2026年6月16日(火曜日)
9時45分~10時03分
於:本館10階記者会見室
冒頭発言
なし
質疑応答
米国・イランの覚書合意
Q:私から中東情勢に関連して一つ質問させてもらいます。アメリカとイランは昨日、戦闘の終結に向けて最終的に合意したと発表がありました。まずこれについての大臣の受け止めと、あと19日とされる署名式以降にホルムズ海峡の開放の見通しがアメリカとイラン双方から出ていますけれども、この海峡の開放の見通しや課題、そしてエネルギー供給懸念解消への期待、そして現在、政府が民間と一緒になって進めている原油の代替調達をめぐる今後の方針について、大臣のお考えを教えてください。
A:報道については承知しております。我が国として、今回の覚書合意を、事態の収束に向けた大きな一歩として歓迎したいと考えております。今後、今回の覚書が着実に実施され、ホルムズ海峡における自由で安全な航行が一日も早く、実際に確保されることを強く期待しており、その動向を注視してまいりたいと考えています。ホルムズ海峡の状況にかかわらず、既に7月分の原油は、前年平月比約10割の調達への回復に目途が立った結果、8月以降は、保守的に、前年平月比75%の調達が継続すると仮定した場合でも、備蓄を活用することで、2028年3月末まで、要は2027年度中は石油の安定供給が可能という見通しとなっております。引き続き、国際的なエネルギー市場の動向を緊張感を持って注視するとともに、我が国の経済と生活に及ぼす影響を最小化すべく、全力で取り組んでまいります。
Q:ホルムズ海峡がもし開放された場合に、アメリカであったりとか、あるいは中東であってもホルムズ海峡を通らないルートで日本政府としては調達、尽力されていますけれども、この方針は今後いかがでしょうか。
A:ここについては、当然我々として今回の中東情勢緊迫化を受けて、いろいろとエネルギー供給源の多角化といったようなことで、考えていかなければならない課題を突き付けられたことについては、政府としてそのように認識をしています。一方で代替調達、これは民間の皆様がやっておられることで、それぞれのご判断で、私の理解しているところ、例えば、ホルムズ海峡の情勢が緊迫化する前は、サウジやUAEが4割ずつとか、そういう感じで調達していたわけですよね。それはいわゆるターム契約ということで、原則1年ぐらい、もっと長いものもある。代替調達は基本的にスポットで、このタンカー1隻分とか、そういう感じで買っているので、性格の違うものであります。
ホルムズ海峡が開いた後で、どういう形で平年ベース、元に戻すのか、それ以外の形を追求するのかも含めて、民間の皆様がいろいろ考えられることは間違いないですし、我々もその調達の多角化を図っていかなければならないという立場で、しっかりよく連携をしていきたいと思っています。現時点において、何かホルムズ海峡が開いた後でどういう方針で、どうこうしていくということは、決まっているわけではありません。
東京電力ホールディングス
Q:東京電力ホールディングスの提携先を探している現在の状況について2点お伺いしたいと思います。政府はもちろんこのディールの当事者ではなく、原賠機構を通じて出資している株主としてのお立場でお答えいただきたいと思います。1点目が、東電自体は外資も内資も提携先としては一切関係なく、広く提案を募っているというふうに説明をしておりますけれども、一方で外為法の懸念であったり、一部の報道では黄金株という言葉も出てきておりますので、改めて政府として資本提携、あるいはその後の体制について何か要求するべきこと、あるいはアクションを起こすべきことがあるかどうか、こちらが1問目、お願いいたします。
A:2問目は何でしょうか。
Q:2問目は、東京電力ホールディングスは廃炉の費用と、あとは福島原発の賠償で年間約5,000億円程度のキャッシュアウトが必要となってきております。アライアンスでパートナーとなる企業は、こうしたキャッシュアウトの責任、あるいは負担とは全く関係ないというスキームになるのか、あるいはこうした責任も一緒に背負っていくという認識なのか、この点についてお伺いしたいです。
A:まず最初の方から。現状、東京電力においてアライアンス選定手続を実施しているところでありまして、質問の中でもおっしゃったとおり、私どもの責任において、私どもが主体的にやっている話ではありませんので、パートナーに関するコメントについては差し控えます。その上で、アライアンスパートナーについては、第五次総特に掲げるアライアンスの基本認識との整合性や、外為法や独占禁止法を含む関係法令との適合性等が確保されている必要がございます。したがってですね、もし外資企業から提案があった場合には、外為法等に基づく厳格な審査を行うことになるというのが現時点で申し上げられることであります。それに加えて、東京電力はアライアンスの募集を実施し、現在、選定手続を行っていることに関して、複数社がアライアンスへの参加に関心を示しておられるという報道は承知しております。本年1月に認定した、第五次総合特別事業計画、総特においてはですね、中長期的な廃炉の推進と企業価値の向上を両立するガバナンス確保とか、経済事業から福島事業への必要な資金の供出や人材の配置、それからGX・DX、エネルギー安全保障の高まり等に対応した安定供給責任の全うといったアライアンスの目的に関する基本認識を明示しており、これに整合的な場合にのみですね、アライアンスを進めることとなります。なお、廃炉と賠償についてのお尋ねでありますけど、第五次総合特別事業計画においてもですね、年間約5,000億円の資金確保の目標を掲げており、アライアンスパートナーには、これと整合的な事業計画をお示しいただく必要があると考えています。
豪州のLNG事業「イクシス」におけるストライキ
Q:オーストラリアのLNGについてお伺いさせてください。先月27日に始まったオーストラリアのイクシスLNGプロジェクトでのストライキによるLNGの出荷への影響が広がる中で、オーストラリアの公正労働委員会が週末、イクシスLNGでのストライキ差止め請求を退けました。イクシスLNGからは生産量の過半を日本企業が引き取っていますけれども、日本の今夏のLNGの調達への影響についてどうお考えかお伺いできますでしょうか。
A:INPEXによる豪州のイクシスプロジェクトのストライキ停止を求めた申請が棄却されたことは承知しております。ストライキの進展による我が国への供給に対する影響については、現在精査中ではありますが、INPEXとは緊密に連携し、協議の進展や操業状況、供給の継続に関する対応方針については随時報告を受けることとしております。その上で、イクシスプロジェクトからの供給を受けている電力会社やガス会社の調達状況については把握をしております。さらに、供給に支障が生じる場合の対応についても確認をしているところでございます。今夏の電力及びガスの安定供給に支障が出ないよう、引き続きINPEXや電力会社・ガス会社とも緊密に連携しつつ、豪州におけるストライキの動向やLNG市場の動向を注視し、LNGの安定供給確保に万全を期してまいりたいと考えております。
クールジャパン機構
Q:クールジャパン機構について伺います。一部報道で累積赤字の拡大を受けて政府が廃止を視野に検討するとの報道がありました。事実関係と政府の検討状況がどのようになっているのか、また機構の2025年度の決算の見通しについてお伺いしたいと思います。
A:ご質問の報道については承知をしております。クールジャパン機構の決算内容については、株主総会後に公表する予定と承知しておりますので、現時点で経済産業省からのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。なお、令和4年、2022年11月の財政制度等審議会財政投融資分科会では、修正後計画の累積損益の目標を下回った場合においては、ここからかぎでそう書いてあるんですけど、「他の機関との統合又は廃止を前提に具体的な道筋を検討する」かぎ閉じとされておりますので、もしそのような事態が発生した場合には、経済産業省としてこの方針に従って検討会を設置して対応を検討することとしたいと考えております。
最低賃金
Q:すみません、もう一問お伺いします。
最低賃金についてお伺いします。月内にも中央最低賃金審議会が始まる見通しです。昨年、大臣は引上げ率の上乗せの意見を述べられたほか、中小企業団体の幹部らとも面会されるなど積極的に関わられていらっしゃったと思うんですけれども、今年はどのようにそういった最低賃金の議論に関わろうとお考えなのでしょうか。
A:去年は私は経済再生担当大臣で、なおかつ発令が、現行憲法下初の賃金向上担当大臣でした。ということなんで、今、経済産業大臣であり、当然、中小企業庁も所管をしておりますし、加えて、労働供給制約社会においては、賃上げは供給政策そのものであり、成長戦略の要であるというのが私の確信でありますので、その認識の下にですね、必要な働きかけといったようなものは、やってまいりたいと思っておりますけども。基本的に私の後任であります城内大臣がですね、賃上げについては所管をされており、そして、ものすごく頑張って取り組んでおられますので、私はそういう意味では、いろいろ活動するにしても、城内大臣のサポートということになると思います。ただ、いずれにしても最低賃金、これ暮らしていける水準をしっかり実現して、フルタイム働けばしっかり暮らしていけるという状態をつくることは非常に重要であって、なおかつ、高市政権は当然目指していると思いますけど、実質賃金プラスを続けていくということを実現するためには、本当に不可避な、非常に重要な取組だと理解をしています。
重要鉱物の共同備蓄
Q:重要鉱物の関係で1点伺います。現在行われているG7首脳会議で高市総理が、重要鉱物の共同備蓄を提案されたとのことでして、今後、サプライチェーンの強靱化や特定国への依存低減に向けた取組の議論が本格化していくと思います。共同備蓄もそうですけど、最低価格制度なども含めて具体策に落とし込むには、同志国も含めて各国で置かれた状況の違いがある中で、より危機感の共有が大事になっていくと思いますけれども、足並みについてはどのように感じられているのかというのを、重要鉱物の閣僚会合などもございましたけれども、その温度感について、また改めて課題として思う点などがありましたら教えていただければと思います。
A:まず、現時点でサミットの成果について予断するような発言は、差し控えたいと思います。その前提でお話をいたしますが、備蓄については、我が国は、1970年代の2回の石油ショックを経験して始めた原油の備蓄が非常に、そちらばかりある意味注目され有名でありましたが、我が国は1983年度に重要鉱物の備蓄制度を設立し、必要に応じて備蓄放出を行い、サプライチェーンの途絶を防いできております。世界的に希有な例なんですね。私は、5月のG7重要鉱物閣僚会合に参加した際にも、G7内で唯一です、重要鉱物の民生用国家備蓄制度を運用している日本に対する、知見共有等の協力への期待が非常に高い状況であることを実感したところであります。G7サミットの機会に、重要鉱物の共同備蓄に関する協力が実現すれば、同志国でサプライチェーンを強靱化する観点から、大変有意義で、時宜を得たものと考えています。具体的な鉱種をはじめ、各国での連携の進め方の詳細は、サミットでの議論を踏まえ、今後G7各国で議論していくことになるため、繰り返しになりますけど、現時点で予断を持って答えることは差し控えたいと思います。その上であと少しだけ申し上げれば、今ご案内のとおり、高市総理の提唱でパワーアジアですね。東南アジア諸国について言えば、原油の備蓄制度をつくり上げるといったような取組が進んでいます。加えて、米国を含む欧米先進国の間では、重要鉱物の備蓄制度をつくる。いずれも、日本の制度を参考にしてということでありますので、それ以外にも、サミットで総理がご提案になるいろんなイニシアティブがありますが、非常に有効に総理が外交を進めておられると。世界の真ん中で咲き誇る日本の外交ということをおっしゃっていますけど、見事に体現をされていると私は理解しております。担当の閣僚として、自分が責任を負わされている部分について、しっかり花を咲かせていきたいと思っています。
官房長官秘書官についての報道
Q:官房長官が、先週金曜日の衆院内閣委員会で、秘書官による経産省時代の不適切な出張について言及されました。公費による出張を私的利用したことについて大臣の受け止め、お考えをお聞かせください。
A:官房長官が国会において、ご指摘の昨年9月の出張について、事務方が茂木秘書官に聴取したところによれば、本人が私費で追加料金の精算を完了した旨の答弁をされたということ自体は承知しております。他方、出張が適切であったか否かについては、出張目的の公務が適切に行われたか、出張旅費は適正であったかなどの観点から確認が必要であり、現在事務方において確認を行っているところでございます。
最終更新日:2026年6月16日