2026年6月12日(金曜日)
9時21分~9時33分
於:国会本館2階閣議室前
冒頭発言
中東情勢を踏まえた中小企業支援
初めに私から1点申し上げます。中東情勢や原油価格高騰により影響を受ける中小企業・小規模事業者の皆様に向けて、資金繰り支援を拡充いたします。既に総理から発表させていただいていますが、7月1日水曜日より、信用保証協会によるセーフティネット保証5号について、全業種の半分の合計583業種を対象といたします。指定された業種は、通常の限度額2.8億円に加え、限度額2.8億円の別枠の信用保証が活用可能となります。また、これに先立ち、昨日6月11日木曜日より全国の信用保証協会において事前相談の受付を開始しております。詳細については、事務方にお尋ねください。
質疑応答
中東情勢を受けた原油の代替調達
Q:中東情勢を受けた原油の代替調達についてお伺いいたします。昨日の中東情勢関係閣僚会議では、ホルムズ海峡の封鎖で輸入が途絶した原油の代替調達について、7月に前年実績比で100%確保できる見通しとなったことが示されました。原油の性状など内容は異なりますが、アメリカやイスラエルによるイランへの攻撃があった2月末以前の量を確保するという一つの節目を迎えたことになります。このことについて大臣の受け止めをお聞かせください。また、100%の確保によって今後の代替調達の方向性に変更があるかご教示ください。
A:まず、関係者のご努力に心から感謝を申し上げるということを申し上げたいと思います。もちろん留意点はありますが、ホルムズ海峡を経由する原油の割合が93%だったかと思いますけれども、それが事実上封鎖されたにもかかわらず、それと同じ量の原油の代替調達、実際に達成をしたということであります。原油の代替調達については、先週のアラスカからの到着など、7月には米国からの前年平月比の10倍以上の見通しとなり順調に拡大してきています。前年平月比約10割の調達への回復はまさにめどが立ったということで、ただ注意点は単月の話でありますし、また、全て長期契約が成立しているわけではなくて、スポットで購入した分もある※ということですから、今後も引き続きしっかり努力をしていなければならない。繰り返しになりますが、関係者のご努力に心から感謝を申し上げるところです。結果、7月に必要な原油を確保できる見通しですので、今月も第3弾の備蓄放出の決定はいたしません。その上で、8月以降は、保守的に、前年平月比100%ではなくて、75%の調達が継続すると仮定した場合でも、備蓄を活用することで、以前の想定から1年程度延びて、2028年の3月末まで、2027年度中と思っていただければいいですけれども、石油の安定供給が可能な見通しとなりました。今後とも、民間事業者と連携しつつ、政府としても積極的な資源外交に取り組みながら、あらゆる選択肢を排除せずに、必要な原油の量の確保と原油調達の更なる多角化を進めてまいりますし、改めて申し上げるまでもなく、これは繰り返し申し上げていることですけれども、我が国全体として必要な量を確保しておりますが、大変多くの声が上がっており、供給の偏りや流通の目詰まりが起きていますので、その一つ一つを解消する努力を、これまで以上に力を入れてしっかり取り組んでまいりたいことも併せて申し上げておきたいと思います。
※実際の発言は「また、長期契約が成立しているわけではなくて、スポットで購入した」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。
メルコスールとの経済連携協定
Q:一部報道で、政府は近く南米メルコスールと経済連携協定(EPA)締結に向けた交渉を始めると一部で報道されています。経済界も早期実現を求めてきた経緯がありますが、自動車産業を所管する経済産業省としてメルコスールとのEPAの意義、それから期待することをお聞かせいただけますでしょうか。
A:これまで日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みのもとで、経済関係強化に向けた議論を行ってきたところであります。メルコスールとの経済関係強化は、レアアースを含めた重要鉱物や石油などの供給源の多角化や経済安全保障の強化といった意義があります。もう一つ申し上げておくと、高市総理が世界の真ん中で咲き誇る日本外交とおっしゃっていますけれども、本当に大きなうねりを起こしておられると思い、端的に申し上げると私が今やっていることの中で言えば、東南アジアの国々は原油について日本に見習って備蓄の仕組みを整えよう。それから、欧米諸国、先進国は日本のJOGMECを見習って重要鉱物の備蓄制度を整えよう。世界中の国が今回の中東情勢とか、あるいは特定の国の経済的威圧とか、そういうものに対抗していく上で日本を見習うのだということになっています。
それ以上に今回G7で総理がいろいろ発信される中に、やっぱり安倍総理が始められたFOIPを、更に拡張していくという大きな構えを取っておられて、そういう高市イニシアティブが幾つかある中で、その一つとしてこのメルコスールも重要なピースになるのではないかという受け止めを私はしています。メルコスールとのEPAについては、これまでの我が国の方針や国内の様々な意見を踏まえながら対応してまいります。
EV補助金の水増し請求
Q:中部電力系のEV充電器の会社、ミライズエネチェンジがEV補助金の水増し請求をしていた疑いがあるということについて2点伺います。弊社の取材では、ミライズエネチェンジ社の子会社Aが充電器を単価10万円で買い、別の子会社Bに30万円で買わせていたこと、しかしBには従業員が1人もおらず、Aが代理で補助金の申請をしていたことが分かっています。充電器を購入した会社が自社の利益を上乗せして購入金額を3倍にして補助金の申請をしていることになりますが、代理申請者の利益が上乗せされている実態が適正なのか、大臣の見解を教えてください。あともう一点、ミライズエネチェンジ社と子会社を含む4社は民事再生手続を進めていて、再生債権の届出期間は6月23日までとなっています。ミライズエネチェンジ側が受け取った補助金は100億円を超えるほどですが、23日までに補助金の返還を求める考えはございますでしょうか。
A:本件は、ミライズエネチェンジの子会社がメーカーから調達した充電器を、補助金申請者となっている別の特別目的会社、いわゆるSPCが購入する費用を補助したものです。例えば、2024年度に同社が導入した主要な機種の場合、別子会社による調達価格11.8万円に対して、充電器の管理システムの開発・保守等に係るコストを含めた31.4万円で購入したと聞いています。購入額には不合理とは言えない調達費とコストが含まれる一方、補助金は購入額の半額程度にとどまっているため、利益が出ているということなのですが、ある種不当な利益とまで言えるかどうかというものは、私どもは不当な利益とまでは言えないのではないかと思っているのですけれども、ミライズエネチェンジの再生手続における再生債権の届出期間である6月23日までの間にどのような対応をされているかは、現在執行団体において検討中と承知をしております。
官房長官秘書官についての報道
Q:茂木官房長官秘書官が首席国際博覧会統括調整官を務めていた昨年、公費で利用したホテルに不倫関係にあった女性と複数回宿泊したなどと文藝春秋が報じていますが、木原官房長官は経産省が必要に応じて事実関係も含め確認を行うとしています。事実なのか本人への聞き取りなど、現状を教えてください。
A:報道があったことは承知をしております。官房長官から申し上げたとおり、経済産業省勤務時の行動でありますので、経産省の事務方が事実関係を現在確認中と聞いております。
ラピダスと英国・イタリアの公的機関とのMoU
Q:ラピダスについてお伺いします。イギリス、イタリアの公的機関と覚書を締結している研究開発に関して連携を強化することとなりました。このことについてラピダスが事業を進める上でどういった利点があるか受け止めをお聞かせください。
A:昨日11日木曜日、ラピダス社が高市総理を表敬し、イギリスの英国半導体センター及びイタリアのChips-ITとMoUを締結することを報告したと承知をしています。本MoUは、両国の企業や研究機関との連携を促進し、ラピダスの顧客開拓に有益であると考えています。政府が進める成長投資の要であるラピダスプロジェクト成功に向けて、引き続き、全力で取り組んで必ず成功させたいと考えています。
使用済燃料対策協議会
Q: 再処理工場の審査で日本原燃はひととおり説明を終えました。青森県の宮下知事が3月末に審査の遅れを理由に今年度の核燃料搬入を現時点で認めない旨の発言をしましたが、国として今後どのように対応するかお聞かせください。また、使用済燃料対策推進協議会を開くお考えはあるか教えてください。
A:六ヶ所再処理工場については、6月8日月曜日の審査会合で、日本原燃が審査説明を終了しました。今後の補正申請作業や検査に向けて、引き続き、国として最大限の人材支援を行っていくつもりで調整を行うなどにより、六ヶ所再処理工場の竣工に向けて、官民一体で総力を挙げて取り組むことが必要であると考えています。こうした取組を原子力事業者と協議するため、私が出席する使用済燃料対策協議会の開催を調整するよう、事務方に指示したところでございます。
以上
最終更新日:2026年6月12日