2026年6月30日(火曜日)
9時58分~10時08分
於:本館10階記者会見室
冒頭発言
電気・ガス料金支援の開始
はじめに私から2点申し上げます。まず1点目です。暑くなる夏への対応として、使用量が増加する時期にあわせ、明日7月1日より今夏の電気・ガス料金支援を開始いたします。7月は、例えば、主に家庭向けの低圧の電気料金については、1キロワットアワーあたり3.5円の支援を行います。中東情勢の影響を受けて、電気料金は上昇傾向にありますが、この支援により、上昇分を打ち消し、さらに電気料金を引き下げることができるものと見込んでおります。具体的には、7月の電気料金は、中東情勢の影響により、標準的な家庭で300円程度上昇すると見込まれますが、今般の支援により、1,300円程度の引下げ効果があるため、差し引き1,000円程度の負担軽減を実現できる見込みとなっております。こうした支援を通じ、国民の皆様の命と暮らし、経済活動に支障が生じないよう万全を期してまいりたいと思います。
AIロボティクス戦略
それから、2点目でございます。本日、改訂した「AIロボティクス戦略」を公表いたします。「AIロボティクス戦略」の改訂版を公表するということであります。本戦略では2040年のロボットの導入台数目標として約1,000万台を掲げるとともに、飲食・食品製造と医療を追加し、合計18分野への社会実装を強力に進めます。2040年のロボットの導入台数目標として約1,000万台を掲げるということであります。本戦略に基づき、ユーザー企業によるAIロボットの導入支援や、研究開発・社会実装・人材育成のハブとなるAIロボティクスの中核拠点の創設に、大胆かつスピード感を持って取り組んでまいります。加えて、AIロボティクス戦略においても重要なプロジェクトとして位置づけております、国産のマルチモーダル基盤モデルについて、Noetra社と産業技術総合研究所のコンソーシアムが採択されたところでございます。「ビッグデータ×AI」時代であります今、高齢者のヘルスケア、あるいは災害対応、製造現場、福島第一原発の廃炉現場などで蓄積されたデータの活用が我が国の勝ち筋ということだと思います。ビッグデータがあるところで勝負をしていくことになります。世界に先駆けて、我が国の強みを生かせるフィジカルAIやロボットのデータ基盤を構築し成長させてまいります。また、こうした動きを地方にも広げていくことで、地方発AX、AIトランスフォーメーションの実現にも取り組んでまいりたいと考えています。詳細は、後ほど事務方から説明させます。
質疑応答
中国の軍民両用品目の輸出禁止措置
Q:中国商務省は昨日、日本の軍事力の向上に関与しているとして、日本の20の団体や企業に対して新たに輸出規制リストに追加し、レアアースを含む軍民両用の品目の中国からの輸出を禁止すると発表しました。この件に関しての大臣の受け止めと政府としての今後の対応について教えてください。そして、この対応については今年2月にも同様の対応が行われています。現在までに具体的にどのような影響が出ているのか、可能な範囲で教えていただければと思います。よろしくお願いします。
A:昨日、29日の月曜日、中国商務部から、デュアルユース品目について、輸出の禁止を内容とする「管理リスト」や審査厳格化を内容とする「懸念リスト」に、複数の日本企業や団体を追加する旨の発表が行われたことは承知しております。まずですね、本年1月と2月に中国商務部が公表した、我が国のみをターゲットとした輸出管理措置は、国際的な慣行と大きく異なり、決して許容できないものであり、強く抗議するとともに、措置の撤回を求めてきたところでございます。昨日、29日月曜日に公表された措置についても、同様に、決して許容できず、極めて遺憾であるということでありまして、我が国政府から強く抗議するとともに、措置の撤回を求めたところでございます。本年2月に公表された措置を含む、中国によるレアアースを含む重要鉱物の輸出管理や我が国のみをターゲットとした輸出管理については、例えば、許可の遅延や税関における検査の長期化により、日本企業に影響が出ていると認識しております。今後、今般の措置の内容や影響については精査を行いながら、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
国産AI基盤の開発支援
Q:先ほど大臣から国際AI基盤の開発を担う新会社について支援するという発言があったと思うんですけど、開発した国際AIの輸出やデジタル後進国との連携は視野に入れていらっしゃるのでしょうか。また、日本だけでは米中などと比べてAIモデルの競争力が落ちるとの見方もあると思うんですけれども、どのように考えられているのか大臣のお考えをお伺いできれば幸いです。
A:冒頭申し上げたとおりですね、本日、国産のマルチモーダル基盤モデルの開発について、Noetra社と産業技術総合研究所のコンソーシアムを採択したところであります。本事業では、Noetra社が基盤モデルの開発・提供を担い、産業技術総合研究所が米国のほかカナダやフランス、英国など海外の研究機関とも連携体制を構築して先端的な研究開発を行い、基盤モデルの開発に貢献していくということであります。開発したモデルは、日本のAI開発事業者や利活用事業者に対して広く提供することとしており、また、事業者によっては、本モデルを活用して海外展開していくことも想定されるということであります。
高レベル放射性廃棄物の最終処分
Q:高レベル放射性廃棄物の最終処分についてお伺いします。文献調査が進む寿都町の町長が、調査地拡大へ最終処分法の改正が必要という考えを議会で示しました。この点について、法改正の大臣のお考えをお聞かせください。
A:まず、高レベル放射性廃棄物の最終処分地の選定は、原子力を使っていく上で、将来世代に先送りすることのできない国家的課題であると考えています。処分地選定プロセスについては、これまでも様々なご意見を頂戴しておりますが、地域のご理解なくして、処分地選定を進めることは困難です。ご指摘の片岡寿都町長のご意見も参考にしながら、処分地選定を前に進めるための方策を不断に検討していくことが重要であると考えています。こうした検討を経て、本年1月には、私から全国の都道府県知事に対しレターを発出し、科学的により良い場所を選定するためには、既存の文献・データだけでは限界があるため、文献調査や概要調査を行う必要があること、その上で処分地選定調査について、地域任せにすることなく、国の責任で地域に協力をお願いする方針をお示しさせて頂いたところでございます。こうした方針の下、本年3月には、南鳥島での文献調査を国の責任で申入れさせていただき、5月より文献調査が開始されております。引き続き、更なる文献調査地域の拡大に向けて、国が前面に立って取り組んでまいりたいと考えています。
次世代空モビリティ事業
Q: 日本航空に関する一部報道についてお伺いします。日本航空が、空飛ぶ車やドローンの研究に関する国の公募事業で、国から不正に補助金を受け取っていたという一部報道が出ています。報道によると、このプロジェクトは、経済産業省が所管するNEDOが公募しているプロジェクトだそうですが、報道についての事実確認と、もし事実であった場合、大臣の受け止めについて教えてください。
A:日本航空株式会社(JAL)が、新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)が実施している次世代空モビリティに関する事業において、実態と異なる労務費の計上を行っていたものと承知しております。今後、経済産業省及びNEDOとしては、同社による調査結果を精査した上で必要な対応を行っていくこととしております。
最終更新日:2026年6月30日