第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2022年5月分】
(2022年7月15日発表)

第3次産業活動は、持ち直し傾向にある。

  • 2022年5月の第3次産業活動指数は、99.7、前月比0.8%の上昇となった。
  • 広義対個人サービスは同1.9%、広義対事業所サービスは同0.8%のそれぞれ低下となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、持ち直し傾向にある。

最新の指数の解説

2022年5月のサービス産業活動は、生活娯楽関連サービスが前月比10.1%の大幅上昇となるなど、多くの業種で上昇したことなどを受けて、サービス産業活動指数は、同0.8%と、3か月連続の上昇。5月時点の基調判断は、「持ち直し傾向にある」に引き上げ。

2015年=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 99.7 0.8 95.1 3.6
広義対個人サービス 96.7 -1.9 96.7 5.0
広義対事業所サービス 99.9 -0.8 93.5 2.2

業種別動向

内訳の大分類業種では、11業種中、生活娯楽関連サービスなど7業種が上昇、卸売業など4業種が低下。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
上昇方向に影響した業種
生活娯楽関連サービス 月を通しての政府の行動制限が無い環境のなか、春の大型連休需要の高まりや県民割の再開、良好な天候、東京都のリバウンド警戒期間終了など更なる事業制約の緩和などから、「飲食店,飲食サービス業」、娯楽業、宿泊業など、外出系事業を中心に上昇。
運輸業,郵便業 観光需要の復調や県民割の再開、留学生などの入国上限の引き上げなどから、航空旅客運送業、運輸施設提供業の飛行場業などが上昇。
医療,福祉
低下方向に影響した業種
卸売業 部品供給不足による流通量の減少が続くなか、企業の機械設備投資、消費者向け耐久消費財、輸出取引などの伸び悩み、低調な製造業活動などから、機械器具卸売業やその他卸売業(機械器具を除く住関連卸売業)が低下。
金融業,保険業 保険業の生命保険業が低下傾向のなか対面式営業活動の再開もあり大幅上昇した先月の反動により低下。
情報通信業 DXや5Gなど需要の高まりや堅調な消費者需要などを背景に上昇基調にある情報サービス業のソフトウェア業が、先月の大幅上昇の反動から低下。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<上昇業種>
生活娯楽関連サービス 10.1
( 0.91 )
22.5
飲食店,飲食サービス業
娯楽業
宿泊業
運輸業,郵便業 3.1
( 0.28 )
7.8
航空旅客運送業
運輸施設提供業
医療,福祉 0.8
( 0.11 )
3.1
医療業
事業者向け関連サービス 0.9
( 0.08 )
2.7
土木・建築サービス業
物品賃貸業(自動車賃貸業を含む) 1.0
( 0.03 )
-0.4
レンタル業
小売業 0.2
( 0.02 )
-0.1
織物・衣服・身の回り品小売業
電気・ガス・熱供給・水道業 0.5
( 0.02 )
0.3
電気業
<低下業種>
卸売業 -2.8
( -0.34 )
-3.8
機械器具卸売業
その他卸売業(機械器具を除く住関連卸売業)
金融業,保険業 -1.7
( -0.17 )
6.4
保険業
情報通信業 -1.1
( -0.11 )
3.7
情報サービス業
不動産業 -0.3
( -0.02 )
-2.8
建物売買業,土地売買業
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

冊子、データダウンロード

第3次産業活動指数(概要冊子)
第3次産業活動指数の時系列表、業種別指数
サービス産業活動 図表集
状況(~期ぶり、~連続の上昇等)、各指数グラフ、業種別寄与度等(図表集 スライドショーのページ
時系列データ等ダウンロード
年・年度・四半期・月次の各指数Excelファイル(原指数・季節調整済指数)、ウエイト等
過去の結果概要
過去に公表した結果の概要、公表資料、参考図表集

お問合せ先

問合せ先が表示されない場合はこちらのページからご確認ください

最終更新日:2022年7月15日