第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2021年10月分】
(2021年12月15日発表)

第3次産業活動は、一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの兆し

  • 2021年10月の第3次産業活動指数は、97.4、前月比1.5%の上昇となった。
  • 広義対個人サービスは同2.0%、広義対事業所サービスは同0.4%のそれぞれ上昇となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの兆し。

最新の指数の解説

2021年10月のサービス産業活動は、対事業所サービスが0.4%、対個人サービスが2.0%の上昇となり、サービス産業全体では、前月比1.5%と、2か月連続の上昇。10月時点の基調判断は、「一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの兆し」に引き上げ。

2015年=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 97.4 1.5 97.3 -1.1
広義対個人サービス 95.8 2.0 95.7 -1.4
広義対事業所サービス 98.1 0.4 98.8 -0.7

業種別動向

内訳の大分類業種では、11業種中、生活娯楽関連サービスなど8業種が上昇、医療,福祉など3業種が低下。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
上昇方向に影響した業種
生活娯楽関連サービス 「飲食店,飲食サービス業」が営業時間や酒類提供再開などの制約緩和に伴う客足の増加などから長時間滞在型の飲食店を中心に上昇、宿泊業が行動制限の緩和を背景とした国内旅行の増加などからホテル、旅館ともに上昇。
情報通信業 情報サービス業がDXや5Gなどの需要の高まりを背景に高い活動量で推移するなか、受注ソフトウェアや情報処理・提供サービスなどすべての分野が上昇。
小売業 行動制限の緩和に加え、天候条件にも恵まれるなど、供給制約により続落した自動車小売業を除く、広い範囲の業種が9月に続き連続上昇。特に買い回り品関連業種が好調。
電気・ガス・熱供給・水道業 電気業が、製造業や商業施設などでの活動上昇に加え、寒暖差の激しい気温を背景に、動力需要や冷暖房需要が増加したことから上昇。
低下方向に影響した業種
医療,福祉 コロナ禍においては診察を敬遠する動きもあったものの、このところは上昇基調で推移。当月は高い活動量をみせた8月、9月の反動減が想定されることから低下。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<上昇業種>
生活娯楽関連サービス 10.3
( 0.85 )
-2.3
飲食店,飲食サービス業
宿泊業
情報通信業 4.5
( 0.44 )
2.2
情報サービス業
小売業 1.5
( 0.18 )
-1.0
飲食料品小売業
機械器具小売業
電気・ガス・熱供給・水道業 3.7
( 0.14 )
2.1
電気業
運輸業,郵便業 1.5
( 0.14 )
-0.3
旅客運送業
運輸に附帯するサービス業
不動産業 1.6
( 0.13 )
-2.5
不動産取引業
事業者向け関連サービス 0.7
( 0.06 )
-1.6
廃棄物処理業
金融業,保険業 0.3
( 0.03 )
2.3
貸金業,クレジットカード業
<低下業種>
医療,福祉 -3.5
( -0.50 )
-1.5
病院・一般診療所
物品賃貸業(自動車賃貸業を含む) -0.9
( -0.02 )
-1.5
レンタル業
卸売業 -0.1
( -0.01 )
-4.5
 
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

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最終更新日:2021年12月15日