DXの実現に不可欠なテクノロジーとしてAI活用や、AX(AIトランスフォーメーション)が急速に進展する中、AI活用の前提となるデータ整備・管理・利活用を担う役割の重要性が一層高まっています。また、DXは個別の事業やプロジェクトにとどまるものではなく、ビジネスモデルや組織全体の変革を継続的に推進していく取組として捉えることが求められています。求められる役割やスキルの変化に伴い、令和8年4月にデジタルスキル標準のバージョン2.0(ver.2.0)を公表しました。具体的には、AXの進展やそれに伴うデータ活用の重要性などに鑑みてデータマネジメント類型を新設し、関連するスキルを見直しました。加えて、ビジネス変革を構想し、関係者を巻き込みながらDXを推進する役割とスキルについて、ビジネスアーキテクト類型やデザイナー類型におけるロールの見直し、及び関連するスキルの見直しを実施しました。
背景・目的
生成AIをはじめとするAI等の技術進化により、データ・AIを活用した産業構造の変化が起きています。このような変化の中で企業が競争上の優位性を確立するためには、常に変化する社会や顧客の課題を捉え、DX・AXを実現することが重要です。
一方で、多くの日本企業は、DXの取組みに後れをとっており、その大きな要因のひとつとして、DXの素養や専門性を持った人材が不足していることが挙げられます。
そのような状況を踏まえ、「デジタル田園都市国家構想基本方針(令和4年6月7日閣議決定)」に基づき、経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、令和4年12月に「デジタルスキル標準(DSS)」ver.1.0を取りまとめました。
デジタルスキル標準は、技術革新や産業構造の変化等に伴う求められる役割及びスキルの変化に合わせ、改訂を行っております。
生成AIの登場や進化によって、全てのビジネスパーソンに求められる「DXリテラシー標準(DSS-L)」の学習項目例やマインド・スタンスの補記の追加を行ったバージョン1.1(ver.1.1)を令和5年8月に公表し、生成AIに関してDXを推進する人材に求められる行動例や学習項目例について追加したバージョン1.2(ver1.2)を令和6年7月に公表しました。
今回の改訂では、AX(AIトランスフォーメーション)の進展やそれに伴うデータ活用の重要性などに鑑みてデータマネジメントに関する改訂などを行い、バージョン2.0(ver2.0)として公表します。
概要
「デジタルスキル標準」は、ビジネスパーソン全体がDXに関する基礎的な知識やスキル・マインドを身につけるための指針である「DXリテラシー標準」、及び、企業がDXを推進する専門性を持った人材を育成・採用するための指針である「DX推進スキル標準」の2種類で構成されています。
- 「DXリテラシー標準」:全てのビジネスパーソンが身につけるべきスキルを定義
- 「DX推進スキル標準」: DXの推進に必要な役割や習得すべきスキルを定義
なお、「デジタルスキル標準」で扱う知識やスキルは、共通的な指標として転用がしやすく、かつ、内容理解において特定の産業や職種に関する知識を問わないことを狙い、可能な限り汎用性を持たせた表現としています。そのため、個々の企業・組織への適用にあたっては、各企業・組織の属する産業や自らの事業の方向性に合わせた具体化が求められることに留意する必要があります。

「DXリテラシー標準」について
(1)「DXリテラシー標準」のねらい
社会環境・ビジネス環境の変化に対応するために、企業・組織を中心に社会全体のDXが加速する中で、人生100年時代を生き抜くためには、組織・年代・職種を問わず、働き手一人ひとりが自身の責任で学び続けることが重要です。
「DXリテラシー標準」は、働き手一人ひとりがDXに参画し、その成果を仕事や生活で役立てるうえで必要となるマインド・スタンスや知識・スキルを示す、学びの指針として策定しました。
(2)「DXリテラシー標準」の全体像

「DX推進スキル標準」について
(1)「DX推進スキル標準」のねらい
DXを推進する役割や習得すべき知識・スキルを示し、それらを育成の仕組みに結び付けることで、リスキリングの促進や実践的な学びの場の創出、能力・スキルの見える化を実現するために策定しました。(2)「DX推進スキル標準」の類型の定義
今後の展開について
関係省庁との連携の下で、様々な民間プレイヤーの関与を得ながら普及・活用に向けて取り組むとともに、ユーザーのフィードバックを得ながら、デジタルスキル標準の継続的な見直しを行っていきます。
デジタル人材育成プラットフォームのポータルサイト「マナビDX」において、研修事業者等が提供する学習コンテンツと「DX推進スキル標準」を紐づけて可視化しています。これにより、利用者は自身が目指すロールに必要な知識やスキルが効果的に学べるコンテンツを選択、学習しやすくなります。
また、デジタルスキル標準に紐付けて個人が持つスキル情報を蓄積・可視化する仕組みとして、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)において「デジタル人材スキルプラットフォーム」の構築を進めています。本取組を通じて、個人が自身の目標に応じて主体的にスキルアップを継続できる環境を整備し、デジタル人材が一層活躍できる社会の実現を図ります。
関連リンク
お問合せ先
商務情報政策局 情報技術利用促進課電話:03-3501-1511(内線 3971)
最終更新日:2026年4月17日
