昨今、グローバル企業の気候変動対策についての情報開示・評価の国際的イニシアティブ(CDP、RE100、SBT等)の影響力が拡大しています。これらのイニシアティブでは温室効果ガス(GHG)排出量の算定・報告の基準として「GHGプロトコル」を推奨しており、これが国際的にデファクトスタンダード化しつつあります。
しかしながら、GHGプロトコルの各種基準類の中でも調達した電気に関する温室効果ガス排出量の算定について記載した「スコープ2ガイダンス」の算定方法が分かりにくいという声が聞かれる。また、日本において企業が再生可能エネルギーを調達し、国際的に主張するための十分な情報が整理・提供されていない状況にあります。
国際的な気候変動イニシアティブへの対応に関するガイダンス
このため、経済産業省では、環境省とも連携し「我が国企業による国際的な気候変動イニシアティブへの対応に関する研究会」を2018年10月に設置し、3回にわたる議論を踏まえ、日本の現行制度の下で企業がGHGプロトコルに適合したGHG排出量の算定や再エネとしての価値を取得・主張するための具体的な方法をまとめた「国際的な気候変動イニシアティブへの対応に関するガイダンス~日本において再エネを活用する企業のためのスコープ2ガイダンスへの対応~」を2019年3月に策定・公表しました。
さらに、2020年3月には、同ガイダンスに再生可能エネルギー(熱)の記述を加え、2021年3月には、非化石証書についての記載を更新し、また、国際的な気候変動イニシアティブの状況を最新の情報にアップデートすることで、さらに事業者の皆様に有益なものとなるよう改定しました。
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日本の証書等と国際的イニシアティブとの対応関係
日本における再エネ証書等(下表参照)は、いずれもスコープ2にガイダンスに対応しており、CDPとSBTでは、再エネ電力由来Jークレジット・再エネ熱由来J-クレジット、グリーン電力証書・グリーン熱証書、非化石証書のいずれも利用可能である。RE100では、再エネ電力由来Jークレジット、グリーン電力証書及び非化石証書のうち政府によってトラッキングされた属性が付与されている非化石証書が利用可能である。
CDP (GHGプロトコル準拠) |
SBT (GHGプロトコル準拠) |
RE100 (GHGプロトコルをベースに 独自要件あり※1) |
|
---|---|---|---|
再エネ電力由来 J-クレジット |
〇 | 〇 | 〇 |
再エネ熱由来 J-クレジット |
〇 | 〇 | ― (熱はRE100の対象外) |
グリーン電力証書 | 〇 | 〇 | 〇 |
グリーン熱証書 | 〇 | 〇 | ― (熱はRE100の対象外) |
非化石証書 | 〇 | 〇 | 政府によるトラッキング FIT非化石証書等〇※2 |
※2 政府によるトラッキング付きFIT 非化石証書及び、発電事業者と小売電気事業者の相対契約に基づき非FIT 非化石証書と電気をセットで調達し販売する小売供給形態が該当。(詳細は、ガイダンスp,25の脚注pを参照。)
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最終更新日:2024年6月4日