第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2023年5月分】
(2023年7月18日発表)

第3次産業活動は、持ち直している。

  • 2023年5月の第3次産業活動指数は、102.0、前月比1.2%の上昇となった。
  • 広義対個人サービスは同0.5%の上昇、広義対事業所サービスは同0.3%の低下となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、持ち直している。

最新の指数の解説

2023年5月のサービス産業活動は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことなどを受けて、個人向けサービス活動を中心に正常化しつつあることなどから、前月比1.2%と、2か月連続の上昇。5月時点の基調判断は、「持ち直している」に引き上げ。

2015年=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 102.0 1.2 97.7 2.4
広義対個人サービス 101.5 0.5 101.3 3.8
広義対事業所サービス 100.3 -0.3 94.3 1.2

業種別動向

内訳の大分類業種では、11業種中、生活娯楽関連サービスなど6業種が上昇、運輸業,郵便業など3業種が低下、物品賃貸業(自動車賃貸業を含む)など2業種が横ばい。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
上昇方向に影響した業種
生活娯楽関連サービス  行動制限の廃止や全国旅行支援などもあったことから、飲食店,飲食サービス業や国内旅行などが上昇。
医療,福祉  これまでの感染対策による免疫力の低下や行動制限の廃止などにより、新型コロナウィルス以外を含む感染症の受診者数の増加などから医療業が上昇。
金融業,保険業  株価の上昇に伴う株取引の増加などから、金融商品取引業,商品先物取引業が上昇。
小売業  その他の小売業(別掲を除く住関連)は、医薬品の増加などから医薬品・化粧品小売業が上昇。
 前月が低調であったことに加え外出機会の増加により理美容家電が堅調であったことから、機械器具小売業が上昇。
 外出機会の増加で身の回り品の販売が増加したことなどから、織物・衣服・身の回り品小売業が上昇。
低下方向に影響した業種
運輸業,郵便業  製造業の生産活動や卸売業の低下などにより道路貨物運送業が低下。
情報通信業  引き続きDX関連やゲームソフトなどが堅調であり高水準ではあるものの、前月大幅に上昇した反動により情報サービス業が低下。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<上昇業種>
生活娯楽関連サービス 7.6
( 0.75 )
7.5
飲食店,飲食サービス業
その他の生活関連サービス業
医療,福祉 5.4
( 0.75 )
5.9
医療業
金融業,保険業 1.7
( 0.17 )
5.0
金融商品取引業,商品先物取引業
小売業 0.9
( 0.11 )
0.4
その他の小売業(別掲を除く住関連)
機械器具小売業
織物・衣服・身の回り品小売業
電気・ガス・熱供給・水道業 1.9
( 0.07 )
-3.3
電気業
事業者向け関連サービス 0.6
( 0.05 )
1.3
専門サービス業
技術サービス業
<低下業種>
運輸業,郵便業 -4.5
( -0.44 )
2.3
道路貨物運送業
情報通信業 -1.6
( -0.17 )
2.0
情報サービス業
卸売業 -0.3
( -0.04 )
0.1
機械器具卸売業
<横ばい業種>
物品賃貸業(自動車賃貸業を含む) 0.0
( 0.00 )
-1.4
不動産業 0.0
( 0.00 )
-1.1
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

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最終更新日:2023年7月18日