概要
この度、令和6年度のインパクトコンソーシアム官民連携分科会の成果物として、先進的な自治体・スタートアップ・関係省庁等の有識者や、分科会メンバーのノウハウ・意見を基に、官民連携に資する実践方法・ノウハウ・事例等の情報を集約した実践ガイド(初版)「自治体と地域課題解決に取組むスタートアップ官民連携に向けた実践ガイド」(以下、実践ガイド)が発行されました。
本ガイドでは、スタートアップが有する新しい技術やビジネスモデルを、地域や自治体が抱える地域課題の解決に活用することを目的として行う官民連携を推進すべく、その実現に向けたノウハウや知識を解説しています。
本HPでは、実践ガイドの取組の背景や概要、ポイントについて解説いたします。
取組背景
○インパクトコンソーシアム
インパクト投資を有力な投資手法・市場として確立していく観点から、投資家・金融機関、企業、自治体等の幅広い関係者がフラットに議論し、国内外のネットワークとの対話・発信を図る場として、「インパクトコンソーシアム」が令和5年11月に設立されました。
○官民連携促進分科会
インパクトコンソーシアムの一つの分科会として官民連携促進分科会が置かれております。同分科会では、社会課題が多様化する中、国や自治体等の行政組織が民間事業者と連携して課題解決にあたる必要性が増加しているところ、連携の実現に向けては多くの課題が存在しており、優れた連携事例はある一方で横展開が進んでいないなか、スタートアップと地方自治体の連携による課題解決の促進について関係者が議論しています。
○官民連携推進分科会における議論の概要
地域の社会課題解決は、自治体が担ってきました。ただ、昨今の多様かつ難易度の高い課題に対応するための人材・財源・ノウハウが追い付いていないという現場の声もあります。このような状況下で、より革新的な方法による課題解決、そのプレイヤーとしてスタートアップの存在に目を向ける自治体が増加しており、連携へのニーズも高まっています。
スタートアップの中でも特に「社会課題の解決」と「持続可能な成長」を両立し、ポジティブな影響を社会に与えることを志すスタートアップをインパクトスタートアップといいます。課題に着目し、そこから製品やサービスを展開し、市場性を見出すとともに急拡大することを目指す社会課題を事業成長につなげる特徴があるため、自治体と連携することで、社会課題の解決と経済的な成長を両立しながら事業の成長を図ることができると考えられます。
自治体にとっては、これらのスタートアップが、地域経済の新たな担い手として期待できる点に加え、新たな技術やビジネスモデルでこれまで解決が難しいとされてきた社会課題解決の担い手となり得るという点に着目することが、連携の動機付けのポイントとなると考えられます。
各地域の課題解決における自治体とスタートアップの官民連携に注目が集まっている中、そこに至る道のりにおいては、官と民それぞれへの理解、連携に必要な準備、連携実現にあたって必要な調整など、様々な課題が存在しており、優れた連携事例はある一方で横展開が進んでいない現状がありました。
そこで、官民連携促進分科会では、官民連携にあたり悩んでいる自治体やスタートアップが、具体的な一歩を踏み出すきっかけにつながることを目指して、官民連携という出口に向けた知識やノウハウを、実践者の生きた知見を基にして実践ガイドとして取り纏めました。
実践ガイドのポイント
これまで官民連携に取り組んできた先進的な自治体・スタートアップ並びに関係省庁等の有識者から挙げられたノウハウや、インパクトコンソーシアム官民連携促進分科会に参加しているメンバーからの意見を集約して、官民連携に関する課題やそれに対する対応、事例を整理しました。
実践ガイドでは、自治体やスタートアップ等の意思決定者及び実務者を読者として想定しており、連携における自治体・スタートアップそれぞれにおけるポイントや、官民連携実現までのステップ・留意点をまとめています。
〇実践ガイド概要版より一部抜粋



関連リンク
お問合せ先
経済産業省 イノベーション・環境局 イノベーション創出新事業推進課
担当: 川島、溝口
電話番号:03-3501-1628
〒100-8901
東京都千代田区霞が関1丁目3番1号
最終更新日:2025年5月14日