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IAEAは東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の安全性レビューのうち、「IAEAによる独立したサンプリング、データの裏付け及び分析活動」に関する報告書を公表しました

2023年1月4日

IAEAは、12月29日、2021年に開始した東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の安全性に関するレビューに関連して、「IAEAによる独立したサンプリング、データの裏付け及び分析活動」に関する報告書を公表しました。本報告書は、IAEAのデータの裏付けに関する活動について記載したものであり、今後、分析結果がまとまった際には改めて報告書が公表されます。

1.概要

ALPS処理水の安全性に関するIAEAレビューは、IAEAとの間で2021年7月に署名された付託事項(TOR)に沿って実施されています。IAEAレビューは、原子力分野の専門機関であるIAEAの職員及び国際専門家からなるIAEAタスクフォースにより、ALPS処理水の放出前・中・後にわたり実施されます。
本報告書では、主にALPS処理水の海洋放出に関連する放射性物質に関するモニタリング、環境モニタリング及び職業上の放射線防護に係る技術的な能力の分析及び裏付けに関するIAEAの活動計画等について記されています。
(参考)IAEAタスクフォースには、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、韓国、マーシャル諸島、ロシア、米国、英国、ベトナム出身の国際専門家が含まれる。

2.報告書のポイント

※IAEA報告書からの引用(一部要約)有
本報告書は、東京電力及び日本の当局から提供されるデータの正確さに信頼を与えることを目的としています。

IAEAによる裏付け活動の3つの主要な構成要素は、以下のとおりです。

  1. ALPS処理水のサンプリング、分析及び分析機関間比較(Interlaboratory Comparison :ILC)
  2. 周辺環境から採取した環境試料(海水・魚など)のサンプリング、分析及びILC
  3. 作業員の外部・内部放射線被ばくのモニタリングに関する線量測定サービスプロバイダーの能力評価
報告書では、これまでの進展と今後期待される活動が記載されています。また、分析結果がまとまった際には、IAEAから改めて報告書が公表されます。さらに、ALPS処理水の放出前・中・後にわたって、安全性に関するレビューが継続されるとともに、IAEAによる裏付け及び分析活動の最新情報が公開されていく予定です。

<ソースモニタリング>(ALPS処理水の中の放射性物質に関するモニタリング)

第1回ILC(2022年3月採取)に参加する第三者研究機関

第2回・第3回ILC(2022年10月採取)に参加

<環境モニタリング>

<今後の活動におけるサンプリング及び分析手法のレビュー>

<職業上の放射線防護データの裏付け概念>

外部放射線源による被ばく及び放射性核種の摂取による被ばくから生じる作業員への放射線量を評価する。以下の3要素から構成されます。

3. IAEA報告書を受けた対応

日本政府は、報告書に記載された計画に沿って、厳正で透明性のあるレビューを受けていきます。引き続き、IAEAレビューを通じて国際的な安全基準に照らした確認を継続し、安全確保に万全を期していく予定です。
経済産業省は、IAEAによるレビュー結果を踏まえながら安全を大前提に処理水の海洋放出に向けた取組を進めます。

関連資料

関連リンク

担当

資源エネルギー庁
原子力発電所事故収束対応室調整官 田辺
担当者: 泉井、飯塚

電話:03-3501-1511(内線 4441)
03-3580-3051(直通)