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IAEAによる「ALPS処理水の放射性核種分析における第3回分析機関間比較」に関する報告書が公表されました

2025年3月25日

同時発表:外務省

3月24日(オーストリア・ウィーン現地時間)、IAEA(国際原子力機関)は、「ALPS処理水の放射性核種分析における第3回分析機関間比較」に関する報告書を公表しました。
報告書では、分析機関間比較の結果が記載されるとともに、東京電力が信頼できる、質の高いALPS処理水のモニタリングを実施する能力を有していると結論づけられています。

1.概要

3月24日(オーストリア・ウィーン現地時間)、IAEAは、ALPS処理水の取扱いに関する安全性レビューの一環として、分析機関間比較結果に関する報告書を公表しました。IAEAが行うレビュー活動は、(1)防護と安全性の評価(東京電力、経済産業省)、(2)規制活動とプロセス(原子力規制委員会)、(3)サンプリング・独立した分析・データの裏付け(IAEAによるモニタリング検証活動)からなります。本報告書は、このうち、(3)に関する結果を報告するものです。

本報告書は、2024年1月に公表されたALPS処理水の放射性核種分析における第2回の分析機関間比較に関する報告書に続く、3回目の報告書になります。

本報告書には、2024年6月にIAEA立ち会いの下で測定・確認用タンク※から採取されたALPS処理水について、IAEAの研究所及びIAEAにより選定された第三国の分析機関が実施したそれぞれの分析値の比較結果が示されています。

※ 測定・確認用タンク:東京電力福島第一原子力発電所構内の貯蔵タンク等からALPS処理水を受け入れ、ALPS処理水の希釈・放出前の分析に当たって代表的な分析試料を採取するための循環・攪拌を行うタンク。

2.報告書のポイント

分析機関間比較における主な結果は、以下のとおりです。

  1. 東京電力は高い技術的能力を実証する、正確な結果を報告した。
  2. 東京電力のサンプル採取手順は、代表的なサンプルを得るために必要で適切な方法論的基準に従っている。
  3. 東京電力が採用した様々な核種に対する分析方法は、適切で目的にかなったものであり、ALPS処理水に含まれる可能性があると東京電力が想定する全ての核種について、報告された検出限界値は各々の規制基準の1%未満であった。

1.から3.の結果は、東京電力が信頼できる、質の高いALPS処理水のモニタリングを実施する能力を有していることを確信させるものであること、IAEAによる観察に基づき、東京電力が、ALPS処理水の放出中における東京電力福島第一原子力発電所での現在の技術的ニーズを支えるための持続可能で堅固な分析システムを構築していることを実証した旨、結論づけられています。

参加した分析機関

IAEA

第三国分析機関

3.IAEA報告書を踏まえた対応

日本政府は、引き続き、IAEAレビューを通じて国際的な安全基準に従った対策を講じ続け、海洋放出の安全確保に万全を期していきます。また、今後ともIAEAと連携し、国際社会に対して透明性が高い情報提供を行っていくとともに、ALPS処理水の海洋放出の安全性について、国内外の一層の理解を醸成していくことに努めていきます。

関連リンク

担当

資源エネルギー庁
原子力発電所事故収束対応室 調整官 植松
担当者:早川、石橋
電話:03-3501-1511(内線 4441)
メール:bzl-hairo-syorisuitaisaku★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。