2026年5月29日(金曜日)
8時40分~8時48分
於:衆議院分館2階エレベーター前
冒頭発言
鹿児島県出張
初めに私から1点申し上げます。明後日5月31日日曜日に鹿児島県に出張いたします。ENEOS喜入基地を視察します。ご案内のとおり国家備蓄をやっている基地になります。現下の中東情勢を受け、石油の安定供給を確保するため、3月下旬以降、備蓄原油の放出を進めているところです。今回の視察では、実際に備蓄放出を担っている現場を訪問し、厳しい状況の中で、現場の方々が行っているオペレーションの実態について、直接確認をしてくるつもりでございます。
質疑応答
関西電力大飯原発をめぐる控訴審判決
Q:昨日午後、大阪高裁で関西電力大飯原発3,4号機をめぐる控訴審判決がありました。地震の揺れの評価が争点となりましたが、一審大阪地裁判決が原子力規制委員会の設置許可の取消しを求めた原告側の訴えを認めたのに対し、二審大阪高裁は、許可は妥当として国側の逆転勝訴となりました。原発の所管官庁として判決の受け止めをお聞かせください。
A:大阪高裁の判決については承知しておりますが、本件訴訟の当事者ではないため、コメントは差し控えることといたします。いずれにせよ、原子力の利用にあたっては、安全性の確保と地域のご理解が大前提ということでございます。高い独立性を有する原子力規制委員会が、新規制基準に適合すると認めた場合のみ、地域のご理解を得ながら、再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針でございます。
日フィリピン間のASEAN規模での共同備蓄に関する共同声明
Q:昨日のフィリピンとの首脳会談に合わせて、ASEAN規模での共同備蓄に関する共同声明が発出されました。今回共同声明を取りまとめた意義であったり、また、今後具体化に向けて、どのように取り組んでいくのか教えていただければと思います。お願いします。
A:フィリピンは、今般の中東情勢を踏まえ、本年のASEAN議長国として、ASEAN域内のエネルギーの強靱性を高めるため、域内での共同備蓄の検討を行う意向を示しているものと承知しております。我が国は、ASEAN地域と医療物資を始め重要物資のサプライチェーンを通じて密接に結びついており、こうした取組を通じてASEANのエネルギー安定供給が確保されることは、我が国にとっても意義があると考えております。我が国は、オイルショックの後、50年以上にわたり備蓄制度を維持し、今回の事案でも有効に機能するなど豊富な経験を持つため、こうした取組の検討に貢献していきたいと思っています。私が最近強く感じていることを一言言わせていただければ、戦後の日本を形づくった先人達の危機管理の観点からの取組、先見の明や努力には心から感謝すべきであるということです。この危機において、アジア諸国は日本の石油備蓄制度、欧米諸国は日本の重要鉱物の備蓄制度を学びたい、それをモデルとして導入するということをこぞって言っているわけでありまして、いずれも我が国の先人たちが危機を想定し積み上げてきたものであります。日本が世界に貢献できることは非常に多いと考えています。今後の具体化については、ERIAを通じて、共同備蓄制度構築に向けたロードマップの策定を進め、本年秋に予定するASEAN首脳会議やAZEC首脳会合で発表したいと考えております。
石油製品の目詰まり対応、中東情勢に関する発信
Q:1点目ですが、石油製品の目詰まり対応についてお伺いします。中東情勢の悪化を受けて、一部の民間企業では個社として石油製品の目詰まり対応を進めています。一方で対策を打ち出した企業に対して、経済産業省の製造産業局が中心となってヒアリングを行っていると伺っています。その中で弊社の取材では、経産省側が民間企業に対して早期の受注再開などを強く要請したケースがあるという声が出てきております。このようなケースがあったのかどうか、経産省側のご認識、ご回答お願いします。
2問目ですが、一部業界団体などからは中東情勢に絡んだ発信について、経産省や首相官邸側から、政府発表と齟齬のある発信をしないようになどといった強い要請があったとの声も上がっています。取材先の一部の企業などからは、経産省が、石油製品が足りていると強調するのは国民の間でパニックを起こさないようにするということに重きを置き過ぎているというような声も出てきています。中東情勢の不透明感が続く中で、経産省としてのご対応を今後見直すご予定や中東対策チームでの取組で改善を予定されているなどございましたら、ご教示お願いいたします。
A:原油や石油製品については「日本全体として必要となる量」を確保できております。一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりについて、その原因の特定から個別の調整まで丁寧に対応し、一つ一つ確実に解消してきているところでございます。なお、早期の受注再開を強く要請したケースがあるとは認識しておりません。もしそのようなケースがあるというのであれば、具体的にご指摘をいただきたいと思います。
原油や石油関連製品について、日本全体として必要な量は確保されており、一部で生じている供給の偏りと流通の目詰まりへの対応において、サプライチェーンの情報を集約・把握した上で、一つ一つ丁寧に対応してきています。具体的には、供給の偏りや流通の目詰まりの発生箇所を特定した上で、サプライチェーンにおける川中・川下も含めた幅広い事業者に対し、原料の供給見通しを共有する、それから、供給を制限する前に経済産業省に相談するように要請する、需要側にも、民間の事業者団体を通じて「前年同月比同量」を基本とする通常量の購入を維持するよう要請するといった取組を行っています。個別のケースに応じて、正確な情報の把握と共有に努めているものであり、個々の民間事業者の事業活動について、強制することは意図しておりません。今後とも、引き続き、一つ一つのお困り事を解決してまいりたいと思います。正確な情報をしっかりと発信することが、国民の不安の解消につながるものと承知しております。いずれにせよ、官邸から関係省庁に対して、個々の民間事業者の事業活動を強制することは指示されておりません。
秋田県男鹿市の風車倒壊事故
Q:秋田県男鹿市の風車倒壊事故に関連して伺います。事故発生時、発電事業者から地元自治体への報告義務化を求める声が秋田県側から上がっています。大臣のお考えをお聞かせください。
A:事故発生時には、風車の設置事業者に対して国への報告を義務付けており、その際、周辺住民の安全を確保するとともに、地域共生の観点から、重大な事故の場合には、地元自治体をはじめとする関係各所への連絡を指導しております。地域共生の観点から、地元住民の方に不安を与えることがないよう、まずは、こうした運用を徹底してまいりたいと思っています。
以上
最終更新日:2026年5月29日