第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2023年10月分】
(2023年12月15日発表)

第3次産業活動は、足踏みがみられる。

  • 2023年10月の第3次産業活動指数は、100.4、前月比0.8%の低下となった。
  • 広義対個人サービスは同2.3%、広義対事業所サービスは同0.1%のそれぞれ低下となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、足踏みがみられる。

最新の指数の解説

2023年10月のサービス産業活動は、「電気・ガス・熱供給・水道業」を中心に多くの業種が低下したことなどから、前月比マイナス0.8%と、2か月連続の低下。10月時点の基調判断は、「足踏みがみられる」に引き下げ。

2015年=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 100.4 -0.8 101.1 1.3
広義対個人サービス 100.2 -2.3 101.5 0.7
広義対事業所サービス 100.8 -0.1 100.7 1.9

業種別動向

内訳の大分類業種では、11業種中、電気・ガス・熱供給・水道業など7業種が低下、事業者向け関連サービスなど3業種が上昇、医療,福祉が横ばい。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
低下方向に影響した業種
電気・ガス・熱供給・水道業  電気業は、今夏の気温高による冷房需要増加の反動などにより低下。
小売業  自動車小売業が伸び悩んだことにより低下したことに加え、燃料小売業も販売量が減少したことなどから低下。
情報通信業  DX関連投資は堅調であるものの、インターネット附随サービス業が全般的に不調であったことなどから低下。通信業も今月は低下。
金融業,保険業  保険業は、損害保険業、生命保険業ともに低下。金融商品取引業,商品先物取引業は、流通業務が株取引の伸び悩みなどから低下。
上昇方向に影響した業種
事業者向け関連サービス  廃棄物処理業は、リサイクルや再生エネルギーなどの環境対策を背景に引き続き上昇。
運輸業,郵便業  道路貨物運送業は、一般貨物運送業、宅配貨物運送業ともに上昇。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<低下業種>
電気・ガス・熱供給・水道業 -7.5
( -0.29 )
-2.3
電気業
小売業 -1.5
( -0.18 )
-1.8
自動車小売業
燃料小売業
情報通信業 -1.5
( -0.15 )
-0.6
インターネット附随サービス業
通信業
金融業,保険業 -1.0
( -0.10 )
1.9
保険業
金融商品取引業,商品先物取引業
卸売業 -0.5
( -0.05 )
0.9
その他卸売業(機械器具を除く住関連卸売業)
飲食料品卸売業
不動産業 -0.6
( -0.05 )
0.0
建物売買業,土地売買業
生活娯楽関連サービス -0.4
( -0.04 )
4.5
宿泊業
その他の生活関連サービス業
<上昇業種>
事業者向け関連サービス 1.0
( 0.10 )
3.4
廃棄物処理業
運輸業,郵便業 0.4
( 0.04 )
1.9
道路貨物運送業
物品賃貸業(自動車賃貸業を含む) 1.1
( 0.03 )
-0.9
レンタル業
<横ばい業種>
医療,福祉 0.0
( 0.00 )
3.0
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

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最終更新日:2023年12月15日