2026年3月3日(火曜日)
8時35分~8時42分
於:国会本館2階閣議室前
冒頭発言
イラン情勢を踏まえた対応
初めに私から2点申し上げます。
1点目、イラン情勢により、我が国のエネルギー安定供給や物価を含む日本経済全体への影響が懸念されています。こうした状況を踏まえ、昨日、私を本部長とする「イラン情勢を踏まえたエネルギー対策本部」を設置いたしました。私から関係局長に対して、日本のエネルギー安定供給に与える影響や石油市場の動向、それから物価を含む日本経済全体への影響を的確に把握し、迅速に必要な対策を講じることなど、緊張感を持って取り組むように指示をしたところであります。我が国のエネルギー安定供給確保に万全を期し、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、全力で対応してまいります。
東京都小笠原村南鳥島における高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する文献調査の申入れ
2点目です。高レベル放射性廃棄物の最終処分について、本年1月16日、金曜日ですが、私から全国の都道府県知事に対し、地域任せにせず、国の責任で地域に御協力をお願いしていく旨、お伝えするレターを発出いたしました。こうした考え方の下、今回、東京都小笠原村南鳥島での文献調査の実施について、本日午後、小笠原村の渋谷村長に申入れを行うことといたしました。処分地選定調査、地域の御理解なくして進めることは困難であり、小笠原村の皆様の御理解・御協力を得られるよう、国として説明を尽くしてまいりたいと考えております。詳細については、申入れの後に、事務方から皆様に説明を申し上げたいと思います。私からは以上になります。
質疑応答
イラン情勢を踏まえた対応
Q:イラン情勢関連で3点伺わせてください。米国とイスラエルがイランを攻撃して、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖されている状態になっています。第1に、冒頭でも少し御発言がありましたが、輸入する原油の9割以上を中東に依存する日本にとって、原油の安定調達への影響、今、現段階でどのように把握されているか教えてください。2点目、既に原油価格が上昇していますが、エネルギーコストの上昇が日本経済全体に与える影響について、こちらも現時点で把握されている時点でお聞かせください。第3に、昨日の対策会議の後、大臣のXでも言及されていましたが、国家石油備蓄の放出について日本政府は2021年と22年に放出を決めたことがありますが、現時点で放出する可能性があるか伺わせてください。
A:1点目の原油の安定調達についてですけども、中東から我が国に向かう原油タンカーの中には、ホルムズ海峡の通行を見合わせてペルシャ湾内で待機するタンカーが現に生じていると承知しています。一方で、石油については、我が国は官民合わせて、正確には254だったと思いますけど、254日分の石油備蓄を保有し、国際エネルギー機関、IEAとも連携し、適時・適切に対応していく体制を取っていると。いずれにしても状況を注視しつつ、引き続き、我が国のエネルギー安定供給確保に万全を期していきたいと思っております。2点目の日本経済への影響については、現時点で予断をもって判断することは困難でありますが、原油価格の動向、それを通じたエネルギー価格をはじめとした物価への影響など注視してまいりたいと思っています。政府としては、関係国と緊密に連携しつつ、エネルギー供給、金融市場や物価の動向を見極め、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を機動的に講じていきたいと考えています。3点目の石油備蓄の放出については、これは価格抑制を目的とするものではなくて、石油の供給に不足が生じる事態において、石油の安定的な供給を確保するという目的で行うものであります。現時点で石油備蓄放出の具体的な予定はありませんが、引き続き、IEAとも連携しつつ原油供給の状況を注視してまいります。
東京都小笠原村南鳥島における高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する文献調査の申入れ
Q:大臣冒頭発言の2点目について伺います。高レベル放射線廃棄物最終処分場の文献調査の申入れ、本日行われるということですが、経緯及びその意義、そして受け止めについて改めて伺ってもよろしいでしょうか。
A:小笠原村南鳥島は、科学的特性マップにおいて好ましい特性が確認できる可能性が総体的に高い地域とされております。そして、地上施設を設置し得る未利用地も存在しています。加えて、全島が国有地であり、長年にわたり国策にも御協力を賜っているところであります。こうした点を踏まえて、最終処分の必要性や文献調査を含む処分地選定調査の内容について国から説明させていただきたいと小笠原村の渋谷村長にお願いをしていたところ、村長からは、村民向けの説明会の開催の御要請を頂いたところであります。このため、国として文献調査を申入れさせていただきたいとの考えに至りました。小笠原村の方々に御理解・御協力を頂けるよう村民向け説明会を早期に開催し、丁寧な情報提供に取り組んでまいりたいと考えております。
カタールのLNG生産停止
Q:カタールがLNGの生産停止を発表したと思います。これへの御所見ですね。特にこれによって、日本としてはサハリンとかロシア関係のLNGプロジェクトがより大切になるということなのか、大臣としての御見解をお願いいたします。
A:国営カタールエナジー社のLNG操業施設が軍事攻撃を受けたことにより、LNGの生産を停止させたという報道は承知しております。まず、事実関係を申し上げると、我が国のカタールからのLNGの輸入量は、全体に占める割合が4%程度ということになります。我が国全体の消費量の約3週間程度のLNG在庫があること、それから、資源エネルギー庁が仲介して、電力・ガス会社間でLNGの融通を行う仕組みなどがございますので、短期的に電力・ガスの安定供給に支障を生じることはないという認識でございます。仮に、安定供給に支障が生じる場合には、他の供給国からの供給やスポット市場からの代替調達の増加などにより対応していこうとしています。足下では、LNGのスポット取引価格が急騰しておりますが、電気・ガス料金は2か月から4か月前の燃料輸入価格を参照して価格が決定されることが一般的であることから、我が国の電気・ガス料金が直ちに上昇するということはないものと認識しています。今後、原油やLNG価格の動向、それからエネルギー価格の変動が物価に与える影響を注視してまいります。
最終更新日:2026年3月3日