2025年8月29日(金曜日)
12時10分~12時26分
於:本館10階記者会見室
冒頭発言
原子力関係閣僚会議
私から今日は3点申し上げさせていただきます。
1点目ですけれども、本日、原子力関係閣僚会議を開催しました。新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の再稼働への地元理解が進むよう、東京電力が、事故後初めて再稼働することへの不安や避難や地域振興に関する要望を踏まえ、政府を挙げて対応することを確認しました。具体的な取組として、避難路の整備促進など原子力防災体制の更なる充実・強化、東京電力の社内体制の強化や内閣官房副長官をヘッドとする柏崎刈羽原発の運営監視強化チームの設置、また、地元の要望を踏まえたインフラ整備や産業振興など地域振興の充実などを関係省庁が一体となって取り組んでまいります。詳細は事務方にお尋ねをいただきたいと思います。
価格交渉促進月間
2点目であります。
9月は「価格交渉促進月間」であります。継続的な賃上げと成長型経済の実現には、原資確保が必要であり、一層の価格転嫁、取引適正化が重要であります。この機会に、私から動画メッセージを発信します。このメッセージの中で、発注者の皆様に対しては、米国の関税措置がある中でも、サプライチェーン全体での取引適正化の取組の継続をお願いしております。また、国や自治体にも、率先した交渉・転嫁を促しています。受注側の中小企業の皆様に対しては、発注者へ価格交渉を積極的に申し出ていただくことをお願いしているところです。
また、協議に応じない価格決定等を禁止した、これは法律で名前が変わりましたけれども、中小受託取引適正化法、略称でいいますと「取適法」といいます。また、受託中小企業振興法、略称で「振興法」でありますけれども、来年1月1日に施行されます。現在、改正内容の説明会を実施しておりまして、その参加も促しているところです。詳しくは、中小企業庁のホームページなどを御確認いただきたいと思います。
令和8年度概算要求と税制改正要望
最後の3つ目であります。
本日、令和8年度の概算要求と税制改正要望を提出します。米国関税の影響もあり、日本経済は、賃上げや国内投資の腰折れリスクに直面しています。このため、概算要求では、GX・DX・量子・宇宙等への集中的な投資支援や、中堅・中小企業の賃上げの継続と成長力の強化、そして、米国関税の影響を踏まえた、グローバルサウスへの輸出や自動車サプライヤーの事業転換に対する支援などの予算を増額要求しています。また、官公需取引を見直し、経産省のビルメンテナンスの人件費上昇分の予算確保にも取り組みます。
そして、税制につきましては、研究開発税制を見直し、戦略技術領域への投資を拡大するメリハリ付け、大胆な投資促進税制の創設、国内市場活性化に向けました車体課税の要望しているところであります。詳細は事務方にお尋ねいただきたいと思います。
以上であります。
質疑応答
三菱商事等の企業連合の洋上風力発電事業からの撤退
Q:先日、三菱商事などの企業連合が政府の公募で2021年に落札した千葉県沖など洋上風力発電事業から撤退すると発表しました。中西社長は当日、経済産業大臣に報告され、昨日は千葉県知事にも謝罪のために訪れております。大臣が面会された際に中西社長に思いをお伝えになられましたが、改めて、撤退への受け止めをお伺いできれば幸いです。また、再生可能エネルギーの主力電源化など、今後のエネルギー政策に与える影響についてもお聞かせください。
A:洋上風力というものは、まさに再生可能エネルギーの主力電源化に向けた重要な電源であります。その最初の案件であるこの案件が、このような結果になったことは大変遺憾に感じています。そして、国のエネルギー政策上の重要性はもとより、これは地元からも大きな期待が寄せられていた、そして、多大な御協力もいただいてきているところであります。また、一部の投資も既に開始をしておりますし、それを途中で放棄する責任というのは極めて大きいものだと思います。日本を代表する企業として、責任を重く受け止めていただきながら、地元の方々に対しても、最大限の真摯な対応を行っていただきたいと考えています。
今後、政府におきましても、三菱商事が撤退に至った要因、これをしっかり検証していかなくてはいけません。その上で、撤退した3海域につきましては、地元の御意向を踏まえて再公募を速やかに検討してまいります。また、事業環境が変化する中でも洋上風力プロジェクトが着実に実施できるように、必要な制度見直しを含め事業環境整備を進めてまいりたいと考えています。これらの必要な施策を講じなから、洋上風力を含め再生可能エネルギーを2040年度4割から5割程度導入するという見通しの実現に向けて、引き続き、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。
Q:私も三菱商事などの企業連合の国内洋上風力撤退についてお伺いしたいのですけれども、今回の三菱商事などの企業連合の国内3海域の洋上風力撤退の背景には、当初の安い価格で落札した事業者が選ばれやすい仕組みであった入札制度の問題点もあったと考えられます。三菱商事が安い売電価格で落札した後に建設費が高騰したというリスクの見落としの問題は、事業者を選定するための基準やプロセスにも問題があったことで生じたのではないかというふうに思うのですけれども、こちらについては、どういう反省点があったか、大臣のお考えがありましたらお聞かせください。
A:中西社長からは、インフレ等により、当初想定していた価格よりも上回って建設費用が膨大に膨らんだということが撤退の理由ということを伺いました。他方で、今回の3海域撤退という結果でありますけれども、事業者選定を行った私どもとしましても重く受け止めているのは今お話ししたとおりです。これは、今後、国の審議会においても撤退に至った要因というものを検証してまいります。
その上で、政府において物価変動等の事業環境の変化にも対応し、着実な事業を支える観点から、公募制度の見直しを含めて、更なる事業環境整備を進めていかなくてはいけないと考えているところです。入札制度そのものがどうだったのかということもありますけれども、我々としても国の審議会等々いろいろな形で、これも今まで審査してきている中でありますので、そこの中で不備というものを、今後起きないように、しっかりしたエネルギー計画が達成できるように、これをやっていかなければいけないということだろうと思います。
太陽光パネルのリサイクル法案
Q:私からは太陽光パネルのリサイクルについてお伺いできればと思います。報道で法案の修正ですとかリサイクル義務化の断念などと報じられておりますし、また、代わりの対応策としてメガソーラー事業者からリサイクルの実施状況の報告を義務づけるといったことも報じられていますけれども、こういった事実関係と、また、なぜそのような事態になったのか、また、代替の対応策というのは当初目指していたリサイクル義務化と同じ効果を出せる見込みがあるのかといったあたりの御見解をお願いいたします。
A:太陽光パネルの適正な廃棄・リサイクルは、地域との共生における重要な課題だと認識しています。太陽光パネルのリサイクルのための制度的対応につきましては、これは環境省と連携し、本年3月に、関係審議会で取りまとめを行ったところであります。この内容を踏まえて、これまで、リサイクル費用の負担の考え方などにつきまして、法制的な観点から検討を行ってきたところであります。しかしながら、太陽光パネルの製造業者等にリサイクル費用の負担を求める原案につきまして、現時点で、法制的な観点から、合理的な説明が困難との整理に至ったところであります。引き続き、環境省と連携し、この制度案の見直しも視野に入れながら、検討作業を進めてまいりたいと考えています。
米国による関税政策への対応
Q:トランプ関税について1点お伺いします。赤澤大臣の訪米が昨日急遽中止になって、自動車関税の引下げの時期というのがまたいつになるのか不透明な状態が続いています。相互関税も15%になって1か月ぐらいたちますけれども、大臣は先日意見交換などもされておりましたけれども、今後の国内産業への影響とか追加の支援策などについて改めて今のお考えというのをお聞かせください。
A:前回の会見でも御説明して繰り返しになるところもありますけれども、石破総理から、日米合意を受けて、地方や産業界にプッシュ型で丁寧な説明を、そして対話を行うよう指示がありました。それを受けて、意見交換会や説明会などを8月中に集中的に実施しております。私は岐阜県で行い、そして大串、古賀両副大臣は兵庫、長崎でそれぞれ意見交換会を行ってきているところであります。この意見交換を通じて、関税影響の懸念に加え、また、逆にピンチをチャンスに変えようとする前向きな挑戦もお聞きしているところであります。それぞれの事業者に寄り添った支援の必要性を感じているところでありますが、来週には、7回目となりますけれども省内の関税対策本部を開催する予定であります。これらいただいた御意見を集約しながら、影響の分析ですとか得られた示唆について議論をさせていただきたいと考えています。これらを踏まえて、必要な追加的対応について具体化をしていきたいと考えています。
中国電力による山口県上関町における中間貯蔵施設の立地可能性調査
Q:本日、山口県上関町の中間貯蔵施設をめぐって、中国電力が地元の上関町に立地は可能という報告を提出したところでございます。まさに11時だったのですけれども、大臣の受け止めと経済産業省としての今後の取組といいますか、そのあたりお伺いできますでしょうか。
A:今後とも、原子力発電所を安定的かつ継続的に利用する上で、中間貯蔵施設の建設・活用は国の重要な政策課題であります。中国電力が調査結果を取りまとめて、本日、上関町に報告すると今おっしゃっていただいたように聞いているところです。同社には、調査結果の地元への丁寧な説明に取り組んでいただきたいというのが私どもの今の考え方であります。
自民党の臨時総裁選を求める動き
Q:自民党の話になってしまって恐縮なのですけれども、臨時総裁選を求めるかどうか来月8日に意思確認が行われるということになっております。大臣御自身は署名されるお考えというのはおありでしょうか。また、一般論になりますが、内閣の一員が署名する場合というのは辞任する必要があるとお思いでしょうか。
A:これは今まで各社さんからいろいろなアンケートを私もいただいております。一閣僚の立場でコメントは差し控えさせていただきたいと思います。来週の火曜日、総会ということでありますので、私も岐阜県連の会長も務めているところですので、その辺については県連とまた御相談申し上げながら先に進めたいと思いますので、この場でコメントは差し控えさせていただきます。
三菱商事等の企業連合の洋上風力発電事業からの撤退
Q:三菱商事の件でもう一問だけ、撤退を受けて地元からは地域経済への悪影響を最小限にとどめるためにも速やかな再公募というところを求める声というのが非常に大きくなっています。大臣の方からも速やかに進めていくというようなお話がありましたが、そのスピード感のところについて、大臣はどのように考えていらっしゃるかというところをお伺いできればと思います。
A:速やかに検討していくと先程も申し上げました。ただ、今までの経緯を含めて、様々なところの意見調整というのも必要になります。ですから、来週やりますとか、そういう話ではなくて、ちょっと時間をいただきながら、できるだけ速やかに、早く再公募を始めさせていただき、それぞれ地元の御理解というのがあった上でのお話ですので、そういう形で進めていきたいと思っています。
以上
最終更新日:2025年8月29日