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赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2026年1月9日(金曜日)
11時24分~11時46分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

サウジアラビア及びUAE出張

あけましておめでとうございます。本年もどうかよろしくお願いいたします。初めに私から1点申し上げます。1月10日土曜日から15日木曜日まで、サウジアラビア及びUAEを訪問いたします。サウジアラビアにおいては日・サウジ閣僚投資フォーラムに、UAEにおいてはWorld Future Energy Summitに参加いたします。また、エネルギー経済担当閣僚等との会談などを予定しております。サウジアラビア及びUAEは、我が国のエネルギー安全保障上の最重要国です。ベネズエラの事案など国際情勢が不安定な中で、私からは、我が国への原油供給と世界の原油市場の安定化に向けた働きかけを行いたいと考えております。これに加えて、高市内閣における成長戦略の肝であります危機管理投資の重要な戦略分野であるGX、宇宙、コンテンツ分野等の幅広い分野における経済関係の強化を図っていきたいと考えております。私からは以上です。

質疑応答

中国政府による軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出禁止措置

Q:中国政府による対日輸出禁止措置について伺います。中国商務省は6日、日本へのデュアルユース品目の輸出禁止措置を発表しました。レアアースなどの輸入に影響が出る可能性があり、大臣は7日のテレビ番組では影響は精査中だと話していましたが、最新の分析状況をお願いします。また、日本は措置の撤回を求めていく立場かと思いますが、大臣としては撤回に向けてどう中国側に働きかけていくか、その考えもお願いします。

A:我が国といいますか、日本政府の考え方は木原長官からも既にお話ししているとおりでありまして、我が国のみをターゲットにした今般の措置、これは国際的な慣行とは大きく異なっており、決して許容できず極めて遺憾であるということです。中国側には、1月6日火曜日ですが、経済産業省を含め我が国からいろいろなチャネルを通じてその旨の申入れを行い、強く抗議するとともに、措置の撤回を求めているということであります。米国やG7の各国をはじめとする関係国とも連携の上、毅然かつ冷静に必要な対応を行ってまいりたいと考えております。今般の措置の対象等を含め、内容にまだまだ不明瞭な点が多いことから、我が国産業への影響等については、現時点でコメントできると思えません。差し控えますが、引き続き精査、分析中ということであります。その上で、経済安全保障の観点から、重要な物資が特定の国に過度に依存することのない強靱なサプライチェーンの構築が必要でありまして、その点では令和7年度補正予算、令和8年度当初予算案において、重要鉱物の安定供給確保や供給源の多角化に係る支援を盛り込んでおり、こうした取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

中部電力浜岡原子力発電所の安全審査に係る不正

Q:私からは中部電力の浜岡原発の安全審査に絡む不正についてお伺いしたいと思います。中部電力は5日に浜岡原発の基準地震動を評価するデータについて、意図的に選定するような不正を行っていたことを明らかにしました。大臣として、この問題についての受け止めと経産省として中部電に対してどのような対応を取っていくのか、その部分についてお願いいたします。

A:本件は、原子力の利用の大前提である安全性に対する国民の皆様の信頼を大きく損なう、あってはならないものだと考えています。経済産業大臣として、極めて重く受け止めております。経済産業省としては、中部電力に対して、1月5日月曜日、電気事業法に基づく報告徴収命令を打ちました。徹底した原因究明と実効的な再発防止策の検討・実施を求めておりまして、その結果を踏まえて厳正に対処していくという考えでございます。また、全ての原子力発電事業者に対し、原子力規制庁の指導の下、安全最優先での対応を徹底し、信頼性の確保に引き続き取り組むよう要請をしております。事業者に対しては、万が一同様の問題があれば速やかに報告せよということも求めているところでございます。いずれにせよ、現時点では他の事業者について、原子力規制庁の審査や検査の中で同様の不正が見出だされたものはないと承知しております。

米国トランプ政権による関税政策に対する連邦最高裁の判決

Q:米国の関税措置に関連してお伺いします。トランプ政権による相互関税をめぐり米国の連邦最高裁が米国時間9日にも違憲判決を出すのではないかと言われています。日本に対しては15%の相互関税がかけられていますが、これまで徴収された分の返還を命じる可能性もありまして、その受け止めをお願いいたします。あわせて、日米関税合意に基づく対米投資の協議委員会が7日にも開催されましたが、違憲判決が出た場合も協議を進めるのか改めてお伺いできればと思います。

A:まず、米国の関税措置に関する御指摘の訴訟をめぐる動向については当然ながら承知しております。その上で、最高裁の判決はいまだ出ておらず、仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思います。その上で、一般論として申し上げれば、米国の関税措置をめぐる動向は我が国経済にも大きな影響を及ぼし得るものであり、関連の動向を引き続き注視しながら、その影響を十分に精査し、適切に対応していきたいと思っています。返還訴訟みたいなこともちょっとおっしゃいましたが、米国大統領あるいは米国政府が関税を課す権限がどこにあるのかと、正当な権限があるのかといったようなことをめぐる訴訟でありまして、実際相互関税とその根拠法令であるIEEPAという法律、そのことが議論になっていますけれども、関税を課す根拠というのはそれ以外にも当然あり得るし、現に自動車の関税なんかは別の根拠で課されていますので、いろいろな意味で判決がどのようなものが出るのかもまだ決まっていない。出た結果、米国政府がどういうリアクションをするのかも必ずしも定かでない段階ですので、何かしら今おっしゃったような質問にお答えすることは大変難しいということは申し上げておきたいと思います。その上で、今のことを前提に申し上げれば、日米政府の戦略的投資イニシアティブへの影響についても、これは仮定の質問であるので、お答えすることは差し控えたいと思いますが、この投資イニシアティブというのは、何か関税を米国政府に下げてもらうことの見返りとして、日本にとって、ひたすら何か損に当たるものを差し出しているという関係ではありませんで、経済安全保障上重要な分野において、お互い日米が特別なパートナーと認め合って、日米がともに利益を得られる強靱なサプライチェーンの構築を目指すということでありますので、当然ながら日本の企業にとっても日本国にとっても大きなメリットが認められる、そういう日米政府の戦略的投資イニシアティブであります。ということで、引き続き日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保、我が国の経済成長の大幅な促進につながるようなプロジェクトを組成していくということを目指し、着実に取り組んでいきたいと考えております。

日米の戦略的投資イニシアティブに関する協議委員会

Q:私も前の質問に関連しまして、7日夜に開催されました日米の協議委員会、ここでの協議の内容というものはどういうものだったのでしょうか。第1号案件の組成に向けて何か進捗などあったでしょうか。よろしくお願いいたします。

A:まず、昨年12月末に開催をした閣僚級の協議委員会会合には私も出席しました。ラトニック商務長官ともいろいろ協議をしたということで、様々なプロジェクトについて意見交換を行い、戦略的投資イニシアティブの下での第1号案件を早期に発表できるように調整を加速することについて閣僚間で一致したところです。日本時間の7日水曜にも、事務レベルの協議委員会の会合がオンラインで開催されています。閣僚間で一致した方針の下で案件形成に向けて、引き続き、日米で連携していくことを確認したところです。米国との議論や案件の詳細については外交上の問題でもありますし、個別企業の名前もちょっと出てきてしまうところもあるので、情報をつまびらかにすることは差し控えますが、引き続き、案件形成に向けた調整に精力的に取り組んでまいりたいと考えております。

中国政府による軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出禁止措置

Q:私から2点質問させてください。これまでに出ている質問の関連なのですけれども、1点目が中国の輸出規制についてです。昨日、中国商務省の報道官が民生用に関しては影響を受けることがないとの旨、発言がありました。一方で、本規制自体にレアアースを含んでいるかどうかというもまだ明確に分かっていない状況で、レアアースの輸入を中国に多く頼っている日本にとっては、もし、これが含まれているとなれば経済的に大きな打撃になると思いますが、そういった際に、経済産業省として、日本企業への支援といいますか、そういったものについてどのようにお考えになっているのか、まず1点目伺えればと思います。よろしくお願いします。

A:1点目にお答えします。中国政府の発表に関しては、これはもちろん承知しておりますが、措置の対象等も含め内容に不明瞭な点も多いことから、なかなかコメントできる状況にありません。事実関係の確認であれば、当省の事務方に確認いただきたいのですが、私どもとしては、とにかくしっかりと事実関係を把握し、その内容を詳細に分析した上で、臨機応変に対応を取っていくということをやっていきたいと思います。いずれにしても、レアアースの供給について言うと、我が国の経済がかなり大きな影響を受けることは間違いありませんので、状況を注視しているということです。

東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働への影響

Q:2点目なのですけれども、中部電力の関連で、先ほど大臣、冒頭で重く受け止めているというような御発言ございました。一方で、今月20日には、会社は違いますけれども、東京電力の柏崎刈羽原発が福島の事故後初めて再稼働ということで、原子力行政全般に対して今回かなり大きなインパクトがあったというところで、柏崎刈羽への再稼働についての影響というのはどのようにお考えでしょうか、よろしくお願いします。

A:原子力利用における安全性の確保は、いわゆる炉規制法ですか、原子炉等規制法に基づき、独立性の高い原子力規制委員会が一元的に確認することとなっています。これは御案内の点だと思います。その上で、柏崎刈羽原子力発電所については6号機でありますが、原子力規制委員会によって、新規制基準に適合すると認められている事実に変わりはないと承知しております。6号機については、現在原子力規制庁による原子炉起動前の使用前確認を実施しているところであり、東京電力においては、原子力規制庁の指導の下で緊張感を持って安全最優先で対応を進めてもらいたいと考えております。いずれにせよ、政府としては、高い独立性を有する原子力規制委員会が、新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地域の御理解を得ながら再稼働を進めていくという方針に変わりはございません。

ロシア産天然ガスの輸入

Q:ロシア産の天然ガスのことで伺います。対ロ依存度が高かったEUも段階的な輸入停止を決めている状況にある中で、日本は米国による禁輸措置の延期を受けて、サハリン2から輸入を続けている状況にあります。輸入を続けるのかどうか、続けるならその理由について改めて日本政府としての立場を伺います。よろしくお願いします。

A:EUがロシア産天然ガスの輸入を減少させるための追加的措置を講じたことについては承知しております。日本もロシア産エネルギー依存を着実に低減させてきていることも事実でありまして、2021年と2024年の輸入実績を比較すれば、これも御案内のことと思いますが、原油及び石炭は9割以上、LNGも1割以上、輸入量を減少させております。一方、ロシア産天然ガスを含め、海外からのLNGの確保は我が国のエネルギー安全保障上極めて重要です。今後の輸入については、その観点もまさにそれが理由ということでありますけれども、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携をし、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するために何が効果的か、我が国の国益にとって何が必要か、といった点を総合的に判断するということで適切に対応してまいりたいと考えております。

中国政府による軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出禁止措置

Q:レアアースに関連してお伺いしたいのですが、大臣は12月の時点では中国のレアアースを含む輸出管理の影響というのはグローバルなサプライチェーンに影響を与えていて、それは深刻な影響を与えているということだったのですが、そして、そこに関して特段に変化はないという解釈だったと思うのですが、今年に入ってきて今週見られたようなデュアルユース品の品目への輸出管理の厳格化などを通じて、この認識に変化が生じているのかというところをお伺いしたいのが1点。もう1点は、こういった中国の続く輸出管理を使った経済的威圧とも取れる措置に対して、日本として例えばフォトレジストなどの対中の輸出の管理を厳格化するなどして対抗措置を取るお考えというのは現時点でありますでしょうか、2点よろしくお願いいたします。

A:まず、例えば、昨年4月から中国が輸出規制を行っているレアアースについて言うと、電子部品や自動車などあらゆる製品に使われている極めて重要な原材料でありまして、我が国においても多くの産業において深刻な影響が及んでいると、実際に生産調整を行ったような例も当然あるわけです。1つ申し上げておきたいのは、レアアースといったときも御案内のとおりで17種類あるとか、そういったことも考えると、一言でレアアースといったときにはありとあらゆるものが含まれ、ありとあらゆるいろいろな規制とか、それを緩めたり、強めたりみたいなことが行われていますので、なかなかちょっと一概に申し上げることは難しいと思うのです。ただ、レアアースを7割方中国が占めていると言われる中で、彼らがやることの影響は非常に重大になり得るということなので、引き続き注視していくということだと思います。我が国経済等への影響については、常に精査を重ねているということでありますけれども、様々な観点から総合的に勘案の上、毅然かつ冷静に必要な対応を行ってまいりたいということです。対抗措置を取るのかというのに対するお答えは今のお答えです。繰り返しますが、我が国経済への影響は現在精査中、様々な観点から総合的に勘案の上、毅然かつ冷静に必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

中部電力浜岡原子力発電所の安全審査に係る不正

Q:中部電力のことで伺います。浜岡の再稼働がこれで遅れるということになりますけれども、これのエネルギー政策への影響、もしあればですけれども、例えばエネルギー基本計画の影響ということがあればということが1点と、官民連携で原発政策を進めていらっしゃいますけれども、中部電が現在原発の推進の旗振り役の電事連のトップにいるということになっているのですが、この影響についてどう考えるかということ、2点伺います。

A:まず、浜岡原発の影響ということでありますけれども、これについては私どもも事実関係がまだ完全に分かってはおらない。したがって、実際に事実関係が確定した上で、どこに責任の所在があるのか、どういった、例えば処分を行うのか等もまだ決まっていないので、今後どのような影響が出てくるかについては、まだちょっと申し上げるのは早い段階かなと思います。そういう意味では、しっかりと電気事業法に基づく命令を今出しておりますので、徹底した原因究明と実効的な再発防止策の検討・実施をしてもらって、その結果を踏まえて厳正に処分をするということが今申し上げられることで、その結果のどんな影響があるかについては、ちょっとまだ申し上げるのは早いのかなというのが1点であります。それから2点目は、私自身も非常に今回の件は重く受け止めておりまして、しっかり最終的な結果を踏まえて処分したいと思いますが、先ほど申し上げたことなのですが、責任の所在ということも含めて、いろいろ判断しなければいけないことがあると思うので、その2点目の御質問についても、ちょっと現時点で申し上げることについては差し控えたいと思います。

中国政府による軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出禁止措置

Q:私からも中国のデュアルユース輸出規制関連で恐縮なのですが、米国紙ウォール・ストリート・ジャーナルは昨日の記事で、6日の中国商務省の発表後に中国が日本向けのレアアースやレアアース磁石などについて、対日の輸出許可申請の中止などを通じて対日の輸出規制を事実上始めたと報じています。経済産業省として把握されている事実関係を1点だけ確認させていただければ幸いです。

A:報道については承知しております。また、一般論として申し上げれば、中国のレアアースの関係の規制は世界経済全体に影響を及ぼしますので、米国を含む関係国とかなり緊密に情報交換、意見交換をしながら対応しているということも申し上げられる範囲だと思います。その上で、経産省として今申し上げた日本向け輸出許可が停止しているかなどについて逐一コメントすることは差し控えたいと思います。これも、一般論になってしまいますが、レアアース等重要鉱物の安定的な取引は、先ほど申し上げたとおり、グローバルな世界的なサプライチェーンの維持に極めて重要であり大変大きな影響があります。その上で、中国によるレアアース等の輸出管理措置以前から続いておりまして、既に生産調整等に至るようなグローバルなサプライチェーンへの深刻な影響が及んでいます。引き続き状況を注視しつつ、関係国ともよく情報・意見交換、連携の上で必要な対応を行ってまいりたいということが、本日時点で申し上げられることです。

以上

最終更新日:2026年1月9日