カーボンリサイクル
主な今後の取組
低価格かつ高性能なCO2吸収型コンクリート、 CO2回収型のセメント製造技術を開発する
- 公共調達による販路拡大により、コスト目標として、2030年に既存コンクリートと同価格(=30円/kg)を目指す。防錆性能を持つ新製品を開発・実証し、建築物やコンクリートブロックに用途拡大を図る。
- セメント原料(石灰石)燃焼時のCO2回収、回収CO2と廃棄物を原料としたセメント製造技術を確立。
カーボンフリーな合成燃料を、2040年までに自立商用化、2050年にガソリン価格以下とする。2030年年頃の実用化を目標に、SAFのコスト低減・供給拡大のための大規模実証を進める
- CO2と水素を反応させて製造する合成燃料について、革新的技術の開発を今後10年間に集中的に実施。また、SAFの製造技術を確立。
2050年に人工光合成によるプラスチック原料について、既製品と同価格を目指す
- 変換効率の高い光触媒を開発し、製造コストを2030年までに約2割削減。また、保安・安全規制の検討を2030年までに先取りして実施。
- 2030年にバイオマス・廃プラスチック由来化学品の製造技術を確立。ナフサ分解炉の高度化も進める。
より低濃度・低圧な排ガスからCO2を分離・回収する技術の開発・実証を進める
- 2030年には、分離回収技術の更なる低コスト化とEOR(Enhanced Oil Recovery)以外の用途拡大を実現。
- 2050年に年間10兆円と目される世界の分離回収市場のうち、3割のシェア確保を目指す。
2050年における国民生活のメリット
消費者の環境配慮や長寿命といったニーズに合わせたコンクリート製品・建築物を提供可能にする
- CO2吸収によって、コンクリートの耐水性・耐久性が向上。
- 技術開発によって防錆性能を獲得、住宅などを購入する際に、長寿命といったニーズに合わせた製品・建築物が選択可能に。
より高機能な自動車や電子機器等を同価格で利用可能にする
- 機能性化学品の低コスト化を実現しつつ、耐熱性や耐衝撃性、軽量化といった機能性を更に向上。
- これにより、現行よりも高い付加価値を有する製品(自動車や電子機器等)を実現。
マテリアル
主な今後の取組
「ゼロカーボン・スチール」の実現に向けた技術開発・実証を実施する
- 水素還元製鉄について
①鉄鉱石の還元に必要な炉内熱補償技術、
②石炭使用量の減少に伴う通気確保技術、
③還元鉄の溶解に不可欠な電炉の高度化・不純物除去技術、
等を確立。 - グリーンスチールの世界市場展望として、2050年で最大約5億トン/年(約40兆円/年)の獲得を目指す。
産業分野の脱炭素化に資する、革新的素材の開発・供給を行う
- 高張力鋼板(ハイテン)を超える革新鋼板(超ハイテン)や複数素材の組合せに不可欠な接着・接合技術等を開発。
製造工程で高温を必要とする産業における熱源の脱炭素化を進める
- 製紙業やガラス・セラミックス産業において、水素やアンモニア等の非化石燃料由来の熱源を活用した製造設備の技術開発を行う。
2050年における国民生活のメリット
交通や移動にかかる時間等のコストを大きく低減する
- 革新的金属素材による軽量化により、輸送機器の高速化が実現。
- 将来的な高速輸送機器に使用する部材として社会実装としての目標値を盛り込むなど、社会実装の在り方についても留意し、研究開発を実施。
高レジリエンスかつ長寿命な構造物を実現する
- 強度や靭性等を更に高めた高強度鋼材により、地震等に強いだけでなく、構造物の長寿命化も実現。
- デザイン性にも優れた建築物を実現することにより、観光資源としての価値を高め、インバウンドの増加など、地域を活性化。