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工業統計調査
《トピックス》長期的にみた製造業の設備投資(産業別の動向)
次に、製造業の各産業ごとの出荷額と投資額の関係についてみることとする。出荷額及び投資額は、前述の製造業計と同様、平成2年=100とする指数を用いた(第7図1)~19))。
- 1) 食料・飲料等製造業(食料品製造業及び飲料・たばこ・飼料製造業を統合)の出荷額は、平成4年まで増加傾向にあったが、5年以降横ばい傾向で推移している。投資額は、円高不況前後及びバブル期に大きな山がみられた。
- 2) 繊維・衣服等製造業(繊維工業及び衣服・その他の繊維製品製造業を統合)の出荷額は、昭和47までは増加傾向、以降横ばいで推移したが、バブル崩壊後は6年連続の減少となっている。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブーム及びバブル期に大きな山がみられた。
- 3) 木材・木製品製造業の出荷額は、昭和49年までは増加が続いたが、その後は減少または横ばい傾向で推移している。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブームに大きな山、バブル期に小さな山がみられた。
- 4) 家具・装備品製造業の出荷額は、昭和47年まで高い伸び、その後は小幅な伸びにとどまり、バブル期には7年連続の増加となったが、平成4年以降は減少傾向にある。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブームに小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
第7図 各産業の製造品出荷額等と有形固定資産取得額の推移(平成2年=100)
1) 食料・飲料等製造業
2) 繊維・衣服等製造業
3) 木材・木製品製造業
4) 家具・装備品製造業
- 5) パルプ・紙・紙加工品製造業の出荷額は、平成2年まで増加傾向で推移したが、3年以降横ばい傾向にある。投資額は、いざなぎ景気からオイルショック時(注1)にわたる長期間及び昭和55年に小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
- 6) 出版・印刷・同関連産業の出荷額(注2)は、昭和48年、49年及び55年を除き増加が続いたが、平成4年以降は横ばい傾向にある。投資額は、バブル期に大きな山がみられた。
- 7) 化学工業の出荷額は、増加傾向で推移している。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブーム、オイルショック時及びバブル期に山がみられた。
- 8) 石油製品・石炭 製品製造業の出荷額は、昭和49年まで増加が続いたが、その後は減少、61年以降横ばい傾向で推移している。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブーム、オイルショック時及びバブル期に大きな山、56年、円高不況前後の60年及び平成8年に小さな山がみられた。
(注1) 第1次オイルショックは昭和48年、第2次オイルショックは53年であるが、本稿では第1次オイルショックから第2次オイルショックにかけての期間を「オイルショック時」という。
(注2) 出版・印刷・同関連産業の出荷額は、実質化に用いた国内卸売物価指数の「出版・印刷物」の公表が昭和45年からであるため、40~44年の期間を空白としている。
5) パルプ・紙・紙加工品製造業
6) 出版・印刷・同関連産業
7) 化学工業
8) 石油製品・石炭製品製造業
- 9) ゴム製品製造業の出荷額は、バブル期まで増加傾向で推移していたが、平成4年から3年連続の減少の後、3年連続の増加となっている。投資額は、バブル期の高い山を除けば、4~7年の周期で変動する幾つかの小さな山を数えることができる。
- 10) なめし革・同製品・毛皮製造業出荷額は、横ばいから緩やかな増加傾向で推移していたが、平成3年以降は7年連続の減少となっている。投資額は、バブル期の高い山を除けば、幾つかの小さな山を数えることができる。
- 11) 窯業・土石製品 製造業の出荷額は、昭和48年まで高い伸びを続けた後、平成2年まで緩やかな増加傾向で推移していたが、3年以降はやや減少傾向にある。投資額は、いざな ぎ景気からオイルショック時にわたる長期間、56年及び60年に小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
- 12) 鉄鋼業の出荷額は、昭和49年までは総じて高い伸びが続いたが、その後は増加、減少を繰り返しながらも、長期的にみれば横ばい傾向で推移している。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブーム、オイルショック時、円高不況前後及びバブル期に山がみられた。
9) ゴム製品製造業
10) なめし革・同製品・毛皮製造業
11) 窯業・土石製品製造業
12) 鉄鋼業
- 13) 非鉄金属製造業 の出荷額は、昭和49年、50年に大きく減少したが、総じてみれば増加傾向で推移、バブル崩壊後の平成4年以降は横ばい傾向にある。投資額は、いざなぎ景 気からオイルショック時にわたる長期間及びバブル期に大きな山、円高不況前後にも小さな山がみられた。
- 14) 金属製品製造業の出荷額は、昭和49年、50年及び58年を除き増加が続いたが、平成5年以降は横ばい傾向にある。投資額は、いざなぎ景気からオイルショック時にわたる長期間に小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
- 15) 一般機械器具製造業の出荷額は、総じてみれば増加傾向で推移していたが、平成4年以降は3年連続の減少、6年を底に3年連続の増加となっている。投資額は、いざなぎ景気から列島改造ブーム、オイルショック時及び円高不況前後に小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
- 16) 電気機械器具製 造業の出荷額は、バブル期の平成3年まで一貫して増加が続き、バブル崩壊後の4年、5年には減少、以降大幅な増加が続いている。投資額は、いざなぎ景気か ら列島改造ブーム及びオイルショック時に小さな山、円高不況前後及びバブル期には大きな山がみられた。
13) 非鉄金属製造業
14) 金属製品製造業
15) 一般機械器具製造業
16) 電気機械器具製造業
- 17) 輸送用機械器具製造業の出荷額は、平成4年まで急激な増加が続いたが、5年以降は3年連続の減少の後、緩やかながら2年連続の増加となっている。投資額は、幾つかの小さな山、バブル期には大きな山がみられた。
- 18) 精密機械器具製 造業の出荷額は、平成3年まで増加傾向で推移したが、4年以降は大きく落ち込み4年連続の減少、8年、9年と増加となっている。投資額は、いざなぎ景気か ら列島改造ブーム、オイルショック時及び56~57年に小さな山、円高不況前後及びバブル期に大きな山がみられた。
- 19) プラスチック製 品・その他製造業(プラスチック製品製造業及びその他の製造業を統合)の出荷額は、昭和49年及び55年の減少を除けば平成3年まで増加傾向にあったが、 以降横ばい傾向で推移している。投資額は、いざなぎ景気からオイルショック時にわたる長期間にかけて小さな山、バブル期に大きな山がみられた。
17) 輸送用機械器具製造業
18) 精密機械器具製造業
19) プラスチック製品・その他製造業
最終更新日:2007.10.1