1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. ニュースリリースアーカイブ
  4. 2022年度8月一覧
  5. 中谷経済産業副大臣が第8回アフリカ開発会議に出席しました

中谷経済産業副大臣が第8回アフリカ開発会議に出席しました

2022年8月29日

中谷真一経済産業副大臣は、8月26日から28日にかけて、チュニジア共和国・チュニスに出張し、「第8回アフリカ開発会議(TICAD8)」の全体会合及び「ビジネスフォーラム」へ出席しました。TICAD8では、経済産業省として取り組んでいくアフリカビジネス推進のための具体策を表明しました。また、アフリカ各国の閣僚と会談を行い、二国間のビジネス関係活性化に向け意見交換を行いました。

1.「第8回アフリカ開発会議・ビジネスフォーラム」

TICAD8ビジネスフォーラムは、防疫措置の観点から、参加者を限定する形で開催され、産業界からは、アフリカ向けビジネスを展開する日本企業約50社及びアフリカ主要企業が参加しました。また、アフリカ政府からは、ホスト国であるチュニジアのサイード大統領及びAU議長国であるセネガルのサル大統領が参加し、岸田総理のビデオメッセージが紹介されました。
1日目には、中谷経済産業副大臣から、経済産業省は、①社会課題解決に資する産業活性化に向けた支援、②岸田総理から表明された「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」、③産業人材育成を中心に、多様な施策を実施していく旨を表明しました(関連資料参照)。MOUセレモニーでは、サイード・チュニジア大統領、サル・セネガル大統領、林外務大臣及び中谷副大臣が見守る中、日本とアフリカの間のビジネス分野に関連する協力覚書が紹介されました。今次TICAD8では、中谷副大臣自らが署名したケニアにおける産業技術人材育成に関するMOCを含む、計92件のMOUが合意されました。

  
中谷副大臣によるスピーチ                                MOU セレモニーの様子   
2日目のTICAD8ビジネスフォーラムでは、中谷副大臣は、日本貿易保険(NEXI)からアフリカ貿易保険機構(ATI)への出資に向けた基本合意に関するMOUの署名式に立ち会いました。中谷副大臣からは、本MOUは、「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」に掲げられた、アフリカ地域金融機関を始めとする多様なパートナーとの連携強化における象徴的な案件であり、両機関の協力強化が日本企業のアフリカビジネス拡大に寄与することを期待する旨述べました。また、本MOUに基づき、NEXIからATIへの出資に向けた必要な手続きを、両機関が協力して進めることを確認しました。ブデン・チュニジア首相が閉会挨拶を行い、2日間のフォーラムを締めくくりました。
  
    NEXI-ATI MOU署名式                                閉会式(集合写真撮影)

2.チュニジアとの関係

(1)チュニジア日本ビジネスフォーラム参加

中谷副大臣は、26日に開催された、チュニジア日本ビジネスフォーラムにて挨拶を行い、TICAD8のチュニジアでの開催を契機に、日チュニジア間のビジネス関係が一層深化することを期待する旨述べました。その後、中谷副大臣は、ゴンジ・チュニジア産業・鉱業・エネルギー大臣の案内のもと、チュニジア産業の展示を巡覧。ロボットや小型飛行機など革新的なアイデアや技術が紹介されました。

(2)チュニジア産業・鉱業・エネルギー大臣との会談

ブデン首相主催レセプションの場で行われたゴンジ大臣との会談では、二国間経済強化に向け、投資協定の交渉加速に合意したことを歓迎し、太陽光発電を組み合わせた海水淡水化事業を始めとするグリーン成長に向けた取組を紹介するとともに、産業人材育成などの分野における協力について意見交換を行いました。ゴンジ大臣は、日本企業の取組みや、政府の支援策であるJ-Bridgeやアフリカ未来の産業人材イニシアチブ(AfIF)等に関心を示され、日本企業のビジネスが更に進むよう、双方の連携強化について意見交換が行われました。会談には日本の経済界の代表やJETROも同席しました。




日チュニジアビジネスフォーラム


ゴンジ・チュニジア産業・鉱業・エネルギー大臣との会談

(3)チュニジア・ラデス・コンバインドサイクル発電所完工式

中谷副大臣は、円借款にて住友商事と三菱パワーが建設したラデス・コンバインドサイクル発電所の完工式に、ゴンジ大臣とともに出席しました。中谷副大臣は、完工式の挨拶において、日本の高い技術が結集したラデス発電所が、チュニジアでの安定的な電力供給に寄与すること、また、環境面でもCO2削減に貢献することが大いに期待されるものであり、引き続きチュニジアと幅広い分野で協力を進めていくことを表明しました。


ラデス・コンバインドサイクル発電所の完工式の様子

3.アフリカ各国出席者との会談

中谷副大臣は、TICAD8に参加した各国の閣僚等と会談を行い、日本の経済界の代表やJOGMECからの同席を得て、日本企業の具体的なビジネス上の課題についても率直に議論しました。

(1)ケニア産業化・貿易・企業開発省長官との会談

マイナ・ケニア産業化・貿易・企業開発省長官との会談では、地熱や太陽光といった再生可能エネルギー発電分野での協力などに触れ、両者は新たに開始された、日本企業によるグリーン水素バリューチェーン開発に関する調査事業の重要性について確認しました。マイナ長官からは、様々な分野で多数の日本企業がケニアでビジネスに取り組んでいることを歓迎するとともに、更なる連携強化に向けて、二国間の投資・貿易関係を深化するための協議を加速していくことを表明しました。会談終了後、両者は、産業技術人材育成に関する協力覚書に署名し、これまで日ケニア両国の民間セクターを中心に進めてきた産業技術人材育成協力を、政府間でも推進することに合意しました。

   
マイナ・ケニア産業化・貿易・企業開発省長官との会談                  署名式の様子                            

(2)モザンビーク共和国鉱物資源エネルギー副大臣との会談

サイード・モザンビーク共和国鉱物資源エネルギー副大臣との会談では、中谷副大臣は昨今の世界情勢を踏まえた、日本が関与するモザンビークのLNGプロジェクトの重要性について説明し、投資環境の安定・整備、二国間の協力関係強化を呼びかけ、両者は具体的な協力について議論しました。


サイード・モザンビーク鉱物資源エネルギー副大臣との会談

(3)セネガル共和国経済・計画・協力大臣との面談

ホットゥ・セネガル共和国経済・計画・協力大臣との会談では、再会を祝した上で、中谷副大臣は日本政府の取組として発表された、「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」について説明し、これに基づく具体的取組として、海水淡水化事業や、太陽光発電事業を紹介しました。また、双方は二国間クレジット制度(JCM)に関する覚書締結を歓迎しました。ホットゥ大臣からは、日本企業の更なる進出を歓迎するとともに、G7各国による輸出金融の条件緩和について言及がありました。
  
ホットゥ・セネガル経済・計画・協力大臣との会談

(4)エチオピア連邦民主共和国外務国務大臣との会談

テスファイエ・エチオピア外務国務大臣との会談では、中谷副大臣から、エチオピアの推進する経済改革の一環である、携帯通信事業の民営化・外資開放案件に日本が貢献しており、事業の円滑な推進への協力を要請しました。両者は、携帯通信事業案件の重要性を確認し、テスファイエ国務大臣からは、エチオピア政府内で連携して、日本企業の円滑な事業推進を支援していく旨言及がありました。


テスファイエ・エチオピア外務国務大臣との会談
 

(5)ナミビア共和国国家計画・経済企画庁長官との会談

カンジョゼ・ナミビア国家計画・経済企画庁長官との会談では、中谷副大臣からは、鉱物資源分野の協力に関するMOUが今回のTICAD8を契機に締結されることを歓迎するとともに、ナミビアの投資環境に関する理解促進のためのセミナーをJOGMECと協力して開催する調整を進めている旨説明しました。カンジョゼ長官からは、鉱物分野も含めた日ナミビア関係を一層強化したい旨の発言がありました。
会談終了後、中谷副大臣が立ち会う中、細野JOGMEC理事長とカンジョゼ長官により、本MOUの署名式が行われました。

カンジョゼ・ナミビア国家計画・経済企画庁長官とのバイ会談

署名式の様子

(6)ナイジェリア連邦共和国産業・貿易・投資大臣との会談

アデバヨ・ナイジェリア産業・貿易・投資大臣との会談では、中谷副大臣から、日本企業と海外スタートアップ等との協業を促進するプラットフォーム「J-Bridge」のアフリカでのサービス開始について言及し、8月上旬に開催されたアフリカ・ローンチイベントにアデバヨ大臣からビデオメッセージが寄せられた事に謝意を述べました。アデバヨ大臣からは、製造業を中心とした日本企業の更なる進出についての期待と、ナイジェリア政府の外資企業誘致政策について言及がありました。

アデバヨ・ナイジェリア産業・貿易・投資大臣との会談

関連資料

担当

通商政策局 中東アフリカ課 アフリカ室長 讃岐
担当者:鎌形、古崎、篠原
電話:03-3501-1511(内線 3008~3010)
03-3501-1588(直通)
03-3501-5876(FAX)