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日仏両政府が連携し、フランス共和国内の重レアアースプロジェクトを支援します

2025年3月17日

日本政府及びフランス共和国政府は、Caremag SAS(本社:フランス共和国・リヨン)が計画している重レアアースを生産する事業に対し、岩谷産業株式会社(本社:東京都港区)と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(本部:東京都港区)が参画し、日本への安定供給にかかる長期供給契約を締結したことを歓迎するとともに、日仏両政府が連携して支援すること表明しました。 

1.出資支援の概要

Caremag SASはフランス南西部・ピレネー・アトランティック県のラック工業団地内にレアアース工場を建設し、2,000トンのリサイクル磁石と5,000トンの原料鉱石からレアアースを精製する事業を進めています。この度、岩谷産業株式会社と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構は当該事業に参画し、生産される重レアアース(ジスプロシウム、テルビウム)について、将来の日本需要の2割相当の供給を見込む長期供給契約を締結しました。

2.事業概要

2024年5月1日に、日本国経済産業大臣とフランス共和国経済・財務・産業デジタル主権大臣との間で署名した「重要鉱物分野の協力に関する日仏共同声明」を参照し、今般、経済産業省はJOGMECを通じ、本プロジェクトへ約1億ユーロの資金拠出を決定しました。フランス共和国政府は、補助金や税額控除含め、約1億600万ユーロの支援を決定しました。 

今後、両政府は本プロジェクトへの資金協力に加え、レアアース原材料の確保に向け、レアアース産出国への働きかけなど、資源外交を連携して展開していきます。これは、特定国に依存しない、重レアアースの新たな代替供給プロジェクトであり、鉱業分野の日仏連携の象徴的なプロジェクトとなります。  

なお、本年3月17日フランス共和国にて、リュナシェ エコロジー移行・生物多様性・森林・海洋・漁業大臣やマルタン 貿易・在外フランス人担当大臣、浦田製造産業局審議官の参加のもと本事業の着工式を開催予定です。

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(参考)レアアースとは

レアアースは、レアメタルの一種で、17種類の元素の総称。
電動自動車に不可欠なレアアース磁石の材料であるネオジムやジスプロシウム、HDDガラス基板等の研磨剤や自動車用排ガス触媒に使用されるセリウムやランタン等がある。
レアアースの中で原子量が大きいものが重レアアースであり、100℃を超えるような高温環境でも磁力を維持する必要がある電動車等のモーター向けの磁石として、ジスプロシウムやテルビウムといった重レアアースの添加が必要とされている。

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関連資料

担当

製造産業局 鉱物課長 山口
担当者:有賀、神林
電話:03-3501-1511(内線 4701)
メール:bzl-s-shinen-kobutsushigen★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。