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2025年小売業販売を振り返る;5年連続の増加となった小売業販売

    商業動態統計(経済産業省)は、財における個人消費の動向を供給側から直接把握することができる指標です。2025年の小売業販売動向について、この指標を用いて業種別、業態別販売額の変動要因等を分析した スライド資料「2025年 小売業販売を振り返る」 より、主な図表を紹介し、2025年1年間の小売業販売について振り返ります。

    下の図は、商業動態統計における主な業態から見た商業販売額の概要図です。

    2025年の商業販売額は、前年比1.3%増加し、約635兆円でした。うち約4分の3を占める卸売業は前年比1.3%増加、約4分の1を占める小売業は同1.4%増加しました。卸売業、小売業ともに5年連続の増加となりました。

    小売業について業態別にみると、ドラッグストア、スーパー、家電大型専門店、コンビニエンスストアは前年より販売額が増加し、百貨店、ホームセンターは減少しました。

    図表01

    業種別では医薬品・化粧品小売業、機械器具小売業等が増加

    下のグラフは、小売業販売額の業種別寄与度を表したものです。2025年の小売業販売額は、前年比1.4%の増加となりました。増加に最も寄与したのは「医薬品・化粧品小売業」、次いで「機械器具小売業」でした。他方、「燃料小売業」等が減少に寄与しました。

    図表02

    スライド資料では、業種別に販売額の変動要因を「数量」と「価格」に分解したグラフを掲載しています。

    2025年小売業販売額の増加に最も寄与した「医薬品・化粧品小売業」は、価格要因と数量要因が相まって増加傾向で推移しました。次いで増加に寄与した「機械器具小売業」は、上期は価格要因と数量要因が相まって増加傾向で推移し、下期は価格要因が減少に転じたものの、数量要因の上げ幅が拡大したことにより増加傾向で推移しました。

    図表03

    他方、小売業販売額の減少に寄与した「燃料小売業」をみると、2025年3月に数量要因が減少に転じており、6月以降の販売額は減少傾向で推移しました。

    図表04

    スーパー、コンビニエンスストアの販売額は前年越え、百貨店は5年ぶりの減少

    スライド資料では、百貨店、スーパー、コンビニエンスストアの販売額の変動要因を「1店舗当たり販売額」と「店舗数」に分解したグラフを掲載しており、それぞれの業態の出店傾向をうかがいながら販売額の推移をみることができます。

    3業態のうち、販売額が対前年比で最も大きく増加したのはスーパーで、前年比4.7%の増加となり、「1店舗当たり販売額」、「店舗数」ともに増加しました。

    コンビニエンスストア販売額は前年比3.4%の増加で、「1店舗当たり販売額」の増加が続くとともに、「店舗数」も4年ぶりの増加となりました。

    一方、百貨店販売額は前年比1.8%の減少で5年ぶりの減少となりました。「店舗数」の減少が続くとともに、「1店舗当たり販売額」も5年ぶりの減少となりました。

    図表05

    商品別寄与度をみると、スーパーでは、「飲食料品」、化粧品・医薬品などを含む「その他の商品」等が増加し、4年連続の増加となりました。

    この背景には、食料品の店頭価格上昇や米などの農産品の相場高(注1)などにより、飲食料品の販売額が増加したことが考えられます。

    注1 日本チェーンストア協会「2025年暦年(1~12月度)チェーンストア販売概況について」を参考に記載。

    図表06

    コンビニエンスストアは、「加工食品」、「ファーストフード及び日配食品」等、全ての項目で増加し、5年連続の増加となりました。

    この背景には、高付加価値商品の展開やクーポン配布を始めとする販促施策の奏功等により、平均客単価が伸びたこと(注2)などが考えられます。

    注2 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会「コンビニエンスストア統計調査年間集計」を参考に記載。

    図表07

    百貨店は、ハンドバッグ等を含む「身の回り品」、「婦人・子供服・洋品」等が減少し、5年ぶりの減少となりました。

    この背景には、インバウンド需要による高額品の購買が減少したこと(注3)などが考えられます。

    注3 一般社団法人日本百貨店協会「全国百貨店売上高概況」を参考に記載。

    図表08

    ドラッグストア、家電大型専門店は前年越え、ホームセンターは2年ぶりの減少

    次に、専門量販店3業態(家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンター)をみていきます。

    下のグラフは、ドラッグストア販売額の商品別寄与度を表したものです。販売額は前年比5.5%の増加、店舗数は同3.6%の増加となりました。販売額は、ドラッグストアの統計調査で前年比が算出可能な2015年以降、一貫して増加で推移しており、2025年も堅調に推移しました。商品別にみると、最も増加に寄与したのは「食品」、次いで「調剤医薬品」でした。

    「食品」の販売額は前年比9.1%の増加となり、2025年も大幅に増加しました。ドラッグストア販売額の約3分の1を占め、2015年以降増加を続けています。

    図表09

    次に、家電大型専門店をみてみますと、販売額は前年比4.1%の増加となり、2年連続で増加しました。一方、店舗数は同0.5%の減少となりました。商品別にみると、最も増加に寄与したのは「情報家電」、次いで「通信家電」でした。

    「情報家電」の販売額は前年比13.9%の増加となり、5年ぶりに増加しました。Windows10のサポート終了に伴うパソコンの買い換え需要などが増加に寄与したと考えられます。

    図表10

    ホームセンターをみてみますと、販売額は前年比0.2%の減少となり、2年ぶりに減少しました。一方、店舗数は同0.7%の増加となりました。商品別にみると、最も減少に寄与したのは「インテリア」、次いで「ペット・ペット用品」でした。

    図表11

    このように、毎日の生活の中で身近な小売業ですが、改めてデータで振り返ってみると、実感する変化と数字を通してみる変化、両方の変化をみることができ、より理解が深まるものと思います。

    「2025年小売業販売を振り返る」スライド資料では、今回紹介しきれなかったグラフや詳細を掲載していますので、ぜひ御覧ください。

    ミニ経済分析「2025年小売業販売を振り返る」のページ
    https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20260414minikeizai.html

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