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「推し活」が消費活性化の鍵となるか?ライブ・エンタメ市場の盛り上がりをみる

    みなさん、「推し」はいますか?2024年、ライブ・エンタメ市場は過去最大規模に達しました。コロナ禍からの回復を超え、右肩上がりの成長を続けるライブ・エンタメ市場の盛り上がりを各種統計から見ていきます。

    娯楽業の回復を後押しした音楽・芸術等興行

    第3次産業活動指数(現行の2020年基準は2019-2020年平均=100とした指数)の「娯楽業」とその内訳の「音楽・芸術等興行」に注目すると、コロナ禍で落ち込んだ娯楽業は、2020年に指数値79.9と最低値を記録し、2024年には122.7と、コロナ禍前と同水準となりました。一方、ライブ・演劇などを含む「音楽・芸術等興行」は、2020年に36.0だった指数が2024年には196.6まで上昇しました。この動きは娯楽業全体を上回る大きな伸びとなっており、娯楽業の回復を後押ししたことがわかります。

    図表01

    ライブの総動員数・総売上額は過去最多に

    一般社団法人コンサートプロモーターズ協会の「ライブ市場調査」によると、ライブの総動員数・総売上額が、2024年の総動員数は約5,940万人、総売上額は約6,122億円と、いずれも過去最多を記録しました。コロナ禍前2019年と比較しますと、総売上額は67.0%増加と、コロナ禍前を大きく超えて成長しています。ぴあ総研の「ライブ・エンタテインメント市場動向調査」によれば、上昇を続ける背景には「推し活」や体験型消費(トキ消費)の定着などが挙げられます。 チケット単価の値上がりも見られる中でもファンがライブという“特別な時間”に価値を見出し、積極的に参加する傾向が強まっているのではないでしょうか。

    図表02

    K-POPがけん引する海外アーティスト公演

    海外アーティストの公演に注目すると、ライブ市場調査によれば2024年のその総売上額は1,335億円で全体の21.8%を占めました。動員数は926.9万人に達し、コロナ禍前2019年比で53.5%増となっています。国別でみると韓国が動員数578.6万人と海外アーティスト公演全体の62.4%で、K-POP関連公演は総売上額844.3億円にも及びます。特にK-POPアーティストはチケット平均単価が14,593円と他の公演の平均単価9,845円と比べて高くなっており、高い売上に繋がっています。

    図表03

    また、日本銀行の国際収支統計でも韓国の個人・文化・娯楽サービスが受取・支払ともに増加傾向にあり、韓国との活発な取引が見受けられます。韓国政府はコンテンツ産業の政策支援を展開しており、コンテンツ輸出の取組を強化していることも背景として挙げられます。

    図表04

    まとめ

    以上のようにコロナ禍を経て右肩上がりの成長を続けるライブ・エンタメ市場は、「推し活」がこれからも消費活性化の鍵となるのでしょうか。ライブ市場調査によれば、2024年最も動員数が多い会場はアリーナでした。アリーナは2020年以降に関東圏で複数の新設稼働があり、プロバスケットボールなどの試合会場にも利用されどちらもエンターテイメントの要素を包含しています。国内・海外ともに2025年以降も盛り上がり続けるのか、動向に注目です。

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