第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2025年3月分】
(2025年5月19日発表)

第3次産業活動は、一進一退。

  • 2025年3月の第3次産業活動指数は、104.4、前月比0.3%の低下となった。
  • 広義対個人サービスは同1.2%、広義対事業所サービスは同0.4%のそれぞれ低下となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、一進一退で推移している(基調判断を据え置き)。

最新の指数の解説

2025年3月のサービス産業活動は、「運輸業、郵便業」、「不動産業」が上昇した一方、「生活娯楽関連サービス」、「金融業、保険業」などの業種が低下したことから、前月比マイナス0.3%と5か月ぶりの低下。3月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き。

2019-2020年平均=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 104.4 -0.3 115.1 2.6
広義対個人サービス 105.6 -1.2 112.2 2.3
広義対事業所サービス 103.4 -0.4 117.4 3.0

業種別動向

内訳の大分類業種では、10業種中、生活娯楽関連サービスなど7業種が低下、運輸業、郵便業など2業種が上昇、小売業が横ばい。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
低下方向に影響した業種
生活娯楽関連サービス  娯楽業は、劇場・興行団が音楽・芸術等興行に加え、ボクシングの観客数が減少したプロスポーツ興行ともに低下。その他の生活関連サービス業は、旅行業が物価高による旅行控えの影響などもあり低下。
金融業、保険業  保険業は、生命保険業、損害保険業ともに低下。銀行業・協同組織金融業は、金融仲介業務が低下。
情報通信業  情報サービス業は、ソフトウェア業が高水準ではあるものの、前月までの上昇の反動もあり低下。インターネット附随サービス業も、引き続き高水準であるものの、当月は低下。
上昇方向に影響した業種
運輸業、郵便業  道路貨物運送業は、一般貨物自動車運送業が前月低下の反動などから上昇。運輸に附帯するサービス業は、道路施設提供業が前月、天候の影響により低下した反動などもあり上昇。
不動産業  不動産取引業は、戸建住宅やマンションなどの売買仲介の増により不動産代理業・仲介業が上昇。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<低下業種>
生活娯楽関連サービス -4.5
( -0.43 )
3.4
娯楽業
その他の生活関連サービス業
金融業、保険業 -1.6
( -0.15 )
-1.2
保険業
銀行業・協同組織金融業
情報通信業 -1.0
( -0.13 )
8.0
情報サービス業
インターネット附随サービス業
電気・ガス・熱供給・水道業 -1.7
( -0.07 )
-2.9
電気業
事業者向け関連サービス(リース業を含む) -0.4
( -0.05 )
2.8
リース業
職業紹介・労働者派遣業
卸売業 -0.1
( -0.01 )
1.8
機械器具卸売業
建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
医療、福祉 -0.1
( -0.01 )
2.2
 
<上昇業種>
運輸業、郵便業 4.7
( 0.38 )
1.8
道路貨物運送業
運輸に附帯するサービス業
不動産業 1.2
( 0.11 )
6.2
不動産取引業
<横ばい業種>
小売業 0.0
( 0.00 )
-1.5
 
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

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最終更新日:2025年5月19日