、また、こういう形の中で対話をする必要があると思っています。今後の交渉方針について、赤澤大臣のチームと連携しながら対応してまいりたいと思います。
それから、もう一つの質問、昨日、第3回の省内での米国関税対策本部を開催いたしました。関税による影響調査の結果を中間的にまとめたところであります。ポイントは、直接的な影響はまだ多くはありませんけれども、将来の不安の声は大きいということだと思います。事業者からは、「正確で迅速な情報提供」の要望が大きかったために、経済産業省にポータルサイトを立ち上げております。今後もより分かりやすい、このような情報提供に努めていきたいと思います。また、資金繰りなどの支援策についての要望もいただいているところです。引き続き、現場の声をよく踏まえながら、実態に即した形で追加の対応を講じていきたいと思っています。
電気・ガス料金支援、燃料油補助金
Q:2点目が、電気・ガス、ガソリン補助についてになります。再開について石破首相が意欲を示しているとされます。特にガソリン補助については1リットル当たり10円というような報道もありますが、脱炭素の観点からこうした補助を続けるのは望ましくなく、ガソリンについては一時的に補助がゼロになっています。経産大臣として、電気・ガス、ガソリン補助の必要性や補助額の見通しについて見解をお願いいたします。
A:燃料油価格の激変緩和事業であります。私どもは、脱炭素の流れを、やはり、これは意識しながらやっていくということを今までも申し上げてきました。一時的な、そういう意味の中で、緊急避難的な対応として実施をしてきておりまして、昨年秋の経済対策においても、出口に向けて段階的に対応すると、一点申し上げてきたところです。この考えに変わりはありません。
他方で、現在、物価高の中で国民生活を支える観点、これはもう与党において、電気・ガス料金、あるいはガソリン価格の支援策について議論がなされているものと承知しているところです。政府といたしましては、与党での御議論の状況も踏まえながら、エネルギーコストが家計や事業活動に与える影響を注視しつつ、適切な対応をとっていきたいと思っております。
米国による関税政策への対応
Q:1問目の非関税障壁に少し関わるんですけれども、USTRは3月末の報告書で、非関税障壁について、日本の独自規格のチャデモについても言及しているかと思います。チャデモ規格やEV充電設備に伴う補助金の支給対象について、日本としての受け止めとお考えをお聞かせください。また、今後の日米交渉のテーマとして取り上げるお考えはありますでしょうか。
A:チャデモの規格の話だと思います。いわゆるアメリカでいえばテスラと、日本のいわゆるEVの充電規格はアダプターが違うということが言われているところは承知しているところです。ここも今、赤澤チームの方ともいろいろ検討しながら情報共有していかなきゃいけないと思っています。
基本的には、私の認識だと、アダプターを付ければ使えるということでありましたけれども、そういうことがアメリカの障壁になっているということであれば、それも一つ、議題の俎上には乗ってくるのかなと思いますが、その辺も今後精査をしていかなきゃいけない話かと思っています。
燃料デブリの試験的取り出し作業
Q:ちょっと話は変わって、福島第一原発の核燃料デブリに関して、早ければ明日にも取り出しが開始されるということなんですが、これについての大臣の受け止めについて伺わせてください。
A:2回目の燃料デブリの試験的取り出しについて、今後の作業が予定どおり進んだ場合には、おっしゃられるとおり、明日、23日にも試験的取り出し作業を完了する見込みと承知しています。今回は、1回目とは異なる位置からの取り出しを実施しておりまして、燃料デブリの性状ですとか、分布などに関して一層の知見が得られることを期待しているところであります。東京電力においては、引き続き、まずは安全確保というものに全力を置いていただきながら、万全を期していただきながら、着実に取り組んでいただきたいと思っています。
以上
最終更新日:2025年4月22日