丸6年ぶりの高水準となった平成27年1月の稼働率指数、能力指数も久々に2か月連続上昇
2015.3.17
平成27年1月の稼働率は、指数105.5、前月比3.6%、2か月連続の上昇となりました。
1月の鉱工業生産は前月比3.7%上昇と、生産の上昇が大きかったので、生産能力が上昇していても、稼働率水準は前月比で上昇しています(生産増、能力増というポジティブフィードバックの状態です)。
稼働率指数は、昨年11月に若干低下はしましたが、8月を底に力強い回復を見せてきています。1月の稼働率は、さすがに昨年1月、駆け込み需要期の鉱工業生産、稼働率のピークという最大瞬間風速には及びませんが、少なくとも消費増税後の低迷状態のレベルからは抜け出しています。
今年1月の105.5という指数水準は、昨年1月を除けば、リーマンショックによって稼働率が急落する前の、平成20年、2008年10月の108.6以来のものとなります。その年の11月には、稼働率指数は98.9まで落ち込みます。
まさに、丸6年ぶりの高水準となったということです。
1月の稼働率の上昇への寄与が特に大きいのは、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、「はん用・生産用・業務用機械工業」です。
平成27年1月末の生産能力は、指数値95.3、前月比プラス0.3%上昇と、2か月連続の上昇となりました。生産能力指数が2か月連続で前月比上昇することはあまりなく、年に1回あるかないかです。2008年以降では、09年の9~11月の3か月、11年の7,8月、13年の9~11月の3回だけです。また、同じ期間で見ると、年末12月と年始1月は生産能力指数が連続低下するのが常です(08年末から14年末までの6回とも、09年12月が横ばいだった外は、全て2か月連続前月比低下)。
生産能力では、年度末、半期末そして暦年末に各工場における能力見直しが行われて、低下することがパターンなのですが、リーマンショック以降初めて、年末年始の能力指数が上方見直しになるということになりました。
平成27年3月17日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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