2026年4月10日(金曜日)
8時39分~8時53分
於:衆議院分館2階エレベーター前
冒頭発言
日本の食輸出1万者支援プログラム
今日は3点冒頭御発言を申し上げます。1点目ですが、高市総理から私に対して本年年頭に、鈴木農水大臣とも協力して、農林水産物・食品の輸出拡大に取り組むことがあなたの今年の課題よ、ということを御指示いただいております。もう一個ありましたが、1点は農林水産物・食品の輸出拡大ということであります。本日、この総理の指示の下、経済産業省は、農林水産省と協力して、農林水産物・食品の輸出拡大を一層加速させるため、「日本の食輸出1万者支援プログラム」を新たに立ち上げます。我が国の農林水産物・食品の輸出は着実に伸びておりますが、2030年の輸出額5兆円目標の達成には、取組の加速化、それも大幅な加速化が必要な状況だと認識しております。このため、新たに立ち上げたプログラムでは、海外における日本産品の新たな需要開拓、輸出プレイヤーの増加、海外ニーズに適した付加価値の向上の三本柱で取り組んでまいります。本プログラムでは、経済産業省、農林水産省が関係機関等と協力して、地域に数多く存在する農林水産・食品事業者が「実際に輸出を実現する」ところまで、切れ目なく支援していきます。そのため、専用ポータルサイトを開設し、登録した企業への支援情報等の提供を開始いたします。本日夕刻には、キックオフ会合を開催し、私も鈴木農林水産大臣と、そして本件を担当してもらう小森大臣政務官とともに参加します。特に、小森大臣政務官には、私が中東情勢の対応などで、大変いろいろ時間、あるいは手間を取られる中、本当に大きな力を発揮していただきまして、私自身が心から敬愛する同士でありますが、一昨年の元旦に起きた能登半島地震、その被災地にいつも思いをはせて、彼の強い思い、能登の被災地の農産物、あるいは食品もしっかり輸出につなげたいと、そういう強い思いも反映されたプロジェクトになっております。力を合わせて必ず具体的な結果を出していきたいと思っています。企業に寄り添って対応する役割を担う地方経済産業局、JETRO、中小企業基盤整備機構も出席を、本日のキックオフ会合にいたします。詳細はこの後、事務方より説明をさせます。
国家備蓄石油の放出
2点目ですが、中東情勢についてです。原油についてはホルムズ海峡を通らないルートでの調達に最大限注力をしており、現時点において、5月には前年実績比で過半の代替調達が可能となる見込みであります。去年の半分は超えるということです。年を越えて石油の供給を確保できるめどがついております。こうした中、引き続き原油の安定供給に万全を期すため、5月上旬以降、第2弾の国家備蓄放出として、約20日分を放出します。併せて、民間備蓄水準についても次の1か月の間、15日分引き下げたままを維持します。こうした取組により、引き続き、石油について「日本全体として必要となる量」を確保していきます。まとめれば、代替調達が順調に進んでいるので、備蓄放出を抑えながらもきちっと年を越せる、「日本全体として必要となる量」を確保できる見通しが立ったということになります。詳細は後ほど事務方から説明をさせます。
北海道出張
3点目ですが、明日4月11日土曜日、私は北海道に出張し、ラピダス社の現地拠点を訪問いたします。同日は、現地で新たに半導体の性能改善や歩留まり改善を進める上で重要な施設である解析センターが開所し、そして、先端後工程の開発を行うラピダスチップレットソリューションズが本格稼働を開始するため、開所式が開催される予定となっております。そこで、鈴木北海道知事、横田千歳市長とともに当該開所式に参加いたします。また、ラピダス社の最新の進捗状況に関する意見交換と工場視察も行う予定です。私からは以上です。
質疑応答
半導体産業の課題
Q:今おっしゃったラピダスに関してなのですけれども、半導体産業は今日本の成長戦略の筆頭格にあると思うのですけれども、今の現状の課題がどういうところにあるのかという認識をお聞かせください。
A:「強い経済」の実現に向けた肝は、あらゆる産業分野におけるAIトランスフォーメーションだと思っています。その実現には、ラピダスが開発する2ナノの半導体が必要不可欠ということであります。経済産業省では、これまでTSMCやラピダスなどの設備投資や研究開発について、スピード感を持って支援に取り組んでまいりました。加えて今後は、AIの利活用の加速や開発力の強化、それに必要な半導体の設計開発の促進など、需要側の取組も大変重要になってまいります。こうした考えの下、ラピダスを訪問することで、半導体産業の現状のこの目で確認し、半導体産業の振興に役立ててまいりたいと考えています。
第2回中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース
Q:昨日なのですけれども、重要物資の安定供給タスクフォースの第2回が開かれましたけれども、その議論の詳しい内容をお聞かせください。
A:昨日9日木曜日、「第2回中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース」を開催いたしました。各省からは、実態把握や供給上の課題解決に向けた取組の状況として、石油流通円滑化のための「直販制度」の創設や昨日9日木曜日に開催した「中東情勢の影響を受ける医薬品、医療機器、医療物資等の確保対策本部」における医療分野のサプライチェーンの実態把握などについて議論を行いました。特に医療については、厚生労働省において強化した省内体制の下、これまでの定点観測に加えて、設置した情報提供窓口や約1.3万の病院等からオンラインで随時報告可能※なシステム、これはコロナのときに活躍したEMIS、それを改修したものの運用を通じて、製造側から医療現場に至るまで、迅速に課題の把握と供給状況のモニタリングを行ってまいります。燃料油・石油製品については、日本全体として必要となる量は確保できている一方、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることから、対策を一層強化していく旨の認識を共有いたしました。最優先である国民の皆様の命、そして暮らしを守り抜くため、関係省庁の緊密な連携の下、対応に万全を期してまいりたいと考えております。
※実際の発言は「随時情報可能なシステム」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。
青森県が中間貯蔵施設への核燃料搬入を認めない方針
Q:核燃料サイクル政策についてお伺いします。3月末に青森県知事が中間貯蔵施設への使用済み核燃料搬入を現時点で認めないと表明されました。これに対する大臣の受け止めと経産省としてどのような対策を講じていく考えかお知らせください。
A:宮下知事が将来の搬出先である六ヶ所再処理工場の審査の進捗への御懸念から、「来年度の中間貯蔵事業については実施環境が確認できない」と発言されたことは承知しております。当然ながら国としても真摯に受け止めています。日本原燃からは、2026年度中との竣工目標に変更が生じる状況ではないと伺っております。国としても産業界からさらなる人材支援を調整するといった取組を通じて、同工場の竣工に向けて官民一体で総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
東京都小笠原村南鳥島における高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する文献調査の申入れ
Q:原子力発電所に関連して、13日には小笠原村の村長が核のごみの最終処分地をめぐる文献調査について判断を示す見通しです。経産省としての見解をお願いします。
A:原子力発電を利用していく以上、高レベル放射性廃棄物の最終処分は避けては通れない国家的な課題です。本年3月に行いました文献調査に関する国からの申入れについては、小笠原村の中で現在御検討いただいている段階であり、現段階でのコメントは差し控えたいと思います。小笠原村の皆様の御理解が得られるよう、引き続き、丁寧な理解活動といいますか、説明に努めるとともに、文献調査地区の拡大に向けて、引き続き、国が前面に立って取り組んでまいります。
再エネ特措法に基づく認定取消し
Q:今月6日に資源エネルギー庁が再生可能エネルギー特措法に基づく認定取消しなど発表しています。そのうち5件は交付金の返還命令が初めて出されましたが、こちらは高市政権がメガソーラーへの規制強化を打ち出す流れの中での対応ということなのでしょうか、見解についてお知らせください。
A:FIT/FIP制度による認定事業者については、関係法令や認定計画違反があった場合には、再エネ特措法に基づき認定取消しといった厳格な対応を行っているところです。その上で、特に重大な違反が確認された場合には、2024年4月施行の改正再エネ特措法に基づき、返還命令を行うこととしております。2025年度に取消処分を行った55件のうち、特に悪質と認められる5件について、法施行後初となる返還命令を行ったところです。引き続き、不適切な事案に対して、法令に基づき厳格に対応してまいります。
シンナーの供給不安
Q:シンナーの供給不安について、大臣は、先週金曜日の会見で、川中のどこで目詰まりが発生しているか事実確認をしているということでしたが、昨日のタスクフォースでは目詰まりの箇所が大分特定できたと説明がありました。川中での目詰まりだということですが、これはいつ解消される見通しでしょうか。
A:原油や石油製品は、代替調達や備蓄石油の放出により、「日本全体として必要となる量」を確保できているというのは繰り返し申し上げているとおりです。その上で、シンナーの川上の材料であるナフサについては、川中製品の在庫活用、国内での精製と併せて、少なくとも化学品全体の国内需要4か月分を確保できており、原油や石油製品全体のみならず、化学品としても「日本全体として必要となる量」は確保できております。さらに、中東以外からのナフサ輸入量の増加により、川中製品の在庫使用期間を半年以上に延ばすことが可能です。他方、足下で、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることも認識しております。このため、関係省庁に設置された情報提供窓口を通じて、需要家の調達状況も含めたサプライチェーンの情報を集約し、供給の偏りや目詰まりを一つ一つ確実に解消していくこととしております。
米国とイランの停戦合意
Q:中東情勢に関連しまして、停戦合意後もあらゆるところで戦闘が起きているというところで、ホルムズ海峡も再封鎖の宣言があったり、現在のホルムズ海峡の状況や今後の見通しについて大臣としてどのように考えているか教えてください。
A:あらゆるところでとおっしゃったけれども、主にレバノンですね。米国及びイラン双方が攻撃停止を含む発表をしたと承知しております。これを前向きな動きとして歓迎しております。最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の沈静化が実際に図られることであり、外交を通じて最終的な合意に早期に至ることを期待しております。今後の中東情勢について予断することは控えますが、燃料油・石油製品は繰り返しになりますけれども、「日本全体として必要となる量」が確保できています。年を越せることも見通しております。今後も全力で確保に努めてまいります。加えて、供給の偏りや目詰まりを一つ一つ確実に解消していくつもりです。国民の皆様の命と暮らし、そして経済活動に影響がないよう、万全の対策を講じてまいります。
国家備蓄石油の放出
Q:中東情勢に伴う原油調達についてなのですけれども、冒頭発言で国家石油備蓄を追加で約20日程度追加放出されるとの発言がございましたが、20日分とされる理由とそれを含めて今後の備蓄の追加放出の見通しを具体的に教えていただければと思います。
A:まず申し上げておかなければいけないのは、繰り返しになりますが、我々は原油と石油製品について、全体として必要な量を必ず確保するということに総力を挙げています。その中で、先ほど申し上げたように、UAEやサウジから代替調達をすると、要はホルムズ海峡を通らずに何とか確保をする道を探している。それが、めどがどうなっているかという話は先ほどしたと思うのですけれども、5月には過半、例年の要するに半分以上確保できることが決まったので、そういう代替調達できる量を日本全体で必要とする量から引いて備蓄放出の量を決めますということです。それが、今まで前回は民間から15日分、国家備蓄から30日ということで45日分放出をしたわけですが、代替調達が順調に進んだ結果、20日分で足りるようになったと、それが総理のおっしゃる、備蓄放出を抑えながら、それでも必要な量を確保できているということの説明です。
Q:あと今後の追加の備蓄放出の計画とか見通しは。
A:これは、代替調達がさらに進めば、また日数が減っていくということはあり得ますし、一方で代替調達に何か支障が生じれば増えることもあるかもしれないということで、予断を持って申し上げることはいたしません。
以上
最終更新日:2026年4月10日