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「スタートアップ・ファイナンス研究会」のとりまとめを公表します

経済産業省では、グローバル競争を勝ち抜くメガスタートアップを創出するという目的から、「スタートアップ・ファイナンス研究会」を令和5年11月より開催しました。
本研究会では、市場制度改革(未上場・上場)及びファンドエコシステムの構築を通じた「ファイナンスの多様化」に関する論点を柱としつつ、「ガバナンスの向上」の重要性について議論を行ってきました。今般、その結果をとりまとめとして公表します。

概要

この十数年の間に、我が国のスタートアップの資金調達金額規模は全体として拡大してきましたが、欧米と比較すると相対的に小さい状況です。こうした実態等も踏まえ、2022年に策定された「スタートアップ育成5か年計画」では、8,000億円規模であったスタートアップ投資額を5年後(2027年度)に10倍を超える規模(10兆円規模)とするという目標が掲げられています。こうした諸外国との資金調達環境の違いや政府として掲げた目標を踏まえ、我が国のスタートアップの成長環境を進化させていくことが重要です。
 
このため、本研究会においては、スタートアップの数を増やすのみならず、グローバルな競争環境を勝ち抜いて経済成長を牽引できるメガスタートアップの創出を実現していくという目的のもと、スタートアップの成長環境を踏まえた諸課題について議論を行ってきました。
 
これらの議論を通じて、我が国のスタートアップの成長環境を進化させ、メガスタートアップの創出を実現していく観点から、上場前から上場後にかけてシームレスに繋がった市場制度の整備や、投資家層が不足する領域におけるファンドエコシステムの構築・強化を通じた「ファイナンスの多様化」の重要性を確認することができました。また、これと併せて、VCや銀行等のステークホルダーを含めたスタートアップの「ガバナンスの向上(※1)を促し、我が国の特徴(※2)も踏まえつつ、多様化されたファイナンスの選択肢の中から適切な手段を選べるようにしていくことが重要であることについても共通認識を得ることができました。今般、これまでの議論を踏まえた結果をとりまとめとして公表します。

(※1)本研究会では、「ガバナンス」について、「中長期の企業価値の向上に向けた適切な意思決定や執行を可能とするステークホルダーを含めた体制構築・マネジメント」と定義して議論を行いました。
(※2)我が国の現状のマーケット環境は、「マーケット市況」、「市場制度」、「商慣習」など様々な要因から、スタートアップとステークホルダーのそれぞれが短期的な経済合理性を追求した結果、「短期目線の上場」を最適解として目指しやすい状況にあります。そのため、未上場市場ではユニコーン数が伸び悩み、上場市場では特に小規模で上場したスタートアップの多くが上場後の成長に苦労している実態があります。

関連資料

関連リンク

スタートアップ・ファイナンス研究会
 

お問合せ先

経済産業政策局産業資金課
電話:03-3501-1676(内線 2641~2645)
メール:bzl-shikin-fintech★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。

最終更新日:2024年6月24日