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脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律(水素社会推進法)

低炭素水素等の供給・利用を早期に促進するため、基本方針の策定、計画認定制度の創設、計画認定を受けた事業者に対する支援措置(「価格差に着目した支援」、「拠点整備支援」)や規制の特例措置を講じるとともに、低炭素水素等の供給拡大に向けて、水素等の供給を行う事業者が取り組むべき判断基準の策定等の措置を講じることを定めた「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律」(水素社会推進法)が第213回国会(常会)において成立し、令和6年10月23日に施行されました。

この法律においては、高圧ガス保安法の特例として、認定を受けた計画に基づく設備については、経済産業大臣の承認を受ければ、低炭素水素等である高圧ガスの製造開始から三年間、都道府県知事に代わり、経済産業大臣が一元的に、その保安を確保するための検査を行うことを可能とする等の特例が措置されています。



 

水素保安に関する取組の動向

1.水素保安戦略(中間とりまとめ)

合理的な保安規制体系を世界に先駆けて官民で構築するための行動指針として、世界最先端の日本の水素技術で、水素社会を実現し、安全・安心な利用環境を社会に提供することを目的に、3つの行動方針と9の具体的な手段で取り組むことを中間的にとりまとめました。


行動方針1:技術開発を通じた科学的データ・根拠に基づく取組

手段1:科学的データ等の戦略的獲得と共有領域に関するデータ等の共有
手段2:円滑な実験・実証環境の実現
 

行動方針2: 水素社会の段階的な実装に向けたルールの合理化・適正化

手段3:サプライチェーンにおいて優先的に取り組む分野の考え方
手段4:今後の道筋の明確化
手段5:第三者認証機関・検査機関の整備・育成
手段6:地方自治体等との連携
 

行動方針3:水素利用環境の整備

手段7:リスクコミュニケーション
手段8:人材育成
手段9:各国動向の把握、規制の調和・国際規格の策定に向けた取組   ※【別紙1】水素保安の技術マップを更新しました(2025年3月)

2.水素保安戦略アクションプラン

水素保安戦略の中間とりまとめに基づき、手段1, 2, 4, 8,について今後の具体的なアクションプランを作成しました。

手段1関係:科学的データ等の戦略的獲得に関するアクション
(1)タスクフォースの設置
(2)国の予算事業に対する保安関係者の戦略的貢献のスキーム化

手段2関係:円滑な実験・実証環境の実現に関するアクション
(1)水素実験・実証アライアンスの設立
(2)実験環境整備に係る対応

手段4関係:水素関連事業構築に向けた新たな制度・環境整備
(1)ガス事業法における大臣特認制度の創設
(2)電気事業法における保安規制の適正化・合理化
(3)水素保安ポータルサイトの立ち上げ

手段8関係:水素保安の人材育成に関するアクション

3.水素保安に関する研究開発事業

保安基準の適正化・合理化に向けて必要となる科学的データ等の獲得に向け、NEDOの「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業」等において、規制の整備や合理化、国際標準化のために必要な研究開発等を行っています。

(事業例)
① 大型液化水素タンクの保安距離の設定、防液堤等防液措置の合理化
 ※事業名:大型液化水素貯槽からの大量漏洩・拡散等のシミュレーション手法の開発及び設置基準の整備に向けた調査研究

② 低コスト鋼材の使用
 ※事業名:水素社会構築に向けた鋼材研究開発

4.水素実験・実証アライアンス

水素の実験・実証環境を有する関係機関が有機的に連携し、水素保安戦略の中間とりまとめの具体的な行動の一つである「円滑な実験・実証環境の実現」を目指すパートナーシップとして、「水素実験・実証アライアンス」を設立しました。
水素実験・実証アライアンスの参加機関はこちら

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お問合せ先

産業保安・安全グループ産業保安企画室
電話:03-3501-1511(内線:4941)

最終更新日:2025年4月14日