経済産業省
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改善傾向の平成26年12月の稼働率指数、引き続き低落傾向の生産能力指数

2015.2.16


12月の稼働率は、指数101.8、前月比2.0%上昇となりました。生産活動が11月から回復したことを受けて、前月比で2か月ぶりに上昇となりました。昨年の第4四半期(指数値100.7)は、駆け込み需要向け生産も多少始まっていたと思われる一昨年の第4四半期の稼働率指数(指数値100.2)よりも高くなっており、稼働状況は改善傾向と言えるかと思います。

12月末の生産能力は、指数値95.0で、前月比プラス0.1%上昇となりました。
生産能力指数は、平成26年5月に前月比プラス0.1%上昇があって以来、6か月間前月比低下又は横ばいが続いていました。12月は、久方ぶりに微増ではありますが、前月比でプラスとなりました。
生産能力指数は、長期にわたる前年水準からのマイナスの傾向が、51か月連続している状況です。
しかし、その中でも、生産状況、稼働状況の堅調な「はん用・生産用・業務用機械工業」については、前月比でも前年同月比でも、生産能力を上昇させているところです。

12月については、総じていえば、生産能力の削減は引き続く中、稼働状況は良くなっていると言えるかと思います。

平成26年通年の稼働率指数は、101.4となり、前年比4.2%上昇と、2年ぶりの前年比上昇となりました。
稼働率指数の前年比は、鉱工業生産の前年比から生産能力指数の前年比を控除、引き算したもので近似されます。鉱工業生産の平成26年前年比は2.0%上昇であり、生産能力指数の年平均の前年比は▲2.0%低下です。よって、稼働率の変動要因としては、いわば生産増加要因と生産能力低下要因とが、同程度作用したということになります。
つまり、平成26年という年は、年通算では生産を増やしつつ、生産能力を低下させた年、生産増と設備や能力の除去が併存した年で、そのため稼働率が大きめに前年比で上昇したということになります。


                    平成27年2月16日     
                    経済産業省 経済解析室長 石塚



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