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家庭用給湯器の省エネ・非化石エネルギー転換に向けた新しい制度に関する報告書を取りまとめました
2026年5月22日
資源エネルギー庁は、家庭用給湯器の省エネ・非化石エネルギー転換に向けた新しい制度に関する報告書を取りまとめました。製造事業者等が自ら化石エネルギー消費量に関する目標値等を設定し、2034年度までの達成を目指します。
1.概要
資源エネルギー庁の審議会注1において、家庭用給湯器の省エネ・非化石エネルギー転換に向けた新しい制度に関する審議を行い、今般、報告書を取りまとめました。
本制度は、家庭用の給湯器について、エネルギー種横断で化石エネルギーの消費量の削減を図るべく、製造事業者等に自ら目標を設定・公表し、それを達成することを求め、国は目標設定に当たって目安等を示すものです。定量目安としては、目標年度となる2034年度において、高効率給湯器(ヒートポンプ給湯器、家庭用燃料電池、ハイブリッド給湯器)の最大限の導入、次いで潜熱回収型ガス給湯器の導入を想定した上で、1台・1人当たりの化石エネルギー消費量について策定しました。今般策定した定量目安を実現する場合の2034年度における給湯器の国内導入割合は、高効率給湯器は2023年度実績の22%から39.3%へ、潜熱回収型給湯器は29%から42.5%へと大きく改善する想定です。
また、上述の導入割合に基づいて化石エネルギー消費量を算出すると、2023年度実績と比較し約11.8%の削減を見込んでいます。
製造事業者等は、国が定めた定量目安に基づき自社の実情に応じた化石エネルギー消費量(目標基準値)を定め、2034年度以降の各年度での達成を目指します。
また、製造事業者等が策定する目標基準値の確実な達成や高効率給湯器の更なる普及を進めるためには、製造事業者等のみならず、給湯器の流通に関わる事業者の協力も不可欠です。引き続き、関係者とも連携しつつ、給湯器が最終消費者に至る過程において、より効率的な給湯器が選択されるために必要となる取組等について検討を行います。
表1 高効率給湯器等の種類
2.報告書の概要
(1)対象となる給湯器の範囲
ガスや電気を使った家庭用の給湯器が対象。ただし、石油給湯器や、暖房用に使われるもの、業務用に使われるもの等は対象外とする。
(2)効率等の測定方法と化石エネルギー消費量の算出方法
給湯に係る年間のエネルギー消費量(ガス消費量及び電力消費量の合計値)を各給湯器の算出方法に基づき算出する(具体的な算出方法は取りまとめ資料をご参照ください)。
上記の方法に従い算定したエネルギー消費量について、ガス消費量(MJ)については化石エネルギー係数として0.99を、電力消費量(kWh)については化石エネルギー係数として0.41を乗じた上で火力平均係数9.40(MJ/kWh)を乗じた値を化石エネルギー消費量とする。
(3)国から示す目安について
高効率給湯器や潜熱回収型給湯器が入る環境を下記の通り整理(定性的な目安の提示)。
表2 定性的な目安
| 環境 | 定性的な目安 |
|---|---|
| 高効率給湯器のエネルギー効率が十分に発揮される気候特性の地域、設置に一定の空間を要する給湯器の設置可能性が高い住宅(新築及び既築の戸建住宅又は新築の集合住宅)、高効率給湯器の導入による経済合理性が認められる給湯需要が見込まれる世帯、以上の三要件をいずれも満たす環境。 | 製造事業者等は、左記に掲げる環境(以下「(1)高効率給湯器の導入可能性が高い環境」という。)に対して機器の提供をする又はそれを想定した製品出荷を行う場合には、高効率給湯器の出荷を行うこと。 |
| 上記以外の環境であって、住宅の特徴などによる潜熱回収型ガス給湯器の導入制約がない環境。 | 製造事業者等は、左記に掲げる環境(以下「(2)(1)以外の環境であって、潜熱回収型ガス給湯器の導入制約がない環境」という。)に対して機器の提供をする又はそれを想定した製品出荷を行う場合には、エネルギー効率が潜熱回収型のガス給湯器と同等又はそれ以上の水準の給湯器の出荷を行うこと。 |
各給湯器の給湯エネルギー消費量及び化石エネルギー消費量の算定方法、定性的な目安に基づく目標年度における世帯セグメント別・給湯器区分別の導入割合等を元に、1台・1人当たりの化石エネルギー消費量を計算。これに基づき、定量目安は5,605MJ/台・人とする。
表3 定性的な目安に基づく給湯器の導入割合の集計値
| 全体 | 高効率給湯器 | 潜熱回収型給湯器 | その他給湯器 | |
|---|---|---|---|---|
| 出荷台数比率(%)(2034年度) | 100 | 39.3 | 42.5 | 18.1 |
| (参考)2023年度実績(%) | 100 | 22 | 29 | 49 |
(4)製造事業者等が対応すべき事項
製造事業者等は、国から示す前述の定性的な目安を踏まえて、目標年度(2034年度)に向けた給湯器の製品出荷に関する取組方針を策定し、これを2027年度末までに公表すること。
また、目標年度における国の定量目安と自ら策定した上述の取組方針を踏まえ、目標年度における1台・1人当たりの化石エネルギー消費量(目標基準値)を策定し、これを2027年度末までに公表すること。
また、目標年度まで期間があるため、市場動向等を踏まえ、必要に応じて目標基準値の引き上げ検討を行い、策定した目標基準値については、目標年度以降の各年度において継続して達成すること。
(5)達成判定等
国は、製造事業者等が設定した目標基準値に、目標年度の実績値が達成しているかを判定する。
また、以下のいずれかに該当する場合であって、エネルギー消費性能の向上を相当程度行う必要があると認める場合には、エネルギー消費性能の向上を図るべき旨の勧告等を行う場合がある。
- 取組の方針及び目標基準値が判断の基準となるべき事項を踏まえたものとは認められない場合
- 目標基準値に対して目標年度の実績値が未達である場合
(6)表示事項等
表示事項・遵守事項については、消費者が容易に理解することのできる平易な表現の重要性、消費者に誤解を与えることがないような補足の記載の必要性に留意する必要がある。
また、判断の基準における化石エネルギー消費量の算定方法においては、製造事業者等における将来の予見性の確保する観点等から、目標年度に至るまで、その算定方法は一定であることが極めて重要である。一方、表示における化石エネルギー消費量については、可能な限り実態に近しい数値を消費者に対して情報提供することも極めて重要である。
よって、表示については、これらの重要性を認識した上で、化石エネルギー消費量をベースとしつつも、状況に応じた表示を継続的に検討することとする。また、目標年度が2034年度であることを踏まえ、2031年度末までに検討を終えることとする。
(7)高効率給湯器等の普及に向けた取組について
給湯器が最終消費者に至る過程において、より効率的な給湯器が選択されるために必要となる取組等について検討する。
関連資料
担当
資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部
省エネルギー課長 福永
担当者:井澤、角野
電話:03-3501-1511(内線 4541~6)
メール:bzl-toprunner-shoene★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。