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企業間取引におけるコールドチェーン物流サービスに関する日本提案の国際規格が発行されました ~ 日本式コールドチェーン物流の海外展開を目指して(ISO 31512)~

 

2024年12月11日
 
同時発表:国土交通省
国際標準化機構(ISO)において、我が国が主体となって提案・開発を進めてきた企業間(BtoB)取引におけるコールドチェーン物流サービスに関する国際規格(ISO 31512)が発行されました。今後、コールドチェーン物流に関する需要が旺盛なアジア諸国をはじめ、世界各国において本規格が普及することにより、我が国の物流事業者の国際競争力の強化と、各国でのコールドチェーン物流市場の健全な育成と拡大に寄与することが期待されます。

1.背景

近年、アジア諸国では、経済成長・所得の向上に伴い食生活が多様化し、冷蔵・冷凍食品の国内流通量が著しく増加しています。これにより、流通段階において温度管理を伴う質の高いコールドチェーン物流※1(低温輸送・低温保管サービス)に対する需要が高まっていますが、一部の国ではいまだ温度管理が不十分な物流サービスが行われている状態であり、適切な水準のコールドチェーン物流網の構築が追いついていない状況です。

このような状況を踏まえ、高まるアジア諸国の物流需要を取り込むとともに、我が国の物流事業者が提供するサービスの品質の高さを見える化し、国際競争力を強化するための取組として、日本から企業間コールドチェーン物流サービスに関する国際規格の提案を行いました。

2.規格の概要

今回発行されたISO 31512※2は、企業間(BtoB)取引のコールドチェーン物流サービスにおいて運送事業者及び倉庫事業者が適切な温度管理を実現するための要求事項を定めています※3。主な内容は以下のとおりです(図1)。





   図1 本規格の対象範囲のイメージ図(上) 本規格の要求内容(下) 

 

3.期待される効果

本規格が普及することにより、日本の物流事業者のサービス品質が適切に評価され、国際競争力が強化されるほか、日本の農林水産物・食品の輸出拡大、各国におけるコールドチェーン市場の健全な育成と拡大に寄与することが期待されます。

なお、本規格は、コールドチェーン物流に関する技術委員会(ISO/TC 315)において、我が国が議長・幹事の役割を担うことにより規格開発を主導したものであり、令和2年に発行された日本提案による小口保冷配送サービスに関する規格(ISO 23412※4)と合わせて、我が国の高品質なコールドチェーン物流の海外展開を支援するものです。

経済産業省では、アジア諸国をはじめとする世界各国での両規格の普及に向け、引き続き物流事業者・業界団体・関係省庁と連携してまいります。


 

※1 コールドチェーン物流とは、低温管理を必要とする製品を出荷から最終消費地まで冷蔵または冷凍状態を維持したまま流通させる
        物流方式です。

※2 正式名称:ISO 31512:2024 Cold chain logistics services in the business to business (B to B) sector
                      – Requirements and guidelines for storage and transport

※3 今回発行された国際規格は、経済産業省の委託事業である「国際ルール形成・市場創造型標準化推進事業費(戦略的国際標準化加
        速事業:産業基盤分野に係る国際標準開発活動)」の成果の一部によるものです。

※4 正式名称:ISO 23412:2020 Indirect, temperature-controlled refrigerated delivery services — Land transport
                      of parcels with intermediate transfer


 

お問合せ先

イノベーション・環境局 国際標準課長 西川
担当者:吉成、石毛、内山
電話:03-3501-1511(内線 3423) 
メール:bzl-s-kijun-ISO★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。

最終更新日:2024年12月11日